番外編 「箱根旅行記」2000.9
【むかしむかし発行していたメルマガの記事から】
生まれて半年の長女と一緒に初めていく旅行記。行き先は箱根方面。(=^・^=)
はじめに
3月に豆柴が誕生してから初めての家族旅行は、例のごとく、遅い夏休みとなって、9月の中旬、箱根への2泊旅行となった。生後6ヶ月の子犬を連れての旅行ということで、車での移動、あまり遠くないこと、2泊とも同じ宿泊場所、温泉で家族風呂完備、露天ならなお良し、という条件で、検討した結果、箱根に行くことにした。
宿選び
メルマガでも、情報提供をお願いして、子連れ歓迎のペンションや、味自慢の民宿、家族向けのコテージなどを紹介していただいた。そして、昨年同様、じゃらんを買ってきて、細かくチェックして、武蔵野別館という旅館がお風呂が良さそうだと思う。ホームページもあるというので、チェックしてみると、お風呂が抜群に良さそう。貸し切りにできる風呂も2つあるし、食事も朝夕ともに部屋で食べることができる。趣味の良さそうなお宿なので、電話してみる。すると、山側の眺望の部屋しか用意できない、ということだったけど、1泊お願いすることにする。電話の対応はとても丁寧で、パンフレット送付の依頼にもすぐ送ってくれた。柴犬はいつも「宿泊の快適さと電話の応対は正比例する」と思っているので、泊まっても良さそうだと判断する。1泊ずつ違う旅館に泊まることも考えたけど、豆柴もいて、ゆっくりしたいと思って、結局2泊お願いすることにした。
「四季の湯座敷」武蔵野別館
住所 : 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下425-1
電話 : 0460-2-4341
室数 : 21室
料金 : 2食付 2万3千円~(柴犬はじゃらんの企画料金を利用)
http://www.ebisu.ad.jp/musashino-be/index.html
準備
豆柴の準備は熊こに任せる。結局、子供用の荷物がたくさんになって、とても2泊3日とは思えない量の荷物になる。うちのワゴンRに積むと、チャイルドシートもあるし、ほんとに積めるか心配になる。柴犬は、旅行前日から、喉が猛烈に痛くなってしまい、本格的に風邪をひいてしまった感じ。雨はすごく降っているし、本当に行けるかな?と思いながら、とにかく暖かくしてしっかり寝ることにする。そーいえば、子供の頃、土曜日の半日が終わって、家に帰ってくると熱が出て、日曜日まで寝て、月曜日になると直って学校に行くことが多かったことを思い出す。(^_^.)
00.09.12 火曜日 雨 のち 曇り
出発
朝早く起きると、気分は少し良くなっていたけど、相変わらず喉が痛くて鼻水も出てくる。雨も降り続いていて、テレビの天気予報ではアナウンサーが、東海地方に大雨の恐れ、と自信満々に断言していた。それでも、用意した荷物をバッグに詰め込み、忘れ物がないかチェックをする。9時過ぎには雨もほとんど止んだので、箱根に向けて出発することにする。荷物をなんとか車に積み込み、柴犬(母)に見送られながら、出かける。
東名高速道路
浜松西インターから東名高速に入り、東京に向けてのろのろ走る。もともとあまりスピードを出さない柴犬だけど、プラス軽自動車、雨、6が月の子供同乗、風邪、という要素が加わり、さらに安全運転に徹する。途中のパーキングエリアで2回休憩して、一度は豆柴にミルクを飲ませる。豆柴はいつも機嫌がいい子供で、車に乗ってもほとんど泣かないんだけど、長く乗っていると、さすがに時々ぐずったり、泣き出したりする。すると、親は運転どころではなくなってしまい、なるべく早く車を止めることになる。
御殿場プレミアムアウトレット
昼過ぎに御殿場インターに到着する。そのころには雨が激しくなって、この先も大丈夫かと不安になる。今日は、3時に旅館にチェックインすればいいだけなので、それまで話題の御殿場プレミアムアウトレットに行ってみようと思う。インターを出るとすぐ矢印があって、右に曲がると、また右に曲がらせられ、結局、ぐるぐる回った上に臨時第12駐車場というとんでもない名前の駐車場に車を入れるように誘導される。ここは車はあまり止まってない。ここからシャトルバスが出る。バスに乗っても、道が渋滞しているので、回り道をします、とアナウンスがあって、狭い住宅街を抜けて、アウトレットにようやく到着する。
平日で、大雨なのになんでこんなに?と思うぐらい、ひとがうようよ歩いていて、驚く。すぐそばの駐車場には入るのには時間がかかるらしく、遠い臨時駐車場に止めるのが正解みたい。敷地は大きくて、いわゆる一流ブランドが数多くショップを出している。何軒か覗いてみると、確かに安いけど、半額程度だから、バーゲン品とあまり変わらない。米国のアウトレットだと、もっとアバウトな品物がもっと安く並んでいる、というイメージだけど、日本のアウトレットはきれいにディスプレイまでされて、普通のお店と変わらない気がする。オープンモールのショッピングセンターは雨の時は不便だけど、晴れていたら気持ちいいだろうな、と思う。
チェックしようと思っていた無印良品のお店ものぞいて、フードコートでランチ&休憩をする。豆柴は、抱っこもおんぶもできるデイバッグのようなもので、柴犬が抱っこして歩く。外では本当におとなしくしている。フードコートでは、御殿場カレー800円というのを食べる。見た目、いかにもレトルトという感じのカレーで、あまり期待しないで食べ始めたんだけど、柴犬のチキンも、熊このビーフもなかなか美味しかった。午後2時ぐらいなのに、テーブルはほとんど埋まっていた。
食後、熊こはお土産を買うために、いくつか店を回る。柴犬はJ.Crewのお店をチェックするぐらいで、あとはベンチに座って、豆柴をあやしていた。結局、ふたりとも自分のものは何も買わなかった。
御殿場プレミアムアウトレット
住所 : 静岡県御殿場市深沢1312
電話 : 0550-81-3122
http://www.premiumoutlets.co.jp
チェックイン
駐車場からはまっすぐ旅館に向かう。雨はほとんど止んだ山道を宮ノ下方面に向かって走る。柴犬は箱根はけっこう通ったことがあるんだけど、泊まったのは一度ぐらいしかなく、土地勘もほとんどないので、地図と標識を頼りに走る。結局、迷うことはなく、宮ノ下の箱根富士屋ホテルにたどりつき、そこから坂を上って、3分ぐらいで宿泊する「武蔵野別館」に到着する。旅館は山の中腹に建っていて、駐車場もすごく急な坂になっている。
旅館のとなりに小学校があって、「温泉小学校」というふざけた案内板が立っている。出迎えてくださった旅館の若い男性の方に、「温泉小学校って、ほんとの小学校なんですか?」と尋ねると、「はい。私も詳しくはないんですが、温泉に入る授業なんかもあるらしいです。」という答えだった。(^_^.) 荷物もたくさんあって、そのほとんどを持ってもらい、まずは宿帳を書くために、ラウンジに案内される。必要事項を記入すると、上品な年輩の女性に5Fのお部屋まで案内していただく。
部屋
予め部屋は山側に面している、通常の部屋よりも狭い、といわれていたが、お部屋の広さは十分だし、旅館にしては洗面台が広くて大きくて、アメニティグッズも充実してる。決して新しい部屋ではないけど、我々には十分すぎるお部屋。4Fの大浴場は24時間入れること、家族風呂は空いていればいつでも入れること、2Fの貸切露天風呂は予約制なので、前もってフロントに電話しておいた方がいいことなどを宿の女性から聞いておく。お部屋の担当の方はまた別だそうで、食事の時間等の希望は彼女にいうように、といわれる。2Fの隠れ湯には是非入ってみたいと思っていたので、フロントに電話すると、9時40分ぐらいになるというので、お願いをしておく。
お風呂
豆柴がいるので、かわりばんこに見ることにして、まず柴犬が4Fの大浴場に行く。お風呂がある棟は最近できたらしく、新しくてなかなか素敵な建築。大きな吹き抜けの階段を上ると、角にはつくばいがある。水琴窟だとパンフレットに載ってたので、水をひしゃくですくって、こぼしてみる。すると、ピン、コン、キンという音が聞こえてくる。4時前と早い時間のせいか、まだ誰も入っていない。体を軽く洗って、石と木で作った内風呂にまず入る。おじさんは、ふえー、とかほーとか言いたくなる。お湯は42度と表示されていて、柴犬には少し熱めだけど、入っているうちに体になじんでくる。しばらく暖まってから、露天風呂に入る。露天風呂自体はあまり大きくはないけど、ジェットバスになっていて、内風呂よりは少しぬるめに感じる。床は木になっていて、手すりがあり、展望台のような感じになってる。林の中なので、眺望が開けているわけではないけど、雨も止んで、まだ明るい中でお風呂に入るのは気持ちいい。あー、とかいいながら、浸かっていると、すぐ近くを箱根登山鉄道がゴットンゴットンといいながら通っていく音が聞こえる。
お風呂を出て、浴衣に着替え、部屋に戻ろうとすると、途中にお休み処があって、無料でお茶のサービスをしている。熊こと交代しなくちゃいけないので、後からここでビールを飲もうと思って、寄らずに部屋に戻る。それから熊こが大浴場に行って来たけど、女湯はかなり混んでいたと言っていた。
夕食
珍しくあまりお腹が空いてないので、できる範囲で食事を遅くしてもらうよう、仲居さんにお願いする。かなり時間がかかりますが、、、と言われるけど、せめて30分ぐらいだけ遅くしてください、とお願いして、6時30分からにしてもらう。それまでは持ってきたノートパソコンでメールチェックをしたり、豆柴と遊んで過ごす。
料理は、箱根らしく、海の幸と山の幸を組み合わせた旅館の料理の王道という感じだった。冷蔵庫にあったサッポロ黒ラベルを二人で飲むけど、どうせならエビスビールがあれば、完璧だったと残念に思う。料理は味、量ともに申し分のないものだった。お刺身は新鮮で美味しかったし、土瓶蒸しも松茸の香りがつんとして、秋の味だった。
なかでも、陶器の上で、野菜と一緒にアワビを丸ごと焼いて食べる料理はちょっと凄かった。陶器の上にあわびをのせると、熱いのだろう、わさわさ動いている。えー、と思ったら、仲居さんは平気でふたをしめてしい、あまり焼きすぎないうちに食べると美味しい、とおっしゃって去っていった。もう一度、念のため、ふたを開けてみると、もう動いていない、力尽きたようだ。一瞬、かわいそうに、、、、と思ったけど、早めに食べた方が美味しいんだ、という言葉を思い出し、陶器の上に横たわったあわびをナイフとフォークで切り分けて食べる。さすがに直前まで存命だったあわびだけあって、美味しい。でも、アワビは肝が美味しいというのを思い出して、探すと、黒いドロッとした肝が見つかったので、肝の中身と、貝を一緒に食べてみると、ものすごい味だった。カニ味噌の濃厚なものというのか、ちょっとたとえようのない味で、こんなの食べたら、これからの人生は不幸になるのではないか、と心配してしまうぐらいだった。
煮物、揚げ物と料理は進み、最後にご飯、みそ汁、つけものが出てくる。お腹が一杯で、食べられないと思っても、ちゃんと食べられるから、ほんとに不思議。もう動けなくなるぐらい食べてしまった。
露天風呂
時間になる少し前にフロントにカギを借りに行く。カギを借りて、約30分間貸し切りで使うことができるようになっている。戸に内側からカギをかけて、しばらく歩いて、露天風呂に出る。露天風呂は総檜の大きなつくりで、森の中のほんとの隠れ湯という風情。露天風呂だけなので、洗い場やカランはないので、豆柴はホントに簡単に洗って、お風呂に入ることにする。温泉初体験の豆柴だし、寒くはないといっても外気に当たっての入浴も心配だったけど、豆柴は大変お気に召したようで、湯船につかりながら、きゃっきゃっと声をだして喜んでいる。体を浮かすようにすると、自分で泳いでいる気になるのか、ホントに楽しそう。
カメラを持ってこようと思って、ちゃんと忘れてきたのは残念。浸かっては休むことを数回繰り返して、体を拭いて出ることにする。フロントにカギを返しにいくついでに、明日の予約も午後5時前でお願いする。4Fの家族風呂には明日の朝に入ることにする。風呂上がりは柴犬はポットに用意してあった氷水、豆柴は、持ってきたベビー用のポカリスウェットを飲む。
就寝
家にいるときと同じように、11時頃には眠くなる。ガイドブックを検討して、明日は、彫刻の森美術館、箱根テディベアミュージーアムあたりに行こうということになり、布団に入る。
00.09.13 水曜日 晴れ 時々 雨
朝食
朝起きると、外は雨が降っていないのでほっとする。予定通り、箱根周辺のドライブに行けそう。朝食は8時から。昨日、あんなにたくさんの夕食を食べたのに、朝起きると、お腹が空いているのは不思議。熊こも同じことを言う。朝食らしいメニューの並ぶ中で、またコンロが登場したので、大好きな湯豆腐でも出るのか?と期待すると、何とかにのみそ汁をこれで温めて飲むという。かになんて、めんどくさいし、そのままお椀で飲みたいと思ったけど、結局ぐつぐつ煮えていた。美味しかったのは、温泉玉子とそうめんに出汁をかけたもの。これは熊こが食べないというので、2つも食べてしまった。(^_^.)
家族露天風呂
この旅館は女性は好きな浴衣を選んで着ることができるので、熊こも渋めの浴衣を借りてくる。苦労して着て、豆柴を抱いて記念写真。終わると、普通の浴衣に着替える。(^_^.) 一休みしてから、今度は4Fの家族風呂に入ることにする。ここは露天風呂と内風呂の中間みたいなもので、窓があるべきところにないので、半分露天風呂気分になる。内側からカギをかければ、ゆっくり入れるし、脱衣所にはベビーベッドもあるし、今度はカランもあるので、豆柴のような子供連れでも安心して入浴できる。大きな浴場と比べて、お湯の温度も比較的ゆるめなのも良い。豆柴をよーく洗ってから、湯船につかると、豆柴はまた喜んで、手や足をばちゃばちゃする。今度はカメラを持ってきたので、セルフタイマーで記念写真。撮影した2枚とも豆柴はニコニコして写っていた。
箱根彫刻の森美術館
10時頃旅館を出発する。もう一泊なので、行ってらっしゃいませ、と送り出されるのは変な気分。まず天気がいいうちに箱根の彫刻の森美術館を目指す。強羅の駅周辺に来ると、昔、百貨店で働いていたころ、この近くの保養所に泊まって、彫刻の森美術館に行ったことを思い出す。彫刻の森美術館の手前にガイドブックにもあって気になっていた「餃子センター」という餃子専門店がある。自由が丘に餃子センターというのがあるけど、その系列かな、と思いながら通り過ぎる。箱根彫刻の森美術館は、わけのわかんない彫刻が芝生の上に転がっていて、絵画ばっかりの美術館よりは、個人的には好きだと思う。前に来た時は、ピカソ館で、花瓶に花瓶の絵を描いたのがあって、ピカソって変わった人、と思った。
今回、見た中で気に入ったのは、芝生にうつぶせに倒れている人の彫刻「密着」。これは、行くときは見逃してしまったぐらい、地味な彫刻なんだけど、帰り道では、彫刻のまわりの草を刈るために作業してる人がまわりにいてとても面白い風景だった。
途中で、雨も降ってきてしまったので、早めに戻ってきて、レストランで、コーヒーとケーキを食べる。最近、改装したばかりらしい、景色の良いレストランで、柴犬はコーヒーとチョコレートタルト、熊こはアイスコーヒーとフルーツのタルトを食べる。和風の旅館もいいけど、美味しいコーヒーが飲めないというのだけは欠点かもしれないと思いながら、エスプレッソ系のコーヒーを飲む。美術館はそのまま退館して、駐車場で豆柴にミルクをやる。
「彫刻 密着」
箱根彫刻の森美術館
住所 : 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平
電話 : 0460-2-1161
開館日: 年中無休
料金 : 大人 1,600円
http://www.hakone-oam.or.jp/
スカイライン&芦ノ湖
今度は、箱根らしいところも少しは、ということで、箱根スカイライン、芦ノ湖スカイラインを通って、芦ノ湖に行くことにする。雨は止んだけど、雲は厚くたれこめていて、富士山は裾野しか見えないのが残念。9月の平日だけに車はほんとに少なくて、快適なドライブを経て、芦ノ湖に着く。酒屋があったので、スコッチかバーボンの小さいビンを買おうと思ったら、いいのがないので、缶の水割りとカクテルを買うことにする。
テディベア
湖畔を少し走った後、ピクニックガーデンに向かう。箱根テディベアミュージーアムに行くためだ。ここは、メルマガの読者の方から、子連れで行くと思い出になる、と教えていただいた。テディベアにはそんなに興味がなかった柴犬も、豆柴が喜ぶかもしれない、と思うと、俄然行く気になった。(^_^.) 名前の通り、いろんな熊のぬいぐるみが飾ってあるんだけど、建物や周辺にいろんなテディベアをモチーフにしたものが置いてあったりして、なかなか楽しめた。
展示してあるぬいぐるみは、ドールハウスやバービーとかと一緒で、大人の趣味、という感じ。大きな熊の前で豆柴と一緒に記念写真を撮る。豆柴もさすがに熊のぬいぐるみは分かるみたいで、けっこう喜んでいる。オリジナルと言われるドイツのシュタイフ社のぬいぐるみは、さすがに可愛いけど、買うとなんでこんなに?というぐらい高い。子供と同じ大きさのベアを買うと、記念になりますよ、とメールで教えていただいたので、ミーハーにもマネをする。セーターを着たクマのぬいぐるみを7000円ぐらいで買う。家に帰って早速、豆柴と記念写真を撮る。
建物の外に出ると、芝生が広がって、下の方に芦ノ湖が見えて気持ちいい。芝生に寝転んでいる人もいるので、ショップでテディベアのレジャーシートを買って、親子3人で寝転ぶ。風は少し涼しくて、風邪気味の柴犬は長袖のシャツを来て、寝ると最高に気持ちいい。あー、これこそ休みって感じだー、と思っているうちに、空が暗くなってきたので、あわてて車に戻る。
箱根テディベア・ミュージーアム
住所 : 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根143-1
(箱根ピクニックガーデン内)
電話 : 0460-6-2311
開館日: 2,3,6,12月第2火曜日、2月第2水曜日
料金 : 大人 1,200円
http://www.teddynet.co.jp
露天風呂ふたたび
露天風呂の時間もあるので、一路、武蔵野別館に戻る。珍しく昼食を食べていないので、さすがにお腹が空いてくる。宮ノ下に着いて、コンビニに寄ることにする。熊こは肉まん、柴犬は叉焼まんとおにぎりを買って、車の中で食べる。部屋に戻って、一休みをして、浴衣に着替えて、露天風呂に行く。明るいうちのお風呂は林の中から、先もずっと見えて、昨日よりも気持ちがいい。豆柴はまたきゃっきゃ、はしゃいでる。温泉のお湯って、はじめは熱いと思っていても、だんだん快適になるから不思議。風呂上がりもあまり汗をかかないしね。部屋に戻ってから思い出して、4Fの待合に行く。ここは畳敷きで両側にカウンターがあって、お茶の無料サービスをしてくれる。柴犬はエビスビール、熊こはお茶を頼み、豆柴は持ってきた桃のジュースをごくごく飲む。ほどなく、シックなタンブラーに冷えたエビスビールと、豆がのった小皿が柴犬の前に置かれた。一口飲むと、もー、幸せヾ(^v^)k 、というエビスビールだった。柴犬には少し量が多すぎるので、熊こにも少し飲んでもらう。いろいろな薬とかも入ったというありがたそうな薬膳茶も冷たくて美味しい。なかなかゆったりした気分になって、部屋に戻る。
夕食
夕食はまた6時30分からにしてもらう。こういう旅館は、季節毎のメニューを持っているんだろうけど、連泊の場合はなかなか難しいと思ったメニューだった。昨日と同じものは何一つでなかったけど、総合的には昨日の勝ち!という印象。紙のなべで食べるしゃぶしゃぶとかも出たけど、小さいコンロは火力の調節もできずに、時間も限られているだけに美味しく食べるのは難しいと思う。また異常にお腹が一杯になる。
愛を下さい
一服してから、お風呂にまた行って来る。男湯はいつ行ってもすいててグッドグッド。本当にさっと入って出てくる。これなら1日に何度でも入れる。部屋に戻って、昼間買っておいた缶の水割りを飲みながら、菅野美穂が出ているフジのドラマを見る。最終回の前の回で、なかなか盛り上がっているのを、けっこう感情移入してみていた。でも、考えてみると、小説とかではわりとありそうな話なんだけど、今は誰も小説なんて読まないのかもしれない。誰にも愛されずに育った女の子が、愛することを知ることで愛されることを知る、、、なんてのはねえ。
ドラマの途中ぐらいから、豆柴がぐずりだす。もう眠いのかもしれないと思って、寝かせても、なかなか寝ないで泣いてしまう。熱を計ると少しある様子、柴犬の風邪がうつったかもしれない、と思い、心配になる。心配は心配でも、寝付きのいい柴犬は、すぐ寝てしまって、熊こに怒られる。どんな時でも、早くいびきをかくのがたまらないらしい、、、。って言ったってねえ。
00.09.14 木曜日 雨 ときどき 曇り
朝食
朝起きると、豆柴は寝たせいか、機嫌もよくなっていて、一安心する。大事をとって、家族露天風呂には入らないことにする。また朝食の時間になって、部屋のテーブルにいろいろ並び始める。今日は、オムレツなんかもついて少し目先が変わってうれしい。朝からおかわりをしてしまう自分が悲しい。(^_^.)
チェックアウト
ゆっくりチェックアウトすることにして、食後の一休み。子供がいるので部屋食の可能な旅館にしたけど、ほんとにゆっくりできていいものだと思う。お部屋の担当の方が、伝票を部屋まで持ってきてくれる。支払も部屋でできるとは合理的。2泊で合計で約8万円の支払。思ったよりも安く済んでラッキー。カードでお支払したけど、最初にお渡しした寸志の領収書までいただいたのにはちょっと驚いた。荷物を詰めて、忘れ物をチェックして、部屋を出る。荷物まで持ってもらって、玄関まで見送ってくれる。車を駐車場からとってきて、荷物を積んで、旅館の方々に見送られながら、出発。この旅館はほんとにいい旅館だった。また機会があれば是非泊まりたいと思う。宮ノ下に武蔵野のオリジナル、本館もあって、ここはもう少しお値段もいい。そこにも是非泊まってみたいものだ。
パン
豆柴がいるので、ランチもお店には入りにくいだろうと思い、何か買っておこうと思う。昨日、買おうと思って、お休みだった箱根富士屋ホテルのとなりの有名なパン屋さん「渡辺ベーカリー」によることにする。ここは箱根駅伝の時、必ず出てくるパン屋さんで、ビーフシチューをパンに詰めたシチューパンが有名。思ったより小さい店内で、パンを選ぶ。シチューパンは500円(!)で、店内でも食べられるみたい。お店には出ていないので、「すぐ食べないとだめですか?」と、お店の人に尋ねると、「遅くとも30分以内に食べて欲しいですね」という返事だったので、諦めることにする。結局、カレーパン、ハムとコーンのパン、トマトシチューパン、ブルーベリーのデニッシュを買う。
渡辺ベーカリー
住所 : 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下343
(箱根富士屋ホテルとなり)
電話 : 0460-2-2127
営業日: 09:30~18:00 水曜休み
駐車場: なし
箱根おもちゃ博物館
今日は、北原照久さんのおもちゃ博物館だけ寄って、後はゆっくり帰るスケジュールにする。宮ノ下から、箱根湯本方面に下っていく。小田原に友達が住んでいて、前によく湯本の日帰り温泉「天山」に連れてきてもらったことを思い出す。今は、日帰り温泉が山のようにあって、どこがいいのか迷いそうなくらい。
箱根湯本駅の脇の急な坂道を上ると、箱根ガーデンミュージーアムに到着する。ここは、おもちゃ博物館以外にも、オルゴールの博物館や、レストランなどある。チケットを買っておもちゃ博物館に入場する。@800円。北原さんの有名やブリキのコレクションが中心だけど、昔のおもちゃはデザインがいいものが多い。特に乗り物系は柴犬でも懐かしいものがある。それから柴犬の世代のソフトビニール人形、超合金、女の子向けのリカちゃん、バービー。
圧巻は最後の展示室のモーションディスプレイだった。テレビ東京の「なんでも鑑定団」などで、北原さんがモーションディスプレイのコレクションを紹介していたのを観て、初めて知ったんだけど、これは、1920年代以降にアメリカで作られた宝石店や時計店の店頭用のディスプレイで、要は精巧なからくりおもちゃ。宝石や時計だけに、カップルをテーマにしたのが多いんだけど、20以上のディスプレイが展示されていて、それが動くところを見ることができるのには感激した。カップルが船やスクーターに乗ったもの、不思議な国のアリスなど名作をテーマにしたもの、鍛冶屋さんや宝石鑑定士など商品そのものをテーマにしたもの、、、、。豆柴もけっこう喜んで見ていた。
締めくくりはミュージーアムショップ。ここでしか買
えないプレミア付きのブリキのおもちゃや復刻版はけっこうお高くて買えなかったけど、駄菓子や安いブリキのおもちゃなどもけっこう売っていて、楽しいお店だった。近所の子供向けの安いおもちゃと、懐かしいオリエンタルカレー&スプーンをお土産に買う。柴犬は自分用に、昔の箱根観光しおり(総天然色 200円)を買う。
箱根おもちゃ博物館
住所 : 神奈川県足柄下郡箱根町湯本740
(箱園ガーデンミュージーアム内)
電話 : 0460-6-4700
開館日: 09:00~17:00
入館料: 大人800円
http://www.hakonetoys.com/
小田原の蒲鉾
おもちゃ博物館を出て、他はあまり面白そうなものもないので、ゆっくり浜松に帰ることにする。箱根新道を通ることにして、小田原方面に少し行って、途中の蒲鉾屋さんで、家にお土産を買う。蒲鉾、さつま揚げ、ちくわなどを買う。美味しそうだけど、さすがに高い。コンビニで飲み物を買って、車の中で朝、買ったパンを食べる。豆柴がぐずり初めて大泣きをするので、車を止めて抱くと、少しすると寝てしまう。雨が少し振ったりする中、箱根新道に入って、山道を登っていく。平日のお昼だと、車がほとんど通っていない。さすがに富士山は全然見えない。軽自動車だと箱根の坂はきつくて、とことこ登っていく。柴犬は耳が弱いのか、高低差のある場所を走ると、耳が痛くなってくる。何とか箱根を越えて、三島に下りてくる。
柿田川公園
いつもここらへんの国道1号線を通るたびに気になっていたと思っていた柿田川の湧水に寄ってみることにする。駐車場が分かりにくくて、苦労したけど、清水町の公園に到着する。レストランやお土産屋さんなどが並んで、なかなかの観光地だったことを知る。お土産屋さんは建物も古い建物を移築したみたいで、けっこう凝っている。雨があがって陽がさしてきていたので、外はけっこう暑い。
豆柴を抱いて、まずはおむつを買えて、湧水を見に行くことにする。すると、湧水が見られる場所は少し歩かなければいけなかったんだけど、案内が少なくて分からないまま、行ってみることになる。階段をずっと下りていくと、水が湧いているところがあって、透き通った水の底で、砂が舞い上がっているのが見える。
一昨年、九州の阿蘇山麓に旅行した時、やはり湧水を何カ所か見たことを思い出す。柿田川はけっこう大きな川で、きれいな水がたくさん流れていた。暑い中、豆柴を抱いて、かなり歩いたので、けっこう疲れ果てる。お土産屋さんの前にも湧水を飲める場所があるので、まずは水を飲んでみる。まだ喉が乾いているので、お土産屋さんの喫茶コーナーで冷たいお茶とか売ってないかな、と入ってみると、コーヒーや紅茶、かき氷しかないので、仕方なく自動販売機でお茶を買う。(^_^.)
帰路
沼津まで1号線で行って、東名高速に乗る。途中、牧ノ原サービスエリアで休憩する。昔、柴犬が子供の頃、ここで必ず休憩すると、柴犬(婆)はただのお茶を飲んでうれしそうだったことを思い出す。柴犬はフランクフルトを、熊こはアメリカンドッグを食べる。浜松にかつてあった西武百貨店の屋上で、アメリカンドッグを食べることが子犬のころの楽しみだったな、、、、。豆柴は毛布にくるまれて、一生懸命ミルクを飲んでる。(^^)\(゜゜) そのまま浜松について、熊こ(姉)と実家にお土産を置いて、家に到着。2泊3日の家族旅行は無事に終了した。
おまけ
無事に終了したと思ったのは早合点だった。その日の夜は、シドニーオリンピックのサッカー第1戦で、日本は南アフリカに快勝する。日本のゴールの時に、思わず大きい声を出してしまい、豆柴を大泣きさせてしまった。その後、豆柴は高熱を出してしまい、夜中に初めて夜間救急にかかる羽目になってしまった。風邪をうつしたかもしれないと思った父犬は、反省と後悔の夜を送ることになる。
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