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読書のきろく-2019年- No.51~60

2019年に読んだ本のきろく、第6弾。
51冊目から60冊目。

目標とした50冊をクリアして、次のステップに入ります。

◆51冊目:ココロの止まり木

50冊を超えて、僕にとっても”ちょっとひと休み”な感覚で読めた本。
週刊誌で連載されたコラムが集まっていて、短い文章でテンポよく語られているので、心地よく読んでいられます。
自分の心との付き合い方、多すぎる情報との付き合い方、共にそこにいることの大切さなど、心に留めておきたいことがたくさんありました。

◎ココロの止まり木
◎河合隼雄
◎朝日新聞社

◆52冊目:たゆたえども沈まず

原田マハさんの美術作品シリーズ。
今回取り上げられているのは、ゴッホです。ゴッホの作品に、日本が大きくかかわっていることを知りました。
ゴッホ兄弟と2人の日本人画商の交流、悩み、喜び、悲しみ。ラストの展開は、感動とともに一気に読み切りました。

◎たゆたえども沈まず
◎原田マハ
◎幻冬舎

◆53冊目:みんなの学校流 自ら学ぶ子の育て方

子どもが生き生きと自ら学ぶ。
それを実現した「みんなの学校」、大空小学校の初代校長の著書。
理想的な学校の話は、何かを否定するための比較材料として使ってはいけないなと思いました。
僕たち保護者が、学校や地域、我が子以外の子に関心を持ち、もうちょっとずつ学校へと足を踏み入れることが欠かせないと思います。

◎みんなの学校流 自ら学ぶ子の育て方
◎木村泰子
◎小学館

◆54冊目:あのころはフリードリヒがいた

ヒトラー政権下のドイツで、ユダヤ人迫害の犠牲になった少年と、その友人のドイツ人少年の物語。
人の心の残虐性、弱さ、脆さといった、影の部分と、変わらない部分。社会という影響力の怖さを知ることができます。
学生時代に何かの授業で題材になった本を、河合先生の著書で紹介されていたのをきっかけに再読。

◎あのころはフリードリヒがいた
◎ハンス・ペーター・リヒター
◎岩波少年文庫

◆55冊目:絵本の力

臨床心理学者、児童文学家、ノンフィクション作家の3名が、それぞれの視点で絵本の魅力を語っています。
3人の講演と対談を一度に楽しめる、そんな一冊です。
絵本の読み聞かせが、聞き手の心にとてもいい影響があることを、改めて認識しました。
絵本が好きな人は、今まで以上に絵本が好きになれます。

◎絵本の力
◎河合隼雄・松居直・柳田邦男
◎岩波書店

◆56・57冊目:鹿の王 上・下

2人の主人公と彼らを取り巻く人たち、そして動物と『病』が織り成す物語。
病、精神といった目に見えないものを、どう捉えてどう扱うのか。何が善で何が悪か。揺り動かされながら読み進め、ぐんぐん引き込まれていきました。
いろんな糸が絡み合って、つながりあって、物語が織りなされていく。そのおもしろさも味わうことができました。

◎鹿の王
◎上橋菜穂子
◎角川書店

◆58冊目:かもめのジョナサン 完成版

ハイロウズの『十四才』という曲の歌詞に出てきて、気になっていた作品。
世界的にも有名なので、いつかは読みたいと思っていました。今がタイミングだったのかもしれません。
そんなことも考えさせてくれる物語でした。
かもめを主人公にして、生きる意味や、肉体と精神の世界、実生活と宗教の乖離などを問いかけてくれます。
訳者あとがきを読むと、訳す人によって表現が変わることが伝わってきました。

◎かもめのジョナサン 完成版
◎リチャード・バック作、五木寛之 創訳
◎新潮社

◆59冊目:モモ

「時間」がテーマの児童文学。だけど、内容はとっても大人向けだと思います。
50年近く前の作品なのに、怖いくらい現代社会のことが描かれています。
何のために働くのか、何のために時間を使うのか、子どもの遊びとどう向き合っているのか、50年前よりも状況は悪くなっているのでは・・・?
だからこそ、子どもと過ごしながら、大切なことを子どもから学ばなければ、と感じさせてくれました。

◎モモ
◎ミヒャエルエンデ 作、大島かおり 訳
◎岩波少年文庫(訂正日本語版)

◆60冊目:友情

ナチス政権が確立し、ユダヤ人迫害が始まろうとする、その頃のドイツの物語。
ラストシーンも衝撃的で、その時代に生きた少年たちの葛藤、政治や思想の影響が及ばない個人の感情の部分、そんな心の世界を感じることができました。
悲惨な歴史があったからこそ目を向けると書かれたあとがきも、心に残ります。

◎友情
◎フレッドウルマン 作、清水徹・美智子 訳
◎集英社

今回の10冊は、前から気になっていた本を読んだというのが多かったように思います。

世界的にも有名な作品は、やはりそれだけ人の心をつかむものだと感じました。

読みたいと思っていた本を読むのは、楽しいものです。

2019年の読書のきろくは、第7弾へと続きます。

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