【学生・若手向け】スポーツ現場における膝内側側副靱帯の評価方法に対する考え
スポーツ現場で何を考えて評価しているかについて、今回は膝関節の内側側副靱帯を例に書いていきます。
ちなみに、この記事を書いている人は、アスレティックトレーナーとして活動して8年目になります。高校サッカー、社会人アメフトの現場で活動しながら日本を代表するアスリートにも関わったりしています。
急性期では重症度を考える
スポーツ現場においてよく見られる膝内側側副靱帯(medial collateral ligament: MCL)ですが、部分損傷か完全損傷かどうかによってリハビリの方針や今後の対応が異なります。
例えば、怪我をして「歩けるのか?」それとも「うずくまって動けないのか?」このようなところからスポーツ現場では評価が始まります。
そのため、膝MCL損傷をした選手の対応をする際には「重症度」の把握がとても大切になっていきます。
重症度の評価
靭帯損傷の重症度は「画像検査」と「臨床検査」で評価されます。
重症度は「グレード」もしくは「○度」と表されており、1から3まで存在しています。
グレード1(Ⅰ度)が軽症、グレード2(Ⅱ度)が中等症、そしてグレード3(Ⅲ度)が重症と表記されます。
画像検査
靱帯の評価にはMRI、単純X線画像・超音波画像のいずれかで関節の不安定性が評価されます。
グレード1、グレード2の部分損傷の場合「保存療法」が第一に選択されます。
グレード3においても保存療法が第一に選択されますが、他の靱帯との合併症も多いことや長期にわたって関節の不安定性が残存しやすいことから「手術療法」が選択されることもあります。
膝MCL損傷が疑われた際に用いられる画像検査
先ほど挙げた画像検査はどれも重症度を把握する上で大切な検査ですが、通常はどの検査が用いられ、怪我からのリハビリを適切に進めるためにはどれが選択されるのでしょうか?
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