人に広げる

自分の頭の中で考えていることは決して人に知られることはない。
もちろん、無意識のうちに仕草や振る舞いに表出してしまうということはある。
しかし、自分が深く思考しているようなことはノンバーバルなコミュニケーションではおろか、言葉でどれだけ語っても伝わらないことがある。
そして、自分では常識中の常識となっていることが他者にとっては奇想天外な発想であることもある。


外国人と話していても「これを表現したい」と脳内でどれだけ思考しても、目の前にいる外国人にとっては何かを言おうと奮闘している日本人の姿が目の前にあるだけであろう。


自分の脳内の考えを日本人だけでなく、外国人にも伝える手段としてやはり英語は重要なのだ。


自分の考えというのは、自分のオリジナルのように見えて、多くの情報や知識から影響を受けて形成されている。
その意味で、他者から驚かれるような自分の考えもまた、誰かからの借り物だと言えるだろう。
この考え方でいけば、より広い情報ソースから自分の考えが成り立っていた方が新規なアイデアが潜んでいる可能性が高いだろう。
世の中には、自分と同じような考えを持っている人が必ずいるものだ。
もしくは、仮に相手が自分のような考えを持っていなかったとしても、自分が伝えたことで共感や批判が生まれたり、もしその考えが市民権を得たならばそこから一つのコミュニティが生まれ、その分野に新しい風を吹き込むことも期待できる。


人と考えを共有できると、とても刺激的な展開が望めると言えるだろう。
自分の考えを表に出すだけで、相手は相手の持っている選りすぐりの情報を与えてくれる可能性がある。
それが、また新しい発想を生み出すことに繋がる。
その意味で、人に自分の考えを広げる努力は自分に返ってくるものであると言えるだろう。
自分一人でも学べることはたくさんあるけれども、それとは違った努力の方法がある。
自分が知るための努力だけでなく、人に広げる努力をすることでより自分の学びを深めることができる。

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