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『人生に必要な荷物いらない荷物』


人生を時計で表し午前と午後で分けてみる。そうすると午前中に必要だったものが、午後の夕刻には取るに足らないものとなっているかも知れない。読者が午前中を何に例えるかは分からない。以前いた職場のルール、子供のころ覚えた常識、学生の時に身に着けた自己防衛スキル、尊敬する人から学んだ哲学、親の価値観かもしれない。

良くも悪くもそれらを捨てずに生きて今があるが、次に進むときに重荷になってしまっているかもしれない。

必要なものかどうか分からないけど、不安だからとりあえずいれておくという人もいるのかもしれない。カバンに何を入れるかはその人の選択であり、この本は「根本的な選択」について語られている。

山に行くときと海に行くときの準備は違う。ピクニックに行くときの小学生が持つ荷物と、その親の荷物は全く異なる。喘息を患っている子供と花粉症を患っている子供では携帯する薬は異なる。

午前中に山に登って午後海に行くのなら荷物は積みかえなければならない。あなたが積んでいる荷物は何だろうか。カバンの中があなたのではなく他人の考えや意見で一杯ではないだろうか。そしてあなたは一体誰なのか。どこに向かっているのか。

他人の考えを借りていては幸せになれない。この本は20年前の書物だが現代にも通ずる。
ぜひ一読を。