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【資本主義をチートする13】貧困さんいらっしゃい!

 タイトルのっけから、出オチみたいなことになってしまっているが、元ネタの「新婚さんいらっしゃい」という番組は実はもうちょっとで放映開始から50年!という超長寿番組で、同一司会者による最長記録がギネス認定されているというものすごい番組なのだが、今回のお話とは

全然

関係がない(笑)

 番組では毎週毎週キャラの濃い新婚さんたちがやってくるのであるが、僕たち私たちのところには、気を抜くとすぐ

「貧困さん」

がやってきてしまう。貧困とは、もちろん社会学的にはさまざまな定義があるのだけれども、資本主義チート術における「貧困の定義」は実にシンプルだ。それは

「入ってくるお金より、出ていくお金が多い状態」

に他ならならい。

 この状態に陥ると、仮に年収1000万円もらっていても、すぐに貧困の罠に落ちてしまうし、逆に言えば、収支のバランスさえ取れていれば、貧困にはならず、生きてゆける。

 近年は、特に若者の収入がちっとも上がらない状況から、逆に

■「年収150万円で僕らは自由に生きていく」

(イケダハヤト著・幻冬舎新書)

みたいに開き直った書物が登場するほど、入ってくるお金がないのであれば、慎ましやかに生きたらいいじゃない、という思想哲学も広がってきていると言えるだろう。 

 さすがにイケハヤさんだけを取り上げるのは不平等かもしれないので

■「おひとりさまのゆたかな年収200万生活」

(おづまりこ メディアファクトリー)

■「年収100万円の豊かな節約生活」

(山崎寿人 文芸春秋)

■ 「年収300万円時代を生き抜く経済学」

(森永卓郎 光文社)

あたりも挙げておこう。

 もうこうなってくると、年収100万円でも生きていけそうな気になってはくるのだが、せっかく一連の連載で「お金を儲けよう!」という話をしているのに、どんどん慎ましやかになるのでは、ぜんぜん面白くない。

 むしろこの「資本主義チート術」では貧困を抜け出すことを目的にしているのだから、正面から堂々と貧困と立ち向かっていこうではないか!


 さて、貧困を敵として、それを打ち倒すためには「貧困とは何か」を今一度しっかり考えておく必要があるだろう。実は、貧困というものは、

「充分に計算したつもりでも、すぐに近くにやってくる」

やっかいな敵なのである。仮に、年収1000万円貰っていても、世界中で疫病が流行して会社がストップしてしまえば、その仕事を失うことになるかもしれない。翌月から収入ゼロで、

「即貧困のできあがり」

である。(もちろん、貯金が少しくらいはあるだろうけれど)

 その意味では、年収100万円の人もまったく同じで、意外と「貧困は平等」だとわかる。彼は持てる者にも、持たざる者にも公平に攻撃してくるのだ。

 ではなぜ、強者も弱者も貧困に即、倒されてしまうのだろうか?その理由もとてもシンプルで、どちらも金額に差こそあれ

収入源がひとつだから、貧困に陥る

のである。仕事が途絶えたら、パーなのだ。


 「収入源を複数確保すること」は、資本主義チート術の中でも、基本的な概念だ。ビジネス書や、自己啓発系の記事なんかにはたいてい

■ 勤労所得

■ ポートフォリオ所得(金融・投資・不動産)

■ 不労所得

の3つの収入を持て!みたいなことがよく書かれている。かなり前にベストセラーになったロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」あたりから流行した概念である。

 これらについては、まったくもってその通りで、このお話そのものにはヨシイエも全然異論はない。

 だからヨシイエもふだんは

■ 世を偲ぶ姿のサラリーマン役員

をしながら、

■ 副業や不労所得

を稼ぐことに勤しんでいる。

 ちなみにヨシイエが「金融・投資」系のお金をあまり動かしたがらないののは、「投機・バクチ的要素」があるからである。リーマンショックや、ウイルス騒動などで、人知を越えた損失を出すことがあるので、

ど素人では予測できない不確実なもの

には、できるだけお金をつぎこまないことにしているだけである。

(やりたい人は自己責任でやればいいと思う)


 さて、話を貧困に戻そう。複数の収入源を「持っていない」から、貧困に落ちる確率が上がるのであれば、貧困になってしまう「弱者」はきっといろんなものを「持っていない」のだと推測できるだろう。

 そこで今度は、まだお金持ちではない僕たち私たちは「何を持っていない」可能性があるのかリストアップしてゆきたい。


<弱者、貧者が持っていないもの>

■1 お金と資本に関するもの

 弱者は、お金を持っていない。それも単に「お金」というだけでなく

 ◇ 継続して入ってくるお金・収入・給与

 ◇ 貯蓄された資産や資本、あるいは不動産や換金可能な財物

なども含めて、まずは、「お金的なものを持っていない」 ということができるだろう。

■2 知識や技術に関するもの

 弱者は、情報や知識、あるいは時に智恵を持っていない。あるいはそれは、手に職などの「技術」という形で現れることもある。学歴や学力なども、これに類する要素だ。

■3 関係性や人に関するもの

 弱者は、頼れる親族・家族や協力者を持っていないことが多い。それは友達でもいいし、組合のような集団や、帰属する会社でもかまわない。とにかく、「人との関わりや、手助けしてくれる人たち」を失うと、人は弱者の立場になってしまう可能性がぐんと上がる。

■4 心身や健康に関するもの

 健康でない心身や加齢、病気などによって、弱者に転落する。心身の健康を失えば、誰しもが弱者なってしまうだろう。


 これを見て、大事なことに気づいてほしい。それは同じことの両面なのだが、言っていることは同じでも、それを知ってポジティブな気持ちになれるかどうかは全然変わってくるものである。

 まず、貧困、弱者に転落する要因である上の4つのうち、

「1つくらい失っても、人はすぐには貧困にはならない」

ということを覚えていてほしいのだ。

 副収入がなくてもすぐに貧困にはならないし、病気をしても回りに支えてくれる家族や実家があれば、すぐには生活が失われることはないだろう。今の職を失っても、知識や技術があれば再起は可能だし、人づきあいが苦手でも他の要素でカバーできることはいくつもある。


 しかし、この4つのうち、複数が失われてくると、ヤバい。危険度は一気に上がってくる。

■ 友達がおらず、実家を頼れない無職

■ 才能がない病気持ち

■ ケガをした職人さん

などなど、同時に2つくらい悩みを抱えてしまうあたりから、生活が厳しくなってくるのがわかるだろうか?


 これと同じことを逆から見ると、

「今の状態から1つずつでも、持てるものを増やしてゆけば大丈夫だ」

ということなのである。


■ 定期的に入ってくるお金と、蓄えられたお金や資産

■ 知識・智恵・技術・資格など

■ 他者との良好な関係や助け合える人付き合い

■ 健康であること

を一気に集める必要はなく、1つずつでも達成すれば、貧困には落ちないことが判明しているのだ。

 僕たち私たちは、「お金がないので、自分は弱者だ」と思いがちだが、実はそうではなく、お金があっても、他の要素を失えば弱者になってしまうので、バランスよく、小さなことから揃えてゆくのが正しいのだ!とぜひ気付いてほしい。


 個人的な話で恐縮だが、ヨシイエ45歳ともなると、いろいろな健康上の不安も出てきている。高血圧とか、緑内障とか、肝機能障害とか、デブとか。

 そうなると、いくら金を稼いだところで、最後はデブによる病気にひっくり返されてしまうかもしれないのである。

 ということは、つまり

「1グラム痩せることは、1円を稼ぐことである!」

とも言える。

 これまで、連載の有料部分を購入してくれた方には、ヨシイエの風貌が

「秋元康と六角精児とタイムマシーン3号の関太を3で割った姿」

であることがバレているのだが、ライザップも言っているとおり、

「脂肪は金」

なのである。痩せろよ、ヨシイエ。

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