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アイデアを口に出すこと

メンチカツを食べながら、夫が「こういう凝ったのは作れないからお惣菜を買うしかないもんね」と言った。

その言葉に頷きかけたけど、よく考えたら「作れない」わけではない。正確にいえば「作らない」。

だけど、どうしてか心情的には「作れない」のほうがぴったりくる。その理由を考えてみて、「今の私たちは、手間のかかる料理を作る時間と気力を捻出できないんだな」と思い至った。

「たしかに、今の日常の中ではちょっと無理だけどさ。休みの日に『今日は凝った料理をする日にしよう!』って決めて作ったら楽しそうじゃない?」

私はそう提案すると、夫は即座に「そういう日はゲストを呼びたいね」と言った。

それを聞いて、嬉しくなる。私もゲストを招くのは好き。

「いいねぇ、呼ぼう呼ぼう」

私が言うと、夫は「ゲストにも料理を手伝わせちゃおう!」と言う。

「いいねいいね! 昼からみんなで集まって、時間たっぷりかけて作ろう」

「お酒飲みながら作っちゃう?」

「いいねぇ。凝った料理をする日だからさ、その日は『コルヒ』って名前にしようよ。ローマ字で『coluhi』ってどう?」

「いいね。そうしよう」

「今の仕事が落ち着いたらだね。誰呼ぼうか?」

そんな話をしながら、ふたりで盛り上がった。

こんなふうに、ちょっとした会話の中からアイデアが生まれ、妄想がふくらむことはよくある。

私ひとりの脳内でアイデアが芽生えて成長することもあるけど、誰かとアイデアを共有しているときのほうがずっと、話がトントン進む。

そういえば、先日もTwitterで嘉晶さんとお話していて、「確定申告合宿したいですね」という話になった。言い出したのは私だけど、嘉晶さんが乗り気になってくれたことで、どんどんとイメージが具体的になっていく。

昨日も、noteに「note誕生日を祝いたい」と書いた。

これも、書いたらサカエコウ。さんに「祝いたいです!」と言っていただけた。

こうやって誰かを巻き込むと、「じゃあいつにする?」「どこでやる?」と、話がどんどん具体的に決まっていくことがある。

そういえば昔、占い師の友人に

「サキちゃんはすぐに思い付きを口に出すし、周りの人を巻き込むでしょう? 言えば言うほど、自分も周りもその気になるし、イメージも固まってく。だから叶うんだよ」

と言われたことがあるけど、それはこういうことなんだろうな、と思う。

すぐに思い付きを口に出す癖は子どもの頃からで、親にはよく「ちゃんと考えてからものを言いなさい」と注意された。だから、私の軽率さや衝動性は良くないものだと思っていた。

けれど、この性質が楽しい企画をいっぱい連れてきてくれるなら、私にとっては万々歳。

coluhiも、確定申告合宿も、note誕生日も、楽しみだな。


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ライター・エッセイスト/著書『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』http://urx2.nu/Vmkr web媒体や雑誌で執筆中/有料記事は知人に読まれたくないだけで有益な情報とかじゃないです/お仕事のご相談はsaki.yoshidama@gmail.com