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地方に住む人の精神世界

ここ2日間は、ひょんなことから、世界を旅している日本全国の皆様と一緒に釧路旅行を同行して、旅人の目線で釧路を巡った。

そこでは、日常生活で感じることの出来ない
古くて、新しい世界を体現できた。

ひがし北海道の自然環境を通して、
目に見える物理世界と
目に見えない精神世界を大切にしながら
この街で生きることの素晴らしさを学んだ。

釧路に居ながらにして、別の街に旅行に来ている感じは新鮮だった。

自然豊かで且つ、動植物や自然の魚介が身近にいる我々地域住民は、キチンとそのありがたみを理解しなければならないと感じたので一部紹介します。

旅には余白が必要

今回参加させていただたのは、こちらのツアー↓

こちらは、旅のサブスクとして、ホテルや施設を月定額で利用できるサービスを提供し、ふらっと旅に出たくなる仕組みを創造して、多様な感性を許容できる社会を目指しているHafH(ハフ)
旅で人生の豊かになる仕組みを創り、主に若者が旅する文化を創る為の旅メディアを運営するTABIPPOの共催で実施されている。

テーマは「つながる余白を作る旅」として「JAL*HafH 航空サブスクサービス実証実験」と連動し、全国5エリア(和歌山(南紀白浜)・石川(小松)・北海道(釧路)・高知・長崎)を回っている。

企画は全てHafH/TABIPPOのオリジナル企画で、ここでしか体験できない企画や出会いをご用意している。
以下のルールのもとで実施されていて、まさに今の人が好む旅行スタイルだと感じた。

・集合日、解散日はありません。宿もHafHから定額で選択が可能。
・一部地域・拠点では、この期間だけのお得な宿泊プランをご用意しています。
・期間中はLINEオープンチャットを使ってエリア内のHafH同士が交流できる仕組みを取り入れ、コミュニケーションを円滑に行なっていきます。
・企画参加には事前にpeatixで予約いただく必要があります(一部有料企画があり、現地での清算となります)。
・集合日、解散日はありません。宿もHafHから定額で選択が可能。
・一部地域・拠点では、この期間だけのお得な宿泊プランをご用意しています。

私は、現地側の人間として、同級生の四宮琴絵さんにお誘いいただき、皆様と交流させていただいた。
初日(10月2日)は釧路の中心部にあるゲストハウスプルーフポイントで参加者の皆様と少し交流を図った。

地元を違った目線で旅をする

2日目(10月3日)に参加者は延期開催となった、釧路川リバーサイドLABOの市内バスツアーに参加することになった。
こういった、面白そう!と思った企画に急遽、自由参加する感じは、まさに余白があるからこそ出来る醍醐味なのかなあ?と感じた。
私も当日に「1席だけ空いたから参加しないか?」との連絡があり、急遽ギリギリでバスに飛び乗った。
私も休日の余白を作っておいてよかった。

原田カーナさんのガイドのもと、10:00に国際交流センターを出発して、1時間半釧路市内をバスで巡るツアーであった。
釧路市内のバスツアーは、2019年8月に北海道新聞釧路市内会の主催でも行ったことがあったが、
釧路市内をぐるっと巡る観光が日常になれば良いと思う。​

道新オトナ塾(釧路市内のバスツアー)の様子↓

本日バスツアーを決行致しました。 22名定員のところ、44名に変更して 大型バスで市内を観光を致しました。 参加者は 長期滞在者4名 釧路からの参加38名 東京在住で帰省中の親子2名 でした。 普段は入れないところを、皆さんが丁寧に紹...

Posted by 吉田 勝幸 on Wednesday, August 21, 2019

でもって、
今回の釧路川リバーサイドLABOのバスツアーの行程はこんな感じ↓

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釧路の港の歴史

今回のバスツアーでの新たな学びは、厳島神社だった。私は釧路市鳥取で生まれたので、鳥取神社を主に訪れ、開拓の歴史などもよく調べていたが、
この度は釧路の一宮である『厳島神社』の歴史と、
『釧路の港』に関する歴史を、深堀りして頂いた。

当神社は釧路が来開草業の頃、漁場請負人、佐野孫右衛門が漁場の安全と大漁祈願の為、安芸の厳島神社の御分霊を勧請奉祀したのが起源と伝えられています。文化二(一八〇五)年には、二代目佐野孫右衛門が旧真砂町高台のアイヌ民族たちがカムイシュマ(アイヌ語・神岩の意)と呼び木幣を立てて祀っていた約四百坪の土地に神殿を造営しました。以来累年豊漁が続き、住民も年を追って増加し、遂に神社を中心として一部落を形成するに至った。

↑上記内容は釧路厳島神社のホームページに記載された一文だが、
ちょっと何を言ってるかわかんない?ってコントのように、途中、解読不能になるが、
今回の案内人である、厳島神社の菊池吉史(権禰宜)さんが、とてもわかりやすく現代風に説明してくださり、私自身も、釧路が漁業として栄えた歴史を聞くことが出来て、これからの産業や商売に結びつけるヒントにもなった。

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そして、釧路の厳島神社は御朱印が人気で、毎月季節に合わせてオリジナルで変更しているらしく、北海道御朱印ランキングでも北海道神宮に次いで、2位という人気ぶりである。

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アイヌ文化を深く知る

3日目(10月4日)は、17:00に【屈斜路湖の丸木舟にて珍しいアイヌ料理と音楽グループ『モシリ』のアイヌの伝統音楽ライブ鑑賞】というアトラクションに参加した。

前半は、アト゚イさんのアイヌに関する講話があり、ここでは書ききれない、アイヌの精神世界(命の循環と共生)について、貴重なお話を伺えた。

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釧路に住んでいても、なかなかアイヌの方の話を聞くことは少なく、小学校や中学校の全体授業で、ムックリの演奏や少し講話もあったが、小中学生の時は、まだアイヌに関する理解が少なく、そんなに記憶に残っていないのが正直なところだ。

ただ、大人になり、自分のルーツやアイデンティティ、そして今の潮流のSDGSなどに興味を持ち始めた現在は、とてもアイヌ文化についてスーッと頭の中に入って来た。
まさに今回の旅のテーマ「大自然に触れて過去・未来とつながる。釧路・阿寒摩周サステイナブルツーリズム」にピッタリの講話内容であった。

世代に合わせた文化の伝承や講和、授業はとても貴重な機会だし、学生にはゴールデンカムイの漫画や、音楽から入って伝承するのが、良いかもしれない。

アイヌ舞踊✖️光と音

近年アイヌ文化は、阿寒湖畔のロストカムイ(2019年3月上演)から始まり、ウポポイ(2020年7月オープン)などによって、身近になってきた。ロストカムイのデジタル上演は、より感情に訴えかける事ができる。

そして、そして、今回の企画【屈斜路湖の丸木舟にて珍しいアイヌ料理と音楽グループ『モシリ』のアイヌの伝統音楽ライブ鑑賞】は、ちょっと度肝を抜かれた。

丸木舟は、古く(1980年)から宿とレストランを営んでおり、正直、見た目の感じは、普通の宿とレストランだったので、ライブ鑑賞はよくある、アイヌ舞踊が行われると思ってた。

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食事は色々とアイヌ料理のフルコースなどもあったが、私はエゾ鹿肉のどんぶりを頂いた。

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ご飯を食べたあとに、奥のカーテンから、いきなり、光が差込み、幻想的なアイヌの雰囲気が醸し出された。

最初はアンビエントミュージック的な音楽から始まり、徐々に若干のテクノというかユーロビート風にアレンジされ、とても不思議だけど、心地よい音楽が流れた。

序盤は緩やかな舞踊もあったが、突然、講話に出てきた様々な話が、伏線回収のように、軽快な音楽と踊りに合わせて、次々と繋がっていったのだ。

参加者からは、スタンディングオーベーションが沸き起こり、まさに、過去と未来が繋がり、そして、世代も地域も超えて、人と人も、アイヌ音楽や舞踊で繋がったのだ。

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旅をして、自身の感性を磨く

こうして、釧路に居ながらにして、釧路を違った目線で旅をできた事はとても貴重であったし、時空も旅した気分になった。
弟子屈からの帰り道は、エゾ鹿やキタキツネに遭遇し、北海道で自然環境を維持しながら、動植物と共生できる循環社会をどう作って行くか?という事も、少しだけ考えるキッカケにもなった。

まだまだ知らない世界があるなぁ。と感じたと同時に、世界中を旅している人達の、『多様性を受け入れて、しなやかに生きる』事や、『余白を楽しみ、おおらかに生きる』事や、なにか刺激が会った時は、『感情剥き出しで生きる』事などは、私にとても、すごく刺激を受けた。
やはり、様々な世界(他地域の文化・他国の文化・他業界の話しなど)を見ることは人にとっては、大切だと感じた。

私も、子供含め、地域の人にもそんな機会を創出していきたいと思う。




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