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ハワイは似合わない友達と、キャンピングカーでアメリカを。#1

せっかくアメリカに2週間旅に行ったので、フォトエッセイ的なものを書こうと思います。半年前だけど。。。

食中毒


 5日間だけの日本滞在は、食中毒で39度の熱が出た。

 今考えれば、帰国直前に寄った韓国での生レバーが当たったのだろうけど、当時はそんなことは思い付かず、どう熱を引かせるか、どうやったらトイレとベットの往復回数を減らせるかを考えていた。

 熱の原因を考える暇がなかったのは、熱が辛すぎて熱を下げるという明確な目の前の目標を追っていただけではなく、5日後の2月11日に成田空港からハワイ経由サンフランシスコ行きの飛行機に乗らないといけなかったから。夢のアメリカキャンピングカー旅に行かないといけなかったから。



 大学を休学して行った九ヶ月のニュージーランド生活を終え、向かったのはオーストラリア。TABIPPOメンバーのカメラ好きたちと一緒に旅をする計画。多分、僕の友達の中で人生を楽観的に捉えているランキングと、何を聞いてもなんでも良いと答えるランキングを作るのであれば、どちらにも間違いなく上位に食い込んでくる友達2人を含めた五人の旅。
そこでコンパクトデジタルカメラGRiiiをネットで買ってしまった。楽観的なカメラ好きと旅に行くと、カメラをノリで買ってしまうこともあるらしい。

ゴールドコースト

 オーストラリアを出国したら、次は韓国。ワーホリで稼いだ金で買い物しまくった。

タンフルが何よりもうまい


 2月6日に九ヶ月ぶりに日本に帰国した。その日はすき焼きと寿司と蕎麦を食べて、家にはGRiiiが届いていて、最高だった。ベタな話だが、自分のベットで寝る幸せを噛み締めることができた。逆にワクワクして眠れなかった。

 2月7日、体がだるかった。
「でもでもでも、旅疲れだと思ってさ、普通に朝早く起きた。やりたいこといっぱいあったし、普通にお腹痛いかも〜って思ってたけどさ、九ヶ月ぶりの5日間だけの日本で休んでるわけにはいかないし。
久しぶりの日本の電車に乗ろうとしたらさ、モバイルスイカのチャージの仕方がわからなくて悲しいけどうれしいみたいな気持ちになった。そんで、久しぶりの新宿に行ってさ、久しぶりに会ったニュージーランドに留学に来てた友達が忘れて行った携帯届けてさ、片手には初めてのGRiii持ってた。ほんでさ、前のカメラを売りに出してさ、アメリカのためにa7iv用の新しいレンズ買ってさ、家帰って、熱測ったら38度。。。。。ふぁ。」

GR初めての写真

 5日間で詰め込んでた日本帰ったらやりたいことリストを涙呑みながら全部キャンセルした。食中毒って辛いのなんの。もう2度と生レバー食いませんし、鳥刺しとかも食いません、でも馬刺しは食べますし、ユッケも食べます。しかも生レバーって美味しくない。美味しくないのに苦しめられた。




 2月11日の朝。
なんとか熱下がった。いけそう。自分の旅への執念とか体の免疫とかがもしかしたら人よりすごいのかも。なんて思いながら、夜のフライトのためにパッキングした。7キロのリュックで行くからそこまでパッキング困らない。というか、こないだまで旅してたからほとんどすることなかった。

 空港でお腹空くんだけど食べたら出ちゃいそうで怖くて怖くて、うどん食べた。出汁がうますぎて泣いちゃった。


 空港には3時間前くらいに行く派で、ゆったりと過ごしてた。でも時間が経ったら、続々と2週間のアメリカを共に過ごすメンバーが空港に集まってきた。みんなは、僕が大学一年生の時のシェアハウスで一緒に住んでいたメンバー。年齢は、22~24の間。
 このメンバーは、世間的に陽キャと呼ばれている人たちを斜めに見てしまう人たちの集まりでして、その価値観が一緒という絆だけで2週間のアメリカを乗り越えようとしている。つまりは大切な友達ということ。最後に遅刻ギリギリな広島県出身のオハナがきて、5人が全員が揃った。もう一人は、南米縦断中なので、現地で集合する予定。この南米男ノブがおそらく斜め具合が一番ひどい。

 飛行機は、zipair21時30分発でハワイで6時間のトランジット。その後、アラスカ航空でサンフランシスコまで飛ぶ予定だ。

 zipairはめっちゃ安いわけじゃないし、乗ったらめっちゃ広くて綺麗なわけじゃないからお客様に本当にできるだけ頑張って寄り添った感があって好きです。


キラキラリゾート地ハワイへ。

 無事にハワイについて、街に行くためにタクシーを探す。そんな中、一浪一休学男ヒロは、みんなと同じサンフランシスコ行きのアラスカ航空が取れていなかったらしく、一個早い便で行くことに。早々に、6人グループが4人、1人、1人、の3つのグループに分裂した。

 ハワイを楽しむために必要なのは、お金や時間ではなく、ポテンシャルだ。あのキラキラした、リゾート地の最高峰を楽しむ気合いと格好が必要。俺らのグループには、そのポテンシャルを持った人など一人もおらず、ランチを食べたあとはビーチで海に入ることなく、過ごして、空港に戻った。

ほんとにハワイか?



アメリカ本土へ上陸。

 サンフランシスコ到着。すでに結構な夜。昼間についたら、空港の綺麗さや広さなどに感動するところはたくさんあるのだろうけど、夜は人もいないし、寒さも相まって、不気味な雰囲気が漂っていた。運よく素早くウーバーを捕まえて、モーテルに向かう。6人の再会とアメリカ初宿だ。

 特に感動的な再会もなく、すぐにみんな自由に過ごしだす。こうゆうところが心地よいと感じる。予定を立てたのか、立ててないのか、微妙な感じで眠りにつく。明日からの旅に実感は湧いてないものの、ワクワクと多少の不安を抱えながら。

ほんとにサンフランシスコか?




 翌朝、早く目覚めた僕とノブで朝ごはんを買いに行く。モーテルの目の前にある、レストランにアメリカ初モーニングを買いに行く。

NZにはチップがないためチップ文化に戸惑い、たくさん払ってしまった。


チーズトーストとフレンチフライのセットを頼んだノブは、フレンチフライではなくフライドライスがきた。

この見た目で頭が良い。僕らはそれが悔しくて頭を抱える時がある。




キャンピングカーを求めて。

朝から大量の炭水化物を摂取したノブとその一行は、ウーバーを呼んでキャンピングカーを借りに行く。

 日本にいる時から見積もりなどをしてくれていた、イギリス留学女ウガンダ就職英語担当マイキが受付を済ませようとしたところ、見ておくべきはずの動画を誰も見てないことがわかり謎の部屋動画講習を受けることに。動画は予約完了メールに添付されていたらしい。6人誰もその存在を知らなかった。わかってきたと思うが僕らの仲間は、ポンコツなのである。全員が他責なのだ。心地よい。

もちろんフル英語だ。わからなくて見ても見なくても変わらないまである。

 なんとかしてキャンピングカーをゲットした。これがなんとまあでかい。おそらく日本では僕らが持っている免許では運転ができないし、トラックの部類に入るくらいの大きさだった。このメンツで遊びに行く時は大体僕が運転を担当するのだが、いまだに体調の悪かった僕ではなくオハナが運転することに。
 彼女は東京での運転は車が多くて無理だが、車通りが少ない地元の広島とアメリカの馬鹿でかいキャンピングカーは運転できるらという破綻した理論を持っていた。そして、この先2週間、男4人はほとんど運転することなかった。広島はすごい県なのかもしれない。

しかも料理担当もオハナとマイキ。情けない男4人である。

奥からダブルベット、トイレ、シャワー、家庭用冷蔵庫、シンク、コンロ二つ、ベット、ベット、運転席、運転席の上にベット。死ぬほどでかい。つたわれ。


 まずはスーパーで2週間分の食料を買いに行こう。

 近くのスーパーに行き、死ぬほどの食料を買う。
キッチンペーパーやみんなで書くための日記を購入。あとはパスタを死ぬほど購入。2週間毎日パスタだったが、飽きずに楽しめた。むしろ、あのパスタをもう一度食べたいと感じる。

青いやつはほとんどパスタ。実はあんまり充実したスーパーではなかったので、もう一軒スーパーに行く羽目に。


 二件目のスーパーを出た時には、もう外は日が落ちかけていた。

GRらしい写真だと感じる。個人的にはGRは画角に黒があればあるほど輝く。


 広い空に映るのは、アメリカでの初めての夕日だ。美しくて写真を撮る。GRiiiを買ってよかった。

 見ているのは同じ空であるのに、ここの空は広くのびのびとしているように感じる。日本人の底の方にある漠然としたアメリカへの憧れを空に対しても感じてしまった。
 我々は東京の空だとしたら、ここの空は僕らからしたら斜めに見る対象になっているのかもしれない。空と自分たちをリンクさせてしまうほど、旅によって感受性が豊かになっていた。だが、ネガティブな感情ではなく、それすらも旅の恩恵だと、愛おしく感じる。

 いや、そんなことはない。憧れとかないか。感受性が豊かになるとかないメンツだし。多分だけど、みんな空綺麗とか思ったことない。てか、空とか見上げたことないかも。雨降るか降らないかのみが重要、みたいな感じだわ。心地よい。

サッカーの入場みたい


ここから、4時間ほどかけて次の目的地に向かう。
到着は10時くらいだろうか。運転に気をつけて進んでいこう。オハナが。
僕は、腹痛で後ろのベットで眠り続けていた。助かりました。ありがとう。

初日以降は、また次の機会に。次からちゃんと旅日記みたいにします。

初めてのガソスタは3人がかりで。
計画
日記


#2


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