どこへ
つつじが雨に濡れていました
満開の色鮮やかなつつじ
世界が悲しみにくれている
最近母方の祖母が亡くなり、母や、おばが落ち込んでいて
わたしはその気持ちをなぐさめたくて、お話をする
さっきまでここで、息をして、たしかにここで生きていた人が
急にいなくなってしまって
一体どこへいってしまったんだろうって思うよね
うん、そう。さびしいね、
さびしいよね、という
きっと、生まれる前にいたところに、またかえっていくんだろうね
という
長い長い星の時間の中で、人が人として、肉体をもって生きている時間は、きっと一瞬なんだね
だけど、それがものすごく永く感じることもあるから、とても寂しいね
だけど、みんな必ず、いつか同じ場所にいくからね
そんなふうに、寂しさを受け止めながら雨の中を歩いていると、涙がこぼれてくる。
大切な人を傷つけてしまう気持ちが悲しくて
自分の親を亡くした全ての人の気持ちが悲しくて
ある日突然、恋人や愛する人を失った人たちの気持ちが悲しくて
ただただ悲しい時は、雨が一緒に泣いてくれ、5月にはつつじが綺麗に咲いているから
人はいつだって泣いたらいい
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