見出し画像

精神科病棟清掃で経験した私

精神科病棟


シンプルに精神科病棟とは、精神科病院の入院施設がある病棟の事を示します。病棟には大きく分けて閉鎖病棟と開放病棟に分かれる。基本的に閉鎖病棟は鍵にて施錠されている病棟である。開放病棟は鍵が施錠されていない病棟であり、患者様の症状により、病院の先生が判断して入院形態が変わってくる。入院形態も多数あり、措置入院や医療保護入院等などの種類がある。古くは男子や女子と分かれていたが、近年は混合病棟、男子や女子が混じりながら入院しているのが支流である。

精神科病院の清掃で経験した事

私が精神科病棟の清掃をしていたのは、かなり昔と言えども7年前である。
患者様が入院している病室、社員食堂やトイレなど複数の施設を掃除して、様々な人間模様を観察してきた。トイレも一日20個以上は清掃していたので、私が買い物に行くお店のトイレはどのように清掃しているか気になり隅々観てしまう癖がある。社員食堂も清掃していた。社員食堂の残飯を捨てるバケツを覗いてどんなものが捨てられているのかも観てきた。社員の方々によって好き嫌いがある。デイケア施設のトイレも清掃してきた。また病院の先生が集まる医局という部屋も掃除の経験もした。医局には特定の清掃員のみ入れた。院長室の清掃もしている。先生の集まる医局の机を観てきたがやたら資料や本が多くかなりお医者様は忙しい労働であると清掃員をしながら感じた。先生が当直で泊まる宿直室も掃除してきた。様々な人間模様が清掃で見えてくる。清掃員は様々なことまでも観ている。

精神科病棟清掃

精神科病棟には、男女に分かれている御トイレには障がい用トイレもある。大便や小便の匂い。芳香剤の匂い。様々な匂いが蔓延している。
御トイレを清掃していると、必ずいつも同じ場所で排泄したいので「すみません小便したいのですが、ちょっと、いいですか」と聞いてくる。
今、清掃中ですが・・・・・と言うと「ちょっといいですか」と言ってくる。仕方がなく、清掃作業を辞めて、患者様中心となる。清掃はサービス業であり世の中のくつろぎや癒やしを感じて頂くのが目的だろう。デイケアの利用者様は、「トイレ綺麗だね、いい匂いする」と言ってくる。これもやりがいの一部である。この言葉が御トイレ清掃のやる気がでる。御トイレ清掃には、深さがあり、どの様な化学溶剤を使用すれば良いのか常に考えてしまう。そして、色々試したりする。女性の御トイレは当然ながら女性の職員が対応する。女性便所は化粧の場にもなり、女性特有の匂いと御トイレの匂いが一瞬入り乱れている。私は「何の化粧用品が使われているのか」と常々感じる。御トイレには様々な人の出入りが激しく綺麗にしてもまた汚れる。毎日が運動会である。御トイレは日常生活には、切り離せない場所であり、他の人に見られたくない行為での場所でもある。それを打ち消すかの様に他の香りにて隠す。まるで、人間本質の癖が清掃により目撃する。清掃は世の中に現れてはいけない黒子だと思うと懐かしく感じる。

最後に

清掃をしてきて見えてきたものは、清掃員の業務はサービス業であり
感情労働である。様々な感情が入り乱れている場所なのである。
また、御トイレで陳列しているが、清掃しての学びは、何時もの場所で排泄と思わず臨機応変で対応していかないと心が詰まることになる。
なのでバランスが必要な社会性が必要と思われる。

読んでいただいてありがとうございました。
感謝感激です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?