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新卒は3ヶ月で仕事を辞めなさい


 4月も半ばをすぎ、この春の新卒者、フレッシュマンたちもそろそろ人生に悩みが生まれる頃だと思います。

 GWを過ぎれば、今の環境に対して早くも卒業を検討する人たちも出てくるのではないでしょうか?


 以前からヨシイエさんは「若者は3年で仕事を辞めろ」「東大生は3ヶ月で仕事を辞めろ」と主張していますが、今日もそんなお話を。

https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2019/11/blog-post.html

https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/06/blog-post_8.html


 基本的には、若者が早期に会社の進路変更を行うのはメリットしかないのですが、その理由がしっかりわかる記事がありましたので、そちらを紹介しておきたいと思います。


↓ サライさんより「新卒はなぜすぐ辞めてしまうのか」についての解説。


https://serai.jp/business/1021660


 この記事、とても的確なことを言っています。それは新入社員が会社とのマッチングにおいて誤解をしてしまうのは

1) 会社の評価者、評価する側でありつづけるという誤解

2) 教えてもらえる側でありつづけるという誤解

の2つである、という話で、まったくもってその通りです。


 ところが!記事においては、それがあたかも「新入社員が悪いせいでそんな誤解をしているのだ」というニュアンスで書いていますが、そうではありません。

 本当は

「そんな誤解を生むように新卒マーケティングをしている企業や社会が悪い」

のです。

”うちの会社は業績がよく、働きがいがありますよ〜、だから選んでくださいね”

と優良誤認させているのは企業側であり、

”みんな仲間で和気あいあいと成長しあえる職場ですよ〜”

と、誤解させているのは社会側ですから、新卒社員はまんまとそれに引っかかっているだけで、それをいきなり

「実はうっそぴょーん!!」

とやられるのであれば、そりゃあ3ヶ月経たなくても辞めたくなるのは当然なのですね。

 だったら最初から

”うちの会社はあなたを徹底的に評価します!鬼の目線で!”

とか

”互いにしのぎを削る職場です。自らの意志だけが頼りです”

という会社案内を作ればいいんですわ。


 しかし、そういうところはごまかして、入社するや否や

「評価者目線はおしまいだ。お前たちは実は評価される側だったんだ!わっはっは!」

「教えてやるものか、掴み取ったものだけが昇進だ!」

と言われるのは、極悪非道の行いと言わざるを得ません。

 新卒者は完全にハメられているのです。



 だから、若者はどんどん3ヶ月で仕事を辞めたらいいのです。そうすると、企業や社会の側も、

「このやり方、このマーケティング方法は、消費者は騙せるが、被雇用者には通じないよな」

と気づくことができます。

 そして社会が良くなるのですから、いいことづくめです。


 記事の中にも「素直に意識を切り替えられる新卒社員こそが、会社から評価され成長できる」と書いてありますが、まったく同じで、

「素直に意識を切り替えられる企業こそが、社会から評価され、成長できる」

のです。


 そのためには、一刻も早く、新卒者がそっぽを向かねばなりません。だらだら、ついつい言うことを聞いてしまうと、社会や企業は

「これでいいじゃん!」

と味をしめてしまいます。


 逆の言い方をすれば若者の3割が3年で辞めてしまうということは

「7割は、ひっかかったまま妥協している」

ということでもあります。


 だからこんなことが永遠に続くんですね。くわばらくわばら。


 余談ですが、新卒ガチャにおいて3ヶ月で転職するのは「リセマラ」であると考えることもできます。リセマラというのはスマホ世代の概念で、

「ガチャの当たりアイテムを引けるように、ゲームアプリの再インストールを繰り返すこと」

です。(リセットマラソン、の略)

 目的のアイテムを手に入れるために、リセマラを繰り返せば、理論的にはかならずそのアイテムを装備してゲームを始めることができます。

 新卒ガチャも同じで、

「理論的には、転職を繰り返せばいつか天職にめぐり逢える」

というのは、事実です。ただし、ゲームのリセマラと違い、新卒リセマラには

■ 物理的な時間と手間が取られる

■ 履歴書や経歴に「履歴(ログ)」が残ってしまう

というデメリットがあります。


 ですが、このデメリットが許容できる範囲まで、リセマラを繰り返すことは不可能ではありません。後は、自分のサンクコスト(埋没費用、投資してしまったコスト)との戦いです。


 それでも、新卒は辞めるべきだ!と書いたのはこのサンクコストが「長くいればいる社員ほど、辞められない」ところまで増大するからです。

 社会や会社を替えたいとしても、長年いる社員は「それまでに投入した時間と手間を考えれば、嫌でも我慢したほうがマシ」と考えてしまいます。

 しかし、新卒者にはほとんどサンクコストがないので、新卒者がホイホイ辞めてくれるほうが、社会全体から見ても低コストで変革ができる、というしくみです。


 というわけで、レッツ辞職!レッツ退職!


(おしまい)









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