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読書のきろく-2019年- No.31~40

2019年に読んだ本のきろく、第4弾。
31冊目から40冊目。

図書館や本屋さんに行くと、何千冊、何万冊の本があります。
そのすべてを読むのは、時間的に不可能。

本の読んで感じたことを書くことで、誰かがその本に興味を持ってくれたらいいな。手に取って読むきっかけになればいいな。
そう思いながら続けていきました。

◆31冊目:おしっこの放物線-老いと折り合う居場所づくり

地域でお世話になっている「よりあいの森」の村瀬さんの著書。
第2宅老所よりあいの日常が、そこで生きる高齢者の方々と職員のいろんなやりとりを通じて描かれています。
村瀬さんの『折り合いをつける』という考え方が好きで、お話を聞いたりこうやって本を読んだりしながら学ばせもらっています。

◎おしっこの放物線-老いと折り合う居場所づくり
◎村瀬孝生
◎雲母書房

◆32冊目:元気な自治体をつくる逆転発想の人事評価

研修講師として市役所の研修で扱うことになったテーマ。
ノルマではなく、コミュニケーションのツールとして目標を捉える。
人事評価制度のマイナスイメージを打開して、前向きに活用するヒントがありました。

◎元気な自治体をつくる逆転発想の人事評価
◎小堀喜康
◎ぎょうせい

◆33冊目:いじめと不登校

もともとは1999年に出版され、2009年に文庫本化されたもの。
なので、20年前の話だけど、2019年にも通用する内容です。
どうやってなくすかという切り口ではなく、そこに向き合うことで「生きる力」をどう身につけるかを考えさせられます。
教育とは「教える」と「育てる」で成り立っていることばだけど、教えることばかりになっていないか?という問いかけは、多くの大人が立ち止まって考えるきっかけを与えてくれます。

河合先生曰く、結論は『何もしないこと』。

◎いじめと不登校
◎河合隼雄
◎新潮文庫

◆34冊目:泣き虫ハアちゃん

心理学者、河合隼雄先生の少年時代が描かれている自伝的小説。
連載中に脳梗塞で倒れられ、遺作となった作品です。
自然が身の回りにたくさんあって、人と人がつながっている世界のあたたかさが、じんわりと心に広がります。

◎泣き虫ハアちゃん
◎河合隼雄
◎新潮文庫

◆35冊目:翔ぶ少女

タイトルと作者だけで読むことを決めた作品。
物語の舞台は、神戸。阪神淡路大震災で両親を失った少女を中心に、その兄、妹、そして周りの大人たちが登場します。
心療内科の先生との交流を通じた、子どもたちの心の動きに感動しました。

◎翔ぶ少女
◎原田マハ
◎ポプラ社

◆36冊目:レジリエンス入門 折れない心のつくり方

担当したメンタルヘルス研修のために読んだ本。
レジリエンスとは、ストレスによる心のゆがみを跳ね返す力。心の自然治癒力であり、筋トレのように鍛えることができます。
ストレスを感じさせる物事をなくすのではなく、うまく付き合っていく力を高めるというアプローチは、とても重要です。
この著者の本を読むのは、これが2冊目。僕は読みやすくて好きです。

◎レジリエンス入門 折れない心のつくり方
◎内田和俊
◎ちくまプリマー新書

◆37冊目:どもる体

今年のお気に入り本のひとつ、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』の著者の作品。
今回のテーマは、「吃音」。
当事者への丁寧なインタビューを重ねてまとめていくという姿勢は、本当に尊敬します。そのおかげで、善し悪しの判断軸のない冷静な理解ができます。
しゃべるという行為を通じて、自分の心と体に目を向けられる一冊です。

◎どもる体
◎伊藤亜紗
◎医学書院

◆38冊目:風をつかまえた少年

世界最貧国のひとつと言われているアフリカのマラウイ。
そこで生まれ育った少年が主人公です。
干ばつで食料危機になり、食べていくために学費が払えず、学校に行けなくなった。でも、学ぶことを諦めたくなくて、図書館で本を借りて独学で学び続ける。
そして、自力で風力発電を完成させてしまいます。
苦労が大きかった分、その成功が世界で認められた時の感動は大きく、胸が熱くなりました。
少年は今は立派な青年になり、世界中で講演活動などをされています。

◎風をつかまえた少年
◎ウィリアム・カムクワンバ
◎文藝春秋

◆39冊目:天空の蜂

妻が大好きな作家、東野圭吾さん。
何冊も買っている中で、僕が初めて読んだのがこの作品になりました。
原発、無人運転、メディア報道、いじめ。
20年以上前に書かれたものなのに、現代でもそのまま通じる中身に驚きました。
おもしろくて、あっという間に読み終えてしまいました。

◎天空の蜂
◎東野圭吾
◎講談社文庫

◆40冊目:春になったら苺を摘みに

『西の魔女が死んだ』の著者の作品。
心の世界に詳しい著者だからなのか、心の小さな動きをつかまえて表現されているのがおもしろかったです。
日本とは違う異国の地で「理解はできないが、受け容れる」を生きるって、こんな感じなんだと思わせてくれました。

◎春になったら苺を摘みに
◎梨木香歩
◎新潮文庫

40冊目のきろくは、9月26日。

読書の秋になっていく季節です。

2019年の読書のきろくは、第5弾へと続きます。

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