「間奏なし」・「転調3回」・「ピカルディ終止」のYOASOBI「アイドル」の魅力
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最近の曲の筆頭のYOASOBIによる「アイドル」は前奏なし、間奏なしなのです。
Adoの「唱」、「ウタカタララバイ」など「歌い出し」から始まる曲が多くなりました。
あと3分前後と昔の曲より短いのが特徴です。
https://youtu.be/pgXpM4l_MwI?si=7DE6U8y4UJb67F16
https://youtu.be/hyV1AJiFNyo?si=SYPZ6Pz80BQ6O6MZ
「ピカルディ終止」とは
あと実は「ピカルディ終止」という共通項があります。
「ピカルディ終止」とは短調の曲が同主調の長調の主和音で終止するということです。短調から長調になるのです。
例えば、ハ短調(ドの音を主音とする暗い響きの調)で始まったものが、曲の最後の締めくくりに、同主調(同じ主音をもつ長調と短調の関係を表します)であるハ長調(ドの音を主音とする明るい響きの調)の主和音(ドミソの音で構成される和音)を用いて終止するという方法が、いわゆるピカルディ終止と呼ばれるものになります。
要は暗い雰囲気で始まった曲が、最後の最後で唐突に明るい響きになるのです。
「アイドル」における「ピカルディ終止」
「アイドル」における「ピカルディ終止」は「Ah やっと言えた これは絶対嘘じゃない愛してる」の「愛してる」でAsus4→Aという風にメジャーコードで終わるという「ピカルディ終止」を使うことによって、曲が明るく終わっているのです。
本来は、マイナーコードであるAmで終わるのが普通なのですが、それだと、”暗くどんより”した印象で終わってしまうので、メジャーコードにしているのです。
Adoさんの「ピカルディ終止」
「唱」の最後の「一切合切忘れて shout it out」や、「ウタカタララバイ」の「loud out(んんー)」などが「ピカルディ終止」と言われています。
転調3回!
YOASOBIの曲の特長は転調ですが、「YOASOBI」では何と3回も転調しています。途中ラップを挟んだりして、最後まで飽きさせない工夫を凝らしきってます。
0:00〜 G♯/A♭マイナー 0:54〜
Aマイナーに転調 2:38〜
G♯/A♭マイナーに転調
2:45〜 A♯/B♭マイナーに転調
2番はトラップビート
YOASOBI「アイドル」もAdoの「唱」も2番はトラップビートになって、半分のテンポになっています。
「トラップビート」とはキレの良いハイハット連打やスネア、またはクラップ音を主体としたアプローチを指します。
まとめ 歌詞の解説が多かったので曲調の解説をしました
「アイドル」の解説は歌詞の解説が多かったので曲調の解説をしました。
如何だったでしょうか。少し難しいですかね。
まあこう聴いたりすると、新しい発見が生まれたりします。