【備忘録】Techkidsの3年間で考えてきたことのまとめ

先日、Techkidsを退社しました。
小学生にプログラミングを教える塾であるTechkidsは、これまで多くの生徒に開発の楽しさを知ってもらうため一生懸命学生アルバイトから社員までがコミットしています。

生徒はメンターと一緒にゲームを作る体験をし、最終的にはプログラムを自分で組む経験をしてから、卒業していきます。

もちろん、生徒は「プログラミングって美味しいんでしょ!?」って状態から入会してきます。なんかよくわからないけどプログラミングってのをすれば自分の大好きなゲームができちゃうみたい!!!そんな美味しさですw

僕は3年半以上続け、気づいたこと・考えをまとめていきます。
※ただし、個人の見解であり、Techkids自体がどう思っているかは、実際のところは知らないという前提をご了承ください。

アジェンダ

・Techkidsはどんな会社なのか
・Techkidsの魅力の最大化について

Techkidsはどんな会社なのか

1.Techkidsの目指すもの

Techkidsのホームページでは以下のような理想を掲げています。

とてもシンプルでわかりやすく、この目標に対してみんな日々活動しています。

プログラミングは武器となり、自分で考えたアイデアを実現する手段になる。それを社会に公開したり、みんなに知ってもらう手段を身につけて欲しい。それがTechkidsの願いだと考えています。

2.Techkidsのステークホルダーと欲求

Techkidsが期待に答えなくてはいけないステークホルダーは大きく2つあります。

1つは、生徒です。
生徒は、自分からゲームを作りたいっときてくれる生徒もいますが、親の勧めで通われる生徒ももちろんいます。また、他の習い事や塾との掛け持ちもとても多いです。

僕たちは、大きな期待を胸に、忙しい時間を割いてまで来てくれる生徒にプログラミングの楽しさであったり、僕たちメンターと会えるという喜びを感じてもらわなければなりません。

2つは、親御さんです。
ほとんどの親御さんは、大切な子供の今や将来を考えて習い事を決めていると思います。

例えば、サッカーならば、ただサッカーがうまくなって欲しいだけでなく、体力をつけて欲しいとか、勝負にこだわって欲しいとか、もっとたくさんの友達を作って欲しいとかたくさん悩まれて決めていると思います。

Techkidsも同様で、プログラミングの塾だからと、プログラミングを将来の仕事にして欲しいと思われているのは少ないような気がします。もし、本当に好きになって、将来やりたいと言ってくれてら本当にラッキーだったと感じてもらえる程度だと思います。

ただし、期待として譲れない部分があると思います。

僕が思う、その期待は、
・パソコンに慣れて欲しい
・パソコンの使い方を覚えて欲しい
・プログラミングとは何かを知って欲しい
・ものづくりの楽しさを知って欲しい
の4つが多いのではないのかと思います。

これらに共通して言えることは、GAFAを始め、インターネットの世界がビジネスの最前線で欠かせないものとなっている中で、

「インターネットに親和性を持って欲しい」

というのが、最も大きな期待なのではないかと考えています。将来インターネットやパソコンに困らないで欲しいのです。

つまり、Techkidsでプログラミングを学ばせる理由は、将来への投資です。この期待に対してどう答えていくのかそれが僕たちの大きな役割となるわけです。

したがって、ここからTechkidsがやってはいけないことが見えてきます。

それは、
・生徒がパソコンが嫌いになる
・生徒がパソコンに対して苦手意識を持つこと
です。

普通のように感じますが、これは他と大きく差別化できる部分です。

音感をよくしたいとか、体力をつけたいとかではなく、将来必ずと言っていいほど仕事のアイテムとなるパソコンに苦手意識を持つことは、その生徒の選択肢を大幅に狭くしてしまう可能性が高いわけです。

実際「パソコンを使わない仕事」を調べてみると、以下のような例が出て来ます。これ以外ではほとんどパソコンを使うわけです。苦手だと考えた後の将来に恐れを抱く理由をわかっていただければと思います。

清掃関係
接客関係
ライン製造の仕事
スーパーなどのレジ打ち
警備員
パン屋さん(ブランジェ)
美容師・ネイリスト
家事代行

2.Techkidsの魅力の最大化について

これまでの記述の通り、Techkidsは、将来の人材育成を掲げ、そのカスタマーも、将来に対しての期待値が大きいです。

僕がTechkidsでいる間は、この現在地と理想をどのように埋めるかに対して必死に考えました。

たくさん勉強して考えている中で独自の方程式が浮かび上がりました。
運営などで色々な制度や考え方を構築してきた僕自身の基本となる考えです。

Techkidsの魅力 = 教材の質(定数) * メンターの質(変数)

定数と変数の違い

教材の質は定数で、メンターの質は変数として考えています。この理由は、メンターは大学生のアルバイトが基本なため、毎年入れ替わります。

つまり、10の力を持ったメンターが現れても卒業したらいなくなってしまうわけです。

しかもレベルの高いメンターがずっと生まれ続けるのかという点に関して疑問が残ります。

それに比べて教材は、刷新しない限りは小さな積み重ねになり、基本毎年同じものを使うことになります。

教材 vs メンター 大切なのはどっち?

2つの場合分けで考えてみます。
上述の通り、教材は定数で、メンターは変数です。

1.教材の質レベルが3の場合

教材の質レベル3 メンターの質レベル10
Techkidsの魅力:30

教材の質レベル3 メンターの質レベル3
Techkidsの魅力:9

2.教材の質レベルが10の場合

教材の質レベル10 メンターの質レベル10
Techkidsの魅力:100

教材の質レベル10 メンターの質レベル3
Techkidsの魅力:30

比べてわかる通り、教材の質を高めることは、全体のTechkidsの魅力を高いレベルで維持し、パフォーマンスを向上させます。

つまり、教材のキラーコンテンツ化はTechkidsのビジネス・生徒や保護者の満足度に対して最も大切なものと言えそうです。

メンターの質

メンターの質 = 技術力 * 教材の理解度 * 生徒とのコミュニケーション能力 * 教え方

これに関しては、立証済みで、技術力が高くコミュニケーション能力があり、方針通りの教え方をしていた2人のメンターに教材の理解度をあげてもらう取り組みをしたところ、どちらもメンターとしての最高栄誉を受賞しました。

教材の質

ここに関しては、取り組む機会がなかったのでわかる人がいたら教えて欲しいです。

とりあえず今回は以上です。僕自身、式として要素を分解するまで考え抜くことができた経験は本当に大切な考え方を学べたいい機会になりました。

次回は僕が真剣に取り組んできたメンターの質の部分に関して書いていきます。

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