勉強を楽しくする方法39〜興奮の伝播〜

YouTubeの配信を毎日している人がいる。
その動画を見ていて、そのクオリティの高さに驚嘆するとともに、微妙な日々の調子の波を感じることができる。

人間はこの調子の波から逃れることはできない。
調子だけでなく、扱うテーマにも左右される。
しかし、それでもその方々の動画は調子のブレを最小限に抑え、総じて質の高い仕上がりになっている。

興奮のライブ感は人間だからこそ生み出すことができ、ロボットでは生み出せない。

それはLiveであっても動画配信であっても、ビリビリと伝わってくる。
これが興奮の伝播だ。
発信者の興奮が自分の心に浸食し、共鳴し合う。
その時にこの上なく楽しい時間を共有できていることを実感するのだ。
人生を生きていると実感し、人生が楽しいと実感する。
そのワクワクドキドキのテーマは何でも良い。
そういうクオリティを創造できる人と出会えたことに感謝したくなる。

音楽でも、授業でも、視線が釘付けになり、興奮しながら見入る映像。
そして、その終わりとともに達成感と寂しさに襲われる。

もちろん、絵画や映画、建築、舞台などでもそれはある。

そして、勉強でもそれがある。


特に、私は読書において顕著だと感じる。
読書がもたらす世界観の威力は動画配信のもたらす興奮に勝るとも劣らない。

著者の筆の興奮が私たちの常識を揺さぶり、新しい世界へと連れて行ってしまう。
そして、知識や情報以上に、情熱や刺激をくれる。
時に、感動と涙をくれる。
時に、狂気とスーフィズムをくれる。

さらには、行動の原動力をもたらすことさえある。

すぐに行動に至らなくても、確実に意識に貯金されていく。
行動したいモチベーションが蓄積され、ビッグバンとともに一気に展開されるだろう。

そんな興奮の伝播が人間の為せる技。
単純に人間を踊らせる。
陶酔させる。
狂わせる。

そして、それは知識や情報以上に、破壊力と影響力を持つ。
人生が変わってしまう。

それが勉強の本当の力。
日々の持続的な、じんわりとした楽しさだけではないのだ。

日常を襲撃され、引っ張り込まれるような、世界の著名人の立て板に水の如しの言葉達の力は不可思議そのもの。

動かぬ文字群が私たちの内面を震撼させる。

そんな出会いを、読書でできてしまう。
そして、学びの渉猟へと待ったなしの日々が始まり、それがもし3ヶ月続けばその人は違う人間になっている。

・・・そんな気がしないだろうか。

著者と一体になって読書を進めていくと、もう以前と同じ感覚ではいられない。
完全に連れ去られる。

やられる。

新しい世界と出会えた興奮に、日常が虚仮に見えてしまうだろう。

知の面白さは人間ならではの、偉大なる武器。
この道を進んで、最高の悦楽を築きたい。

そのために、学びの足を止めてはならない。
明日、衝撃の一冊に出会うために、人生はあるのだ。

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