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コーチングとは「呪い」を解いていくことだ


こんにちは。
会社員をしながらコーチとしても活動しているヨシといいます。


コーチングを提供する中で

「コーチングって何なの?」

ということを聞かれたり説明したりすることがあります。


聞かれた際は、

「対話を通して気づきや学びを得ること」

「意識や行動に変化を起こすこと」

のように説明したりもしますが、

最近は、

「コーチングとは、呪いを解いていく関わりのことだな」

と思うようになりました。


とある本を読んでそう思ったのですが、そう思ったきっかけや、
私自身の中にあった大きな「呪い」を発見した経験について今回は書いていきたいと思います。


「呪い」が本来の自分を分からなくする

悩む 体育座り 女性


最近読んだ本というのが、坪田信貴さん著の『「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない』という本です。


この本の内容を勝手に要約すると、

✔️幼少期に植え付けられたルールや価値観が子どもの人格に大きな影響を与える
✔️「人に迷惑をかけるな」と言って育てると、自分のやりたいことも遠慮してできなくなるし、人に助けを求められなくなる
✔️社会が厳しいからと言って親も厳しくなる必要はないし、親の思う常識を教えたところで、世界ではそもそも常識が異なるのでどうせ通用しない
✔️なので子育てもティーチングからコーチングに切り替えよう、こんな言葉の投げかけにしよう

といった内容です。


この本の中でも紹介されていますが、

親などの言動によって子どもの心を強く支配してしまう5つのメッセージを、アメリカの心理学者のテイビー・ケーラーは「ドライバー」と呼びました。

それが次の5つです。

「完全、完璧であれ」
ちゃんとしていないと認めない、という態度から伝わるメッセージ。自分にも他人にも厳しくなる。
「他人を喜ばせよ、満足させよ」
辛い時も悲しい時も笑顔でいることを求めることで伝わるメッセージ。自分の気持ちよりも他人を優先しがちになる。
「努力せよ」
一生懸命やりなさいというメッセージ。常に努力しないと認められず、楽をしたりリラックスすることが苦手になる。
「強くなれ」
泣くな、我慢しなさい、痛くない、と言い続けることで伝わるメッセージ。喜怒哀楽を出せなくなる。人に弱さを見せることができなくなる。
「急げ」
早くしなさい、などから伝わるメッセージ。時間を無駄にできず、スケジュールが埋まってないと不安になる。いつも焦ってる。

これらの5つのドライバーが、他の制限的な思考と組み合わさることで、自分を縛り付ける思い込みとなります。


例えば、

「完璧じゃなければやってはいけない」

とか

「こんな弱い自分はダメだ」

のような思い込みです。

そしてこれがまさに「呪い」のことです。


余談ですが、「呪い」って少し強い言葉な気がして変かな〜と思いつつ、最近どハマりしてた呪術廻戦っぽくてなんかかっこいいな・・・っ!と思って「呪い」という言葉を使ってます(笑)


これらの「呪い」が、本来の自分を分からなくしています

私が学んでいるCTIのコーアクティブ・コーチング®️で「サボタージュ」と呼ばれているもの(=変化に抵抗する作用や自己制限的な声)に、この「呪い」は近いものだと捉えています。


コーチングでは、クライアントの呪いをコーチが一緒に解いていって、クライアントが本来のありのままの自分の声に従って充実した人生を生きていく、そんなことをコーチとクライアントの2人の関わりの中で行なっています。


自分の中にあった大きな「呪い」

山 悩む 男性


自分についてもらっているコーチからコーチングを受けている最中に、私にも大きな「呪い」があることに気づきました。

それは、

「自分は信じるに値しない人間だ」

というものです。


これはこれはとても大きな呪いで、自分で書いててもなんだか心をえぐられるような感覚があります。

この特級呪霊は、私に自分の直感を信じれなくさせたり、自信を持てなくさせてくるのです。

私には少し完璧主義な気質があるのですが、そのせいで身動きが取れなくなったり、無駄に自分を責めてしまうことがこれまでしばしばありました。


その気質がどのように形成されてきたのかを遡っていくと、幼少期の自分にたどり着きました。

子どもながらに

「こうした方がいいよね」「この方がみんなも嬉しいはず」

と考えながら行動していたのに、

「何やってるの!」「ちゃんとしなさい!」

と親や周囲から怒られていた場面を思い出しました。


自分なりに考えながら進めようとしても

「それは違う!」「こうなったらどうするつもりなの!」

と正される場面も思い出してきました。


その子どもの頃の自分は、心の中でこう叫んでいました。

「どうして信じてくれないんだよ!」


このことに気づいた瞬間、涙が止まらなくなって(普段はなかなか泣かないタチなんですが・・・汗)

ああ、自分のことを信じてあげれてなかったんだなぁ・・・

自分を信じてあげたいなぁ・・・

と前よりも自分のことを知れた気がしました。


だからこそコーチングがある

朝日 男性


少し自分語りが長くなってしまって恐縮です。

この経験をしたことで、私は自分を信じるための工夫を少しずつできるようになったし、以前よりも自分を受け入れられるようになりました。


特に大きな不自由のない満たされた環境で育つことができたことは、とても幸せなことだと思います。本当に。

しかし、

インターネットも発達した世界で選択肢は増えたけど、「自ら選ぶ力」は学校でも教えてはくれないし「自分の可能性を信じる力」は誰も育ててはくれません。


自分の可能性を信じるためには「呪い」に支配されずに、「自分には価値がある」と思うことが重要です。


でも、会社や社会ではBeing(存在)では評価されず、Doing(やったこと)やHaving(持ってるもの)で評価されます。

「君はいるだけで素晴らしいよ」なんて会社で言われることはありませんもんね。


だからこそ、だからこそ、

コーチングってそのためにあるよなぁ

って思います。


だからこそコーチングをやりたいと思ったんだと思います。


クライアントにも、大事な人にも、自分にも、
「存在しているだけで価値がある」と信じる存在でいたいなと、改めて思いました。

これが、私が「コーチングとは、呪いを解いていく関わりだ」と思った体験です。


愛情の領域展開(無理やりねじ込んだ…!)ができるコーチを目指して、これからも精進していこうと思いました。


読んでいただきありがとうございました!


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