5月6日 - クオモNY州知事の会見
1) 昨日（5月6日）のクオモNY州知事会見は内容が濃かった。会見時間はいつも1時間で区切ってるみたいだけど、スライドが
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めちゃくちゃ多い。全部やるとこの連ツイ長くなるなあ。 pic.twitter.com/5A5qWFKnJd
2) まず統計。入院者数（左上）は順調に減っているが、新規で入院する人（右下）はまだ昨日で600人ほどいる。この人たちがいったいどこから来るのか、ということをクオモ氏は追求したいと言っていた。今日はその調査結果も後でシェアされた。 pic.twitter.com/549ho6qwc1
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3) 次に死者数。順調にというのはおかしな表現だが、やはりかなり急激に減っている。
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この死者数は全米の話題だ。最初に感染者が発見されたよりずっと前に、2019年中に既に感染者がいたことが分かってきて、コロナが原因の死者数を見逃していたからだ。この発掘作業が今後行われるだろう。 pic.twitter.com/KhFRrghmxG
4) 今アメリカは再開をめぐってかなり熱くなっている。ここからのクオモ氏の話はそれを意識したものだ。
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再開ガイドラインを無視して再開するアホ知事と、独自の再開計画を練る賢しこ知事がいるのだが、クオモ氏は再開か非再開が問題なのではない、いかに再開するかが問題なのだと言う。 pic.twitter.com/4epSbrEkv8
5) 賢明なニューヨーカーは分かっていると言う。
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「ファクトとデータ」対「情緒と政治」の戦いが起きているのだ。データとは、
- 入院者数
- 死者数
- 医療キャパ
- 抗体検査
- 感染検査
- 追跡データ
そして、科学・データ・ファクトは既に機能してきたではないかと言って次の話に繋がる。 pic.twitter.com/wUTKA5M0hd
6) 例えば、感染者数のグラフを見てみよう。
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NY州のグラフは頂点を超えて下降してきたのが分かる。しかし、NY州以外の全米のグラフはまだ上昇中で頂点にも達していないのだ。これで全米をまとめて再開するという結論は非常に危険だというのが分かる。 pic.twitter.com/BB6jtMpSw4
7) 全米のことはおいておき、クオモ氏は彼の疑問、いったい新規感染者はどこから来るのかを解明するために、もう一段踏み込んだ分析のためのデータを集めてきた。 pic.twitter.com/PExbauRMMP
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8) クオモ氏はNY州の113の病院に新規入院者のデータ収集を依頼し、三日間で1,269人のデータが集まった。彼は自分たちの努力が的外れな方向に行っていないかを確認したかったのだ。
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それにしても、彼は疑問があれば直ぐに調査する。それは直ぐに実施され、数日のうちに結果が彼のもとに届く。 pic.twitter.com/De59YVa5bN
9) まず地域別分布の結果。NY市を含むダウンステートが多い。 pic.twitter.com/3NTiUQoryK
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10) 人種別の結果。意外なことに、NY市では、黒人、ヒスパニック、白人がほぼ同じ割合だった。
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NY市以外では、なんと白人が圧倒的に多い。 pic.twitter.com/jkErQnxF1O
11) 性別では男が若干多い。
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そして、入院者のほぼ全員になんらかの併存症があった。 pic.twitter.com/mGPSPA2Vpv
12) そして、文字通り、どこから来たかだが、圧倒的多数が自分の家から（66％）、次に多いのが老人ホーム（18％）から。
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監獄・刑務所の感染が一時騒がれたが、刑期短縮の効果があったのか１％未満だった。ホームレスも風評に反して2％。 pic.twitter.com/xz6umsXWKi
13) 年齢別では、51歳以上で7割以上を占める。51歳以上を Old というカテゴリーに入れるらしく、クオモ氏は、それなら自分は、old old だとブツクサ言っていた。 pic.twitter.com/xgb1yAXklE
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14) 日常生活の移動手段。ロックダウン中の今、人々がほとんど動いていないのが分かる。NY市では90％の人がテレワークか他の理由で家にいる人、それ以外の人は essential workers だろう。 pic.twitter.com/g1U0hzGb9j
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15) 新規入院患者の46％が失業者、37％が引退した人、17％が就業中の人。これは圧倒的多数が高齢者であることを反映しているだろうが、失業者の数字が気になる。 pic.twitter.com/FJe3yy8ZtS
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16) この結果をまとめると、新規入院患者の典型は、
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- 仕事をしていない
- 日常的に移動していない
- 主にダウンステート
- 主に少数者
- 主に高齢者
- 主にessential-workers ではない
- 主に家にいる pic.twitter.com/FBFYCXDOWg
17) クオモ氏は、もっとも危険に晒されているessential workers のような外で働いている人の割合が少ないという意外な結果を見て、マスクをして、ハンドサニタイザーを使うというのは効果があることが分かる、個人でその習慣を守って、家にいる弱者を守らなければいけないと言う。 pic.twitter.com/Oa3weNua1w
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18) そして、今日はもう一つ理解したい問題があると言って始めたのが、ホットスポットとは何かという話。要は、日本でいう三密の話なのだが、なんでこれが出てくるかというと、最近、精肉工場の集団感染が頻発していてそれがメディアでよく出てくるからだと思う。 pic.twitter.com/GoZPwa0cKR
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19) 肉が悪いわけではないのだが、精肉工場で集団感染が起こり、そこから感染が拡大してしまうので、ニュースだけ見てるといかにも肉が悪いように見えてしまう。問題は精肉工場が密閉されていて、多くの人が密集し、密接して働いてることなので、それがホットスポットの要因だと言いたかったのだろう。 pic.twitter.com/gueY6c6ysT
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20) NYには精肉工場はないらしいのだが、NYにもホットスポットがあると彼は言う。ただ、NYの場合、それは農業ビジネスなのだ。小規模だが、実際に起こっている。だから、肉とか野菜が問題なのではなく、大人数が密集することが問題なのだと説明する。 pic.twitter.com/fGa5vAFhEf
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21) 三密が得意の日本では説明しなくていいようなことも全部説明しないと、彼は気が済まないのかもしれない。
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米国で最初の集団感染が発生したNY郊外のニューロシェルも、大きな集会にたった1人の感染者がいたことで発生したのが追跡調査で今は分かっている。だから密集は Caution なのだと結論する。 pic.twitter.com/RChJqoOwPK
22) ここから今日最後のトピックに入っていく。
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彼は現在の苦境を生かすことを考えている。国体を変えるには危機が必要な時もあると言う。単なる再開は面白くないのだろう。Reopen → Rebuild → Reimagine というのが彼の構想の基本だ。それが右下のスライドにあるように様々な分野に適用される。 pic.twitter.com/UIIsNKVTOH
23) こういうReimagine を達成するためには最高の頭脳が必要だとクオモ氏は言う。そして、四つの分野で彼を助ける頭脳を紹介するのがこの最後のトピックになる。
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1. 公衆衛生
2. 教育
3. 検査・追跡調査
4. テクノロジー pic.twitter.com/XHw417YJpf
24) まず公衆衛生は、マイケル・ダウリングという人。マリオ・クオモ市長時代にNY州政府の公衆衛生部門で指揮をとっていた人らしい。クオモ氏の構想は、コロナ爆撃が一番激しかった頃に公立・私立の病院網を一つの統合したシステムとして機能させる戦略をとったが、それを完成させるということ。 pic.twitter.com/8AoKtYordD
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25) 教育はビル・ゲイツ。前日の会見で発表したように教育のReimagine はテクノロジーが大きな比重を占めている。ビル＆メリンダなら、専門家を一瞬で集められるだろう。 pic.twitter.com/6bJ0DgfFEX
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26) 検査・追跡調査はマイケル・ブルームバーグ。彼は既にシステムを設計し、それをクオモ会見でもオンラインで発表していた。 pic.twitter.com/sberYjlwJ2
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27) テクノロジーは、エリック・シュミット。グーグルの元CEO。テクノロジーを使って、新しい経済をいかにして作るかというぴったりの仕事をする。 pic.twitter.com/saifUQw5j6
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28) 1人目の人は知らないが、既存システムをよく知ってるので最適なんだろう。
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後の三人はエグい。
- ビル・ゲイツ
- マイケル・ブルームバーグ
- エリック・シュミット
こんな三人が集まればできないことが何もない気がする。小国なら10個くらい変えるだろうし、最高の頭脳を集めるのも簡単だろう。
29) エリック・シュミットがオンラインで参加した。クオモ氏は非常に嬉しそうな顔をしていた。
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あー、この人は本気でNYを作り変えようとしているんだなと思った。都市の未来形が彼の頭の中にあり、彼は最大の富と最高の頭脳を集めてくる。そりゃ、大統領選に出るより面白いわ。 pic.twitter.com/3n2KWe6vMa
30) 最後の最後にクオモ氏は今日は看護師の日であることを忘れなかった。プレッシャーのかかった時、人の良いところと悪いところが出てくる。ヒーローは機会が来れば立ち上がる。最前線の医療従事者はヒーローだと言う。 pic.twitter.com/UbXrrWVKa1
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31) NY は看護師を愛している。ありがとう！
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jetBlue が医療従事者10万人に彼らの努力を讃えて、2人分の往復チケットを寄付するそうだ（どこの往復か分からない）。 pic.twitter.com/c98w2xZcZ8
32) メリッサさんは今日も記者の質問にテキパキと答えていた。 pic.twitter.com/Xbsf9ylQjJ
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