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息子のテレビ漬け生活を断ち切るのに最も必要なのは、ぼくの覚悟

早朝、リビングとキッチンで揉める声が聞こえる。

「つむ、ご飯食べちゃって!」
つむぎはキッチンの食卓とリビングのテレビの前をウロウロしながら、だらだらとご飯を食べている。
「つーむ!」
「わかったぁ」
リモコンを握りしめ渋々食卓に戻ってくるつむぎ。
「つむ、食事中はテレビ消してって言ってるでしょ!」
「いやだ!」
「つむ、テレビもうなしにするよ!」
「いや!」
テレビの電源が消される。
「いやー!!」
つむぎ、大泣き。

最近のつむぎはテレビにどっぷりとハマっている。見ているのはYou Tubeのお気に入りの動画だ。本当にハマっていて、家にいる時間はほとんどテレビがついているといっても過言ではない。

その上、テレビ見たさにご飯はおろそかになり、幸枝さんやぼくの声も届かない、お風呂にもなかなか入らないし、なんかイライラしやすくなっている気さえする。

今朝もそんな一幕。もう心を決めるしかないのかもしれない。

「つむ、テレビなしにするね」
ぼくはテレビの電源を抜く。もちろんつむぎは怒り、大泣き。

しばらくして、つむぎは少しだけ落ち着きを取り戻し、失意の中、食卓でご飯を食べ始める。ぼくは、話しかける。

「つむ、テレビはなしにするけど、その代わり、家にいる間はダディとママがいっぱい遊んであげるから」
「うん」
「テレビずっと見ていて面白い?」
「1人で見ているのはおもしろくない」
「そっか、今まで1人でテレビ見ててくれてありがとね。これからは一緒に遊ぼう。ご飯食べたら何したい?」
「それじゃあ、レゴで迷路を作ってトミカで遊ばない?」
「いいよ、やろうか。じゃあご飯食べちゃって!」
「うん」

思えば、我が家に櫂が加わってからつむぎと遊ぶ時間は減っていたのかもしれない。ぼくと幸枝さんのどちらかは櫂の面倒を見て、もう1人のほうが家事や仕事を進める。そんな日々だった。

いや、それだけじゃないな。仕事をしていないときのぼくはとにかくだらっとしたい派だ。だから家事も仕事も櫂の世話もしていないときは極力だらっと過ごしていたい。そんなときに、つむぎがテレビに集中してくれるのは助かっていたのだ。

でも、つむぎにとってテレビは楽しいけれど、あまり遊んでくれない寂しさもあったのかもしれない。

だから、覚悟を決めた。

つむぎが家にいるときは頑張って一緒に遊ぼう。今の子どもたちと過ごす時間はもう戻ってこないのだから。

つむぎの食事が終わり、2人で子供部屋でレゴを取り出す。迷路を作って、トミカを走らせて、なんだかつむぎはとても楽しそうだ。そんな姿を見ているのはぼくにとっても悪くない、まぁ朝からちょっと疲れるのは確かだ。

テレビに頼らない生活、いつまで続けられるだろうか?完全にテレビ禁止はかわいそうかな?というかぼくが保つだろうか?そのうち一緒にテレビゲームがやれたらそれは悪くないなぁ。

テレビの電源を抜いた今日から、また、少し新しい家族の生活が始まる。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:4歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:3歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:0歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。

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