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両親揃って要介護5

こう書くといかにも悲惨な状況を想像されそうだが、2人とも施設に入っている状況ではこれといって大変なことはない。
毎月お金を払い込み、季節が変わる前には着る物一式を送り、室内履きが破れそうなので新しいものを買っていいかと言われれば「はいお願いします」と答え、施設に届く介護関連の郵便の画像がLINEで送られてきて「開封してもいいでしょうか」と聞かれれば「はいお願いします」と答える。それだけ。
義母をみていたときも思ったけど、中途半端に動けたり話せたりする時期が介護する側にとっては一番大変でほぼ地獄。それを超えたらそうでもなかったりする。慣れもあるんだろうけど。

母は昨年の夏の終わりに介護認定の調査員に来てもらい、そのときに要介護1と認定された。本人は不満そうだったが、私としてはしごく妥当だと思った。
そこから半年後に2回目の認定調査になったわけで、一気に5になったということ。ケアマネさん的には5が出るとは思っていなかったようで、「ちょうど体調が悪いときだったから…。」とフォローしてくれたけれど、4ならよくて5は絶望なのかっていうと全くそんなことではないって知ってるからな。

母はそれこそ室内履きがすり切れるほど、施設内を徘徊しているようだ。
施設の相談員さんから「室内履きがいたんでしまったので、できれば新しいものを買いたいのですが。」と電話があり、まだ入所して3ヶ月もたたない時期だったこともあって「なるほど、ということは相当徘徊してるってことですね。」と言うと、「そうなんですよー。」と、大変そうなニュアンスが乗った返事が返ってきた。さすがにすぐにハッとして「いえ、ずっと職員がつきそっているから大丈夫なんですけど。」って、それは職員さんがかかりきりということで全然フォローになってないぞ(苦笑)
もちろん「お手数ばかりおかけして申し訳ないです」って言うしかないし、実際そうなんだけど。

そういう現状を踏まえても、要介護1の範囲だと使えるサービスが少なく、施設側でもどうすれば自己負担が増えないように計画を立てるか頭をひねらなければならないことは目に見えている。
家族では手に負えないことをお願いしているので、必要な費用はもちろん支払うけれど、そうはいっても潤沢に予算があるわけではない。実際年金じゃ全然足りてないし。
要介護1→5で支払う金額は少し増えはするけれど、それ以上に施設側に落ちる金額は増える。使えるサービスの選択肢も増える。
介護保険制度に感謝しながら淡々とやるしかないのである。

弟には1回くらいは面会に行きなよと言ったけど、私はしばらく行きたくないな。父が倒れてこの6月でちょうど1年。あんなに飛行機で通った反動が来たのかもしれないけど、四国どころか西に向かって行きたくない。
どうしても行かなきゃいけないときがどうせ来るんだから、しばらくはいいかな。


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