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第47回 自分の強みを知ると人にやさしくなれる ~自分の当たり前は、人にとって当たり前でない~

自分の強みを知る大切さについて、これまで何度となくこのコラムで書いてきました。

ちなみに、最近のわたしは新しい事業の立ち上げにあたって、法務関連の仕事をわしわしとやっているのですが、「そういえば、わたしは法律などの難しい文章を読むのが好きだし得意だったんだ」ということを思い出してそれをフル活用して仕事をしています。他者の話を聴く、気持ちを感じ取る、というキャリアコンサルタント的なことは、わたしの一番の強みであり、やりがいでもあるのですが、一方で、左脳を駆使して言語を理解して整理する、組み立てる、ということも非常に得意であり、その強みを発揮することで充実感を覚えながら仕事に打ち込んでいます。

『毎日自分の強みを発揮する機会がある人は、ない人よりも、6倍も意欲的・生産的に仕事に打ち込む。「生活の質がとても高い」が3倍以上』というデータがありますが、まさにそれを体感しています。

このように強みを知って活かすことは、ワークエンゲージメント高く働くためには欠かせないことなのですが、実は、それ以外にも、自分の強みを知るということにはとても重要な効用があります。


1.自分の強みを知ると、人にやさしくなれる!?

 それは、自分の強みを知ると、人にやさしくなれる、ということです。
え?何のことか分からない、とお思いになるかもしれません。
どういうことかというと、人は自分の強みを理解せず、それが当たり前のことだと思っていると、他者を見た時に、その「当たり前のこと」ができていないと腹を立ててしまうことがあるのです。

例えば、わたしの強みの一つとして、「強みに着目してさらに磨き上げようとする」というのがあります(ストレングスの「最上志向」)。これが自分の強みだと理解していないとき、強みではなく改善点にばかり目を向ける人を見ると、「なぜ強みを見ずに改善点や弱みばかり見ているのだ?」とイライラしてしまっていました。また、「相手の気持ちを配慮して、お互いの合意点を見つけられること」も強みなので、相手の気持ちを気遣わない人、合意点を見出そうとしない人を見ると同様に、「なんて配慮のない人だ」「合意点を見出さないなんて怠慢だ」、こんな風に怒っていました。

 今思うと、自分の強みを強みと認識せず、「みんなそういうものだ」と思っていたからこそ、そうじゃない人を見かけた時に、「それはおかしい」「わざとやっているのか?」「怠けているのではないか」と思ってしまっていたのです。

2.自分にとっての当たり前は人にとっての当たり前ではない

 自分のそれらの性質が、自分の強みなのだと理解すると、そうじゃない人を見かけても、もうイライラすることや怒りを感じることはなくなりました。なぜなら、みんなにとっての当たり前ではないと気づいたからです。間違っているわけでもなく、わざとやっているわけでも、怠けているわけでもないと心の底から分かったからです。

なので、わたしの最初の法務関連の仕事でいうと、プロジェクトメンバーとの打ち合わせで、わたしが契約書の細かい内容について話をしているときに、話がややこしすぎて、みんながピンときていない顔をしたり、何なら興味のなさそうな顔をしていたとしていて、昔なら「なぜ大事な話なのに、ちゃんと真剣に聞かないのだ」と怒っていたこところですが、今は、「ややこしい言い回しが多くてふつうは面倒くさいし嫌だよね」と理解ができ、そのうえで「もっと日常の言葉で言うとすると・・・」と、自分の強みを活かして、なるべくみんなにも伝わりやすい言葉で、受け入れやすい説明を心掛けるようにしています。

自分の強みを知るということは、自分がいきいき働くため、成果を出していくためだけでなく、他者と円滑な関係性を築いていく上でもとても大切なことだということがお分かりいただけたかと思います。

自分の強みとは、進むべき方向を示してくれるコンパスであり、進んでいくエネルギー源です。そして周りと円滑な関係のためにも欠かせないものです。
改めて、自分の強みを知って、そして活かしてください。

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