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より上を目指し、沼にハマる

昨日テストして、問題なくマルチが張れることを確認できたので、今日はとうもろこしのマルチを張って、すぐさま最初のステージの苗を定植する。

午前中は昨年から作っているスペリオルコーングラビスの定植だ。

まずは、マルチを張る。
特に問題なく進む。

そして苗の定植。
こっちでちょいちょい問題発生。
最近ナウエルナナの調子があまり良くなく、苗づまりがよく発生する。

原因は苗を落とすクチバシがきっちり閉まらないことだというのは分かるのだけれど、うまく調整できない。
仕方ないのでそのまま作業を進め、うまくいかないときは手で直す。

昼休憩。
幸枝さんとマルチ張りについて振り返る。
実は、順調に張れているようで一部改善点があるのだ。
それは、片側のマルチが土寄せ時に折れてしまっていることだ。
そのため、土に埋まって入るものの十分な強度がなくちょっとしたことで剥がれてしまう。

「もう少しこのパーツを寄せたらいいんじゃない?」
「うーん、そうねぇ」

ぼくはちょっと気が重い。
なぜなら、良かれと思って調整することで悪くなることが多々あるのだ。

それでも幸枝さんが上を目指すのであれば、やってみるかと思い立つ。

そして、午後の部。

ロータリーマルチャーを少し調整してみることにした。

この部品を外して、この穴に付け替えて……。
あれ、全然うまくハマらない……。
うーん絶対にここだと思うんだけど。
あ、ようやくハマった。
それで、このディスクを少し寄せて。

「よし、ぼく後ろから見てるから幸枝さんが走らせてみて」

唸りを上げて走るトラクター。
うまくいかない、何なら午前中より悪いくらいだ。
すぐに止まってもらう。

うーむ、どうもディスクが近すぎるみたいだ。
そしたら、コレをちょっと離して。
ここで止めて。

「これでどうかな?やってみて!」

ちょっと良くなったが、まだイマイチ。
また止めてもらう。

少し調整する。

繰り返すこと1時間くらい。

めっちゃ時間がかかったし疲れたけれど、午前中よりちょっといい感じにマルチが張れる様になったのでした。

はぁ、疲れた。

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(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:4歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:3歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:1歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。


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