クラシコ直前!両チームの現在地と展望 - レアル・マドリード通信 en Octubre 2023

今季もクラシコが近づいてきました。今回は両クラブのスカッドをざっと眺めながら、怪我人や現状の序列などに思いを馳せていきたいと思います。

基本フォーメーション

基本フォーメーション

バルセロナのイレブン

ほぼ確定なのは、GKシュテーゲン、両SBのカンセロとバルデ、左WGのフェリックスです。フレンキーが離脱中の中盤は、ロメウ、ガビ、ギュンドアンの3枚が基本路線でしょう。ペドリが帰ってくる可能性もありますが、クラシコでいきなりスタメンに復帰するのは難しいかと思います。

状況次第な部分は、まずはCBの人選です。絶対的な存在だったクンデが負傷したことにより、クリステンセンとアラウホのセットが濃厚です。直近のアトレティック戦では、代表戦の疲れが取れないアラウホがベンチスタートでした。しかしヴィニシウス対策を考えると、カンセロの横に鎮座するのはアラウホであるべきでしょう。右WGはヤマルもしくはフェランの2択が基本。こちらはコンディション次第といったところでしょうか。

最大の論点は、レヴァンドフスキが怪我から戻ってこられるかどうか、ということです。9番不在の直近の試合では、フェランがCFを務めることもあれば、フェリックスやフェルミンの偽9番で凌ぐ試合もありました。クラシコにレヴァンドフスキが不在となった場合、シャビはどういった選択肢をとるのでしょうか。

レアル・マドリーのイレブン

こちらもGKケパは確定。DFラインはカルバハル、リュディガー、アラバの3人は確定でしょう。左SBだけは人選が読めないところです。マドリーダービー以来、レギュラーから陥落したフラン・ガルシアに変わって、怪我から復帰したメンディが安定のパフォーマンスを見せています。ジローナ戦とナポリ戦でSBを務めたカマヴィンガも見逃せません。この重要な2試合でみせた高いパフォーマンスは、昨シーズンのSBでの躍動を思い起こさせるのに十分なものでした。

中盤はチュアメニとバルベルデが不動。もう一枚はクロースと予想します。直近は過密日程も相まって、左のインテリオールはクロースでスタートすることが多くなっています。超高精度のロングパスを中心に攻撃を組み立てるだけでなく、近年は守備にも奮闘してくれるベテランです。まだまだ頼りにさせて欲しいところです。

前線はベリンガムとヴィニシウスが不動。2トップのもう一枚は、ホセルとロドリゴが交互に先発し、ベンチスタートとなったもう一方は必ず途中交代で出場しています。コンディション次第の人選となるでしょう。特にゴールスランプに陥っているロドリゴには、このビッグマッチで復活へのきっかけを掴んで欲しいです。

注目マッチアップ

それぞれの保持/非保持の形を見ながら、注目のマッチアップを挙げてみました。

フェリックス vs リュディガー

バルセロナの保持 / レアル・マドリーの非保持

直近の試合でバルセロナの攻撃を成り立たせているのは、フェリックスの偽WGとしての活躍です。ボールを受ければ多彩な選択肢の中から素早い判断を下します。特に、楔を受けてそのまま自力でターンし、直線的にゴールに迫るプレーを選択する割合が多いように思います。このダイナミズムは、時として停滞気味になるバルセロナの前線を活性化する役割も果たしていることでしょう。

フェリックスが絞ってくるこのエリアは、マドリーの守備が最も強固なエリアでもあります。中盤のチュアメニ、バルベルデ、最終ラインのカルバハル、リュディガーと、最も守備に信頼のおけるゾーンです。特にライン間を監視する番犬としてのリュディガーの存在感は、ここ最近で最も際立っています。フェリックスに入る楔のボールにリュディガーが反応するところから始まるデュエルに注目したいと思います。

ヴィニシウス vs アラウホ

レアル・マドリー保持 / バルセロナ非保持

昨シーズンからの因縁のマッチアップです。今季のヴィニシウスは初期位置が中央寄りであるため、カウンターのシーンで直接並走するのは右CBのアラウホになるでしょう。また保持時はヴィニシウスが左に開いてボールを受けることも多くなりますが、その際はカンセロが対面になります。しかしカンセロだけで対応できる相手ではないことは明白です。その後ろにいるアラウホのサポートは必須でしょう。

この試合はホームのバルセロナがボールを握る展開が予想されるため、マドリーがいかにカウンターを打つか、バルセロナがそれをいかに止めるか、というところが鍵となるでしょう。このマッチアップは、試合の帰趨を左右する重要な局面で、度々目にすることになりそうです。

クラシコの持つ意味

クラシコ直前の段階で、首位のレアル・マドリーが勝ち点25、3位のバルセロナが勝ち点24となっています。もちろん勝ち点差が拮抗しているため、試合の勝敗がリーガの今後に影響することは間違いありませんが、クラシコは順位表を超越したぶつかり合いです。負ければメディアにはボロカスに叩かれ、それまでどれほど上手くチームを作ってきた監督にも、簡単に解任論が持ち上がってしまうほどの影響力があります。

アンチェロッティには奇策癖を封印していただいて、シャビには今のメンバーでもビルドアップをスムーズに行えるような調整をしていただきたいところです。今回もハイレベルなクラシコを期待しています。

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