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本籍地どうする問題

婚姻届って紙一枚とか言うから簡単かと思いきや、
決めるのが大変でしたねー。
書類上は些細でどっちでも正解はないのに重要なこと。

・婚姻届をいつ出すか
・名字はどっちにするか
・本籍地どこにするか

男性が前向きならスムーズに決まるんでしょうけど、
夫は結婚すること自体に否定的だったし、
私も決めてほしいとか、決められないとか思って
名字以外はなかなか決まらず。

格闘しました。

一番の格闘・葛藤理由は、
「当然のように私が嫁に行く感ありすぎてイヤ」
だったと思います。

彼が結婚に前向きでない理由として
「婚姻制度が不合理で窮屈だ」みたいなことを言っていたし、

私も一般的な「お嫁さん」とか「奥さん」の役割を果たすことを求められるのはイヤだなと思っていたので、

その辺りの制度的な窮屈さについては
話し合えるかなーと期待していたのですが、

「本籍地どうする?」と聞くと、
「うちの実家(住んでない市)でよくない?」と、即答。

は?

お前、自分は窮屈なのがイヤなのに
こっちは窮屈で当然なのかよ!ムキーッ!
(私の聞き方も良くなかった気がしますが。)

本籍地とは、、

これは「なんだかな〜」という制度ですね。

そもそも入籍というのも現在は無い概念で、
かつては「片方の家の戸籍」に入っていたけれど、
今は家族の戸籍を抜けて
2人で新しい戸籍を作る」ことになっています。

本籍地は、その戸籍を保管する自治体で、
居住してなくてもOK。
皇居が人気だそうで、ディズニーランドにすることもできる。
Wikipedia「本籍地」

…だけど、そんな程度なら
番地のある住所の必要ないよね??
市区町村の選択でよくない??
何なら県でいいんじゃ…(エンドレスもやもや。)

私は父方の祖父の実家という見知らぬ場所が本籍地で、
父が転勤のある仕事だったので
固定的な実家や地元の感覚もなく…

ただ、
「本籍地が離れてると戸籍関係の書類を取り寄せる時にすごく面倒。。」
ということはよく知っていました。

先に結婚した弟は近くの市の史跡にしているらしい。

だから、私としては
今一緒に住んでる市を本籍地にするのが
「便利でわかりやすくて、
たとえ離婚して転籍しても
その後の家族にもわかりやすくていいなー」
と思っていたのです。

一方の夫は
「住んでもいないし自分のものでもない土地に
本籍地があるのは違和感がある」
と主張。

私はあんたの実家に住んだことなんてないよ!
という気持ちはありつつも、

合理性を求める私に対して
感覚で押されると太刀打ちしづらい。

ちなみに、嫌なら後で変えればとか、
引っ越したり家を建てた時に移せば
と言う方もいますが、

戸籍は自分が死んだ後に
相続の資格者の有無を確認するために
子どもが収集することになる場合も
あるそうで、

簡単に変えない方がいいもののようです。。

最初に2人で話し合った後、
身近な結婚の先輩たち数人に聞いたのですが、
ほとんどの人が夫の実家にしていて、
しかも居住地でなくとも
本籍地にできるということさえ
知らなかったようで本当に驚いた。。

そんなこんなありまして、結局は夫の実家にしました。

婚姻届の証人の欄を書いてもらうため
夫の実家に行った時に本籍地の話をしました。

すると、当然のように
「うちにすればいいんじゃないの?」と
ご両親。ま、そうですよね。

(県外にいるお兄さん夫婦も
実家を本籍地にしていたので、
私はお兄さんの奥さんに感心してしまった。)

夫が、話し合いの際に挙がった論点を説明。

お父さんは早々に
「まぁ、うちにしてもらってもいいし、
他のところにしてもいいし、
2人のいいようにしてくださいな。」
と言ってくれたんだけど、

「何が問題なのか?」というのを
説明するのはやっぱり難しかった。

私たちは
「結婚制度って、窮屈だよね」
「お互いが一緒にいて
良い状況にならないようだったら、
別れることも大事だよね」
というスタンスなので、

届を出すこと自体は重視していなかったのです。

最初から消極的な夫に対しても、
「結婚や入籍みたいな形がイヤなら
事実婚や同棲でも構わないけど、
他のパートナーを探すことを制限したり
子どもがほしかったり、
ほぼ結婚状態にあるなら
お互いの家族にはきちんと話してほしい」
という気持ちでした。

でも家族や周りに話す時に、
「結婚はしないけどこの人がパートナーです。
結婚しない理由は…」なんて説明をするよりは、

「結婚します」と言った方が
親も安心するし面倒じゃないんじゃない?

というのが、私の考え。
(やっぱり合理性重視。笑)

だから、
名字を変えたり、
別れた後も相手の実家に本籍地があるのは、
私ばっかり変化や負うものがある感じで
イヤだなー

という感じ。

(「嫁に行くなんて、家父長制のなくなった現代には合わない
女性蔑視よ!」みたいな立派なことではなく…)

まぁそんな話をしたら、お母さんから

「うん。
本籍地はどこにしてもらってもいいんだけど、
一旦離婚を想定して考えるのは
やめよう?」

と、当然すぎるツッコミが優しく入りました(笑)

普通を、普通にできない私たち。

その後帰宅し、
ふたりで話し合った結果
「届を出すこと自体も自分たちにとっては
重視していることではなくて
家族の安心のためであるなら、
本籍地もご両親の安心する実家でいいか」
ということに落ち着きました。

私としては
完全に納得してるわけではないけど、
まぁ、絶縁したり消し去りたくなるような
別れ方をしなければいいか、

と思っています。

結果としては、
本籍地をどこにでも置けることを
知らなかった方々とも同じ選択をしているわけですが、

お互い話し合って決めたので、
大変だったけどよかったかなー。。

結婚するなら、
妻が夫の名字になり、
本籍地も夫の実家にするのが
普通でしょ。

みたいなのがイヤだったんです。

それをいうなら、
結婚する時には
指輪用意してプロポーズして、
双方の両親に許しを得て、
顔合わせして結納して挙式すんのが
普通だろ。
自分に求められる普通は窮屈なくせに、
人には当然のように
普通を押しつけてんじゃねーよ。

って、思っちゃうのよねー。

ってことで、ひとまずどうにか婚姻届を出しましたとさ。

それから2年半…
本籍地がある市は、住民票のない人はコンビニ交付を利用できないので、パスポートの作成や旧姓の証明のために、半年に1回くらい取りに行ってます…。やっぱめんどくさいし、モヤモヤするわ。

旧姓の証明が不要な選択的夫婦別姓が実現することを望みます。

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