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GR人材育成ゼミを主宰するわけ。

市議会議員を6年間、市長を8年間つとめてきた中で思うのは、政治や行政には大きな可能性と限界性があるということです。条例や予算という形で地域の将来ビジョンを具体化していく作業は、他のセクターには決して真似できないことです。その一方で、法令や不文律の風土が岩盤規制となり、がんじがらめで身動きが取れなくなることも往々にしてあります。その可能性と限界性を掛け合わせることによって、つまり「政治や行政にしかできないこと」と「民間だからできること」をうまく掛け合わせることによって、地域課題解決が前進する事例を多く見てきました。
ただそこで残念なのが、その「掛け合わせ」をコーディネートできる人材が圧倒的に不足している、という現実でした。行政の中には、民間との連携が得意な公務員がいますが、ごくごく少数です(かえって、市役所内で目立ってしまい浮いた存在になることなどもしばしばです)。また、官公庁向け渉外・営業部隊を持つ企業もありますが、どうしても主従の関係です(発注者・受注者あるいは監督官庁と事業者という関係を越えられないわけです)。だからこそ、地域課題に軸足を置いてあらゆるセクターの壁を超えてゆける人材こそ、今の時代に求められていると思いました。
私が市長になったのは33歳。未熟で浅学非才ながらも公的な責任ある立場を担うことができたのは、私を温かく育ててくださった皆さんがいたからこそ、です。そういった方々への感謝の気持ちを忘れず、私が体得してきた知見経験を独占するのでなく、積極的に社会に還元していきたいと思い、GR人材育成ゼミを開設しました。
リーダーシップやビジネスフレームワークを学ぶ機会は、オンライン・オフライン問わず世の中に溢れていますが、GRを実践的に学ぶことができる場所は多くありません。応募の条件はただ一つ、「地域課題に向き合っている/向き合おうとしている」です。立場属性は問いません。是非、一緒に地域課題解決のGRプレーヤーになりましょう!

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