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愛機を直す

今年を振り替えると、例年以上にチェーンソーに触っていた一年だった。

そもそも今年は原木を手に入れる機会が多かったのだ、ありがたいことに。まず、近所のお寺の木を檀家の方々が大伐採したので、大量の原木が手に入った。(僕は檀家じゃないので純粋に好意によってである)

また、妻の務める小学校の校庭の木をこれまた大伐採したらしく、またまた大量の原木が手に入った。都会の学校なので、薪ストーブのある家が珍しく、薪が必要な家だと皆さんに認知してもらってるらしい。

今まではたまにしか使わないチェーンソーだったが、今年はそうはいかない。こまめに玉切りしていかないと、そもそも庭がなくなってしまう。よって休みの度にコンスタントにチェーンソーに触れていた。

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チェーンソーはSTIHLのMS170C。ドイツ製。(外車好きでスミマセン)

たぶんSTIHLで一番小さいタイプ。ガイドバーの長さはは30cm。短いので非常に取り回しが良い。なんだかんだで6、7年使ってる。もはや愛機である。もうちょっとで名前を付けそうな勢いだがまだ辛うじて付けてない。

目立てしてはせっせと切っていたが、だんだん切れ味が悪くなってきた。

そうこうしてるうちに、突然、「ウィーン!」という空回りの音とともにチェーンが動かなくなってしまった。「あ、まずい」と思い、慌ててストップ。すぐに分解。いろいろ触っていたらわかった。ガイドバーの先端の歯車が回らなくなっている。たぶんなんかのタイミングでぶつけてしまったのだろう。すこーしだけど、凹んでいる。マイナスドライバーでこじってみたけど、なんともならない。ほかの部分は調子よさそう。ガイドバーだけ買い替えればなんとかなりそうだ。

でも、年末だし、お店は空いてるのかな?チェーンソー自体は、常滑市の薪ストーブ屋で購入したんだけど、わざわざ行くにはちょっと遠い。60㎞くらい離れてるのでなかなかすぐに行く気になれない。

調べると市内の「●●農機具店」というところが、なんとSTIHLの取り扱い店になってるのを発見。農機具?まあ、農機具か・・・どうなんだろう・・・というわけで、一応、壊れたガイドバーを持って訪れてみた。

建物は看板がないと普通の古い建物に見える。「マキタ」とか書いてあるからそうだとわかる。引き戸をひいて中に入ると、一昔前の事務所みたいな雰囲気。武骨なデスクが奥に並んでいる。事務服の女の人が出迎えてくれる。あれ、場違いかな?と思いながらも、おそるおそる「チェーンソーのガイドバーが・・・」というと、はいはい、ガイドバー、そうなのね、という当たり前の感じで奥のおじさんに取り次ぐ。「STIHLの・・・」と説明すると、「ちょっと待ってね」と隣の建物に。そして3分後。ちゃんとありました!

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上が今まで使ってきたもの。下が新品。どんな乱暴な使い方をすればこんなに塗装が取れてしまうのだろう。そういえば最初は字が書いてあった!と妙なところに感動。

ついでにチェーンの新品も頼んじゃう。「こいつのね」と品番も聞かないで持ってきてくれる。当たり前なんだろうけど、「プロってすごい!」と思わせる。すごいスペシャルショップだ!と勝手に盛り上がる。昔(30年くらい前)通ってたミニ屋のオヤジみたいだ!と妄想が進んでしまう。これからはなんでもここで買おう。

家に帰って早速取り換え。ガイドバーが新品になっただけで、全体がリフレッシュしたような気分の良さ。

そして切ってみる。

なにこれ?こんなすぱすぱ切れたっけ?新品のチェーンすごすぎる。勢いに乗って満タンのガソリンがカラになるまでぶっ通しで使う。疲れない!ストレス少ない!気持ちいい!

我ながら単純だが、年末に急に運気が上がってきたような錯覚に陥る。チェーンソーだけでこんなに盛り上がれてなかなかよい。

もうこうなったら、チェンソーに名前付けよう。うふふ。


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