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つむぎ、一ヶ月ぶりの登園

 昨年、12月の始めに行って以来、約一ヶ月ぶりの登園の日を迎えた。この休みの間、つむぎは青森と東京で様々な経験をしてきた、きっと彼の中で何かしらの成長を遂げているだろう。

 わかりやすい変化といえば、つむぎが常日頃から行きたくないものについての言動だ。彼は、以前から「病院と髪チョキチョキは嫌なんだ」と口ぐせのように訴えてきていた。それがこの休みを経て、

「つむは、びょういんと、かみちょきちょきと、”ようちえん”がいやなんだぁ」

 幼稚園が加わっている・・・。まさかこの双璧に並び立つことになるとは。

 そんなこんなで、不安な登園の朝。朝食を済ませ、つむぎを着替えさせ車に向かう。「今日は、友達がいっぱいいるところに行くよ」と彼には伝えてある。ただ、幼稚園に行くとは認識していないようだ。

 車を走らせ、いつもは直進する信号を幼稚園の方に左折する。

「え、どこいくの?ようちえん??いかないぃー。ママとだでぃといっしょぉ!!」

 早くも、幼稚園行きに気づき大絶叫のつむぎ。心を無にして車を走らせる僕と幸枝さん。そして車は園の駐車場へ。ここでももちろん号泣。泣いてはいるが、観念しているのか無抵抗に抱っこはさせてくれる。

 そして、そのまま園の中へ。先生方は久しぶりのつむぎを嬉しそうに迎えてくれる。しかし、そんなことはお構い無しで、大泣きのつむぎ。教室の扉を開けると、つむぎのお気に入りの先生が。そのまま、抱っこで先生にパス。やはり泣き続けている。足元には園のお友達が寄ってきてくれている。

「すまない、つむよ。でも、きっと家の中で力を持て余しているよりずっと楽しいはず」

 心のなかでそうつぶやいて、大泣きする息子を先生に預け、振り向かずにその場を去る。

 家に帰ると久しぶりにつむぎがいない一日。僕は釧路新聞のコラムを、幸枝さんはこれまで溜まっていたあれこれを片付ける。そうこうしているうちに、時刻は15時半。今日は早めのお迎えだ。そそくさと準備を整え車に乗り込む。

「つむ、どうしてるかね?突然幼稚園に連れてかれて怒ってるかなぁ?」「どうだろうねぇ」

 そんな会話をしながら、教室まで迎えに行く。他の友達と一緒にテレビを観ていたつむぎ。僕らに気づき嬉しそうに駆け寄ってくる。少し疲れた様子だけど、笑顔だ。

「つむ、今日はどうだった?」
「たのしかったぁ」

 こんな感じで、久しぶりの登園一日目を終えたのでした。明日はどうなることやら。

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