家電侍(2022・2023)

西古屋竜太監督作品。

まあ何て事のない低予算テレビドラマなので、何がどうなろうと怒るにはあたらない。私もそこまでコドモではない。

「東映の不死身の鉄砲玉」こと中島貞夫の遺作となった『多十郎殉愛記』は、当然これよりはありものセットの汚しは出来ていたが、屋外部分でありものの手狭さに(たぶん中島貞夫本人は苦笑しつつ)汲々としていたのは変わらなかったナ、と要所要所で遠い目になるばかりである。『多十郎殉愛記』は決して嫌いな映画ではないんですが。

私はリセットオチが嫌いなので、すわリセットオチかと思われた連続ドラマ部分の後、2023年のスペシャル完結編でもって歴史への爪痕をがっつり刻んで終わってくれてヨカッタヨカッタ。「モノより思い出」などという格言は、映画においては、コレ敵である(本作は映画じゃねえってば)。

きっとあの世界では「忠臣蔵」の代わりに、「忠臣筒」だとか「忠臣穴」だとか、そんなものが代替物として存在しているんだと思う。ありがちなSFもののオチとしては。

同じグラドル出身者として、小池栄子からかなり水をあけられてしまった感のあるMEGUMIだが、こんな役(音声ガイドAI役)のオファーにきちんと応じて演じてみせた辺り、まだまだここからまくれる可能性はある。応援してます!

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