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 日本語学習の体験授業をさせていただきました。海外で生活していると、日常で日本語に触れる環境は子どもによって全く異なります。
 そのため、何歳だったらこれぐらい話せるという予測は全く役に立ちません。私が日本語教室に初めて来る子どもを迎え入れる時は、これまでの経験に頼らず、その子自身を見てどんな学習が最適なのかを考えます。これは、大学生時代の個別指導や家庭教師の経験が大きいと思っています。

事前に子どもの趣向をリサーチしておく

 まだ学齢期に達していない子どもや、低学年の子どもが日本語教室で授業を受ける時には、あくまで遊びながら学ぶことを大切にしています。

 その理由は、「日本語の学習」を「ポジティブな感情」と結びつけておきたいからです。

 子どもが好きなことから発進して、日本語の学習に到達するイメージで授業を構成しています。
 そのために必要なのは、その子がどんなことをするのが好きなのかを知っておく必要があります。パズルが好きなのか、クラフトが好きなのか、マンガやアニメが好きなのか、子どもの趣向を事前にリサーチしておき、子どもが楽しみながら学習できるような授業づくりを心がけています。

「遊び」の中にあるさりげない「学び」

 しかし、ただの遊びでは学習にはならないので、遊びの中に少しずつ日本語学習の要素を入れて、文字の読み書きに慣れていってもらいます。

 すると子ども達にとってみれば遊んでいるだけなのに、少しずつ文字が分かるようになったり書くことが少しだけできるようになったりして、日本語の学習が堅苦しい窮屈なものではやく、自分の成長を感じることができ、さらに身近に感じられるようになると考えています。

 そういった日本語学習における小さな成功体験を積み重ねて、自然と学べるように進めていくのが今の私が大切にしている授業づくりです。
 個別や少人数だからこそ、その強みを最大限に活かしたいです。

 あくまでも学習の主体は学習者にあります。
 大人の都合や大人の考えは、時に子どもには通用せず、子どもの成長を阻害すると感じることもありました。
 しかし、確実に学びにつなげる工夫を忘れないことで子どもたちは楽しい気持ちを大切にしながら日本語学習を続けていけるのだと信じています。

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