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経済ニュースを観るようになった

最近になって、経済ニュースを観るようになった。

ここでいう経済ニュースというのは、新聞記事やネット記事の中の経済に関わるトピックスという意味ではなく、テレビ番組の種類としての経済ニュースだ。

具体的には、テレビ東京の「モーニングサテライト(モーサテ)」と「WBS(ワールドビジネスサテライト)」である。

山形ではテレビ東京が映らないので、そもそもテレビ東京系列の番組にはうといところがある。あまり意識にのぼらない。

きっかけは、「日経TEST」の存在を知ったことだった。仕事の関係で日経TEST」という資格があると知った。日本経済新聞社による資格で、公式の試験は年に一度行われる。

内容は、経済に関わる時事的な内容について、知識面はもちろん、最近の動向から考えられることなども含めて、現代社会を理解することに特化した試験である。

僕自身、あまり経済というものに関心はなかった。社会事業や福祉の世界で生きてきた自分にとって、経済というのは縁遠く感じていた。

しかし、日経TESTについて調べているうちに、「モーサテ」と「WBS」に辿りついた。どうやら、これらの番組の視聴が、日経TESTに有効だとの知見である。

特に日経TESTを受けたいと思ったわけではないが、流れでそれらの番組を観てみることにした。

すると、とても良かった。

テレビのニュースからは随分と離れてしまっていたが、その離れる要因のような要素がほとんどなかった。

同じニュースについて延々と二十分くらいかけて扱うことがない。同じニュースばかり何度も繰り返すことがない。門外漢のコメンテーターによるコメントの時間がない。エンタメやクイズのコーナー、スポーツのコーナーがない。SNSで流れている情報の焼き増しのようなネタがない。

一つの題材に対して端的にまとめられている。基本的にコメンテーターはおらず、専門家による解説しかない。SNSでは流れていないような、僕には新鮮にうつる情報が多く、それでもわかりやすく説明されている。

常に情報に飢えている自分としては、毎分毎秒にとても興味を持って向き合うことができた。おもしろい。

ということで、それらの番組を録画してまで観るようになった。毎日、新しい発見に満ちている。

企業の動きがわかれば、政治の動きもわかってくる。消費の動きがわかれば、生活者の実態も見えてくる。いろいろなことが、結びつくおもしろさを感じている。

特に、ネガティブに見えるもののポジティブな側面を推察することができるようになったことが大きい。

一般的なテレビのニュースやSNSには、物事を多面的に捉えることを困難にさせる仕組みがある。一面的ではっきりした評価をあてがい、それを大衆に信じ込ませることによって、彼らに安心感を与え、同時にコントロールする働きがある。そのコントロールをしている主体が存在しないことだって多い。

特に、テレビのニュースやワイドショー、SNSでは、ネガティブな情報や、ネガティブな見方、評価が好まれる。

そんな中で、そのポジティブな面とネガティブな面のバランスを取って、もしくはそういった評価を必ずしも安易な与えないで、この世界を観察する視点。それを、経済ニュースは与えてくれているように思う。

もちろん、これらにだって課題はあるだろう。しかし、他の番組やSNSでは得られないものを与えてくれているのは確かだ。

ところで、試しに日経TESTの公式テキストを読んでみたけれど、問題はとても難しいという印象。この世界を知るための多くの概念や、多くの情報、物事の関係、仕組みがわかっていない。これらは、本で得ることもできるだろうけれども、それでは限界があると思う。(そもそもそれらを本で勉強するほどのキャパシティーが今の僕にはない。優先すべき学習が多すぎる。)

お金があったら今年の試験も受けてみようかと思うけれども、お金がないので、たぶん受けないと思います。

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