★6/整数 東京医科歯科大学1973
問題
解答
$${2}$$つの解を$${α,β}$$とする。$${(α\geqq β)}$$
$$
\begin{array}{cc}
αβ&=&m+n\\
α+β&=&mn
\end{array}
$$
$${m}$$と$${n}$$は自然数なので$${α,β}$$はともに正である。ここで
$$
\begin{split}
α+β-αβ&=mn-m-n\\
\Leftrightarrow -(α-1)(β-1)+1&=(m-1)(n-1)-1\\
\Leftrightarrow (α-1)(β-1)&+(m-1)(n-1)=2\\
\end{split}
$$
よって
$$
\begin{array}{ccc}
&(α-1)(β-1)&(m-1)(n-1)\\
(Ⅰ)&1&1\\
(Ⅱ)&2&0\\
(Ⅲ)&0&2\\
\end{array}
$$
の$${3}$$パターンに絞られる。これらを検討する。
(Ⅰ)$${m=n=2}$$
(Ⅱ)$${α=3,β=2}$$なので
$$
\left\{
\begin{array}{c}
m+n=6\\
mn=5
\end{array}
\right.
$$
より$${m=5,n=1}$$
(Ⅲ)
$${m=3,n=2}$$
以上をまとめると$${\underline{(m,n)=(2,2),(5,1),(3,2)}}$$となる。
総評
標準レベルの整数問題でした。ポイントは以下の通りです。
2つの解という情報から解と係数の関係を用いること
因数分解を行うために解と係数の関係の2式を連立すること
整数問題の定番、因数分解から範囲を絞る
今回肝になるのが2のテクニックで、解と係数の関係の式一本だけでは因数分解ができないところを連立させて新たに式を生み出すことで因数分解の定石に持ち込むことができます。
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