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緊急事態宣言下におけるフレーミング効果と行動経済

緊急事態宣言において

菅総理大臣は2021年1月7日に、
東京都/埼玉県/神奈川県/千葉県の関東一都三県に、
緊急事態宣言
を発令しました。

次いで2021年1月13日には、
大阪府/京都府/兵庫県の関西三県
愛知県/岐阜県の東海二県
更に福岡県と栃木県の合わせて七府県に、
緊急事態宣言
を発令しました。

全てが2021年2月7日までとしていますが、
これで合計11都府県に緊急事態宣言は、
拡大された
のです。

緊急事態宣言拡大の理由

菅総理大臣は記者団に対し、
この様に答えていらっしゃいます。

「年末からの首都圏、特に東京での急速な感染拡大に加え、
年明けからは、中京圏、関西圏などでも感染者数が急増し、
強い危機感を持っている。大都市圏から全国に感染が広がる前に、
対策を講じる必要があることを踏まえて判断した。」

国と自治体の連携は多少の摩擦があるかもしれませんが、
出来うる限りの対応策をやって頂くことは望みます。

そして…
「最近の国内の厳しい状況や海外からの入国者から、
変異株が確認された事例を踏まえ、
さらに徹底した水際対策を行う」
とされました。

支援策

要請に応じた「飲食店」に対して、
協力金の支払いを行う都道府県を支援。

「イベント」については、
人数の上限や収容率のほか、
飲食をともなわないことなどの要件
を設定し、
それに沿った開催を要請。

「職場出勤」については、
「出勤者数の7割削減」を目指すことも含め、
人と人との接触の機会を減らすよう、
テレワークやローテーション勤務などを強力に推進

「学校」などに対しては、
一律に臨時休校は求めず、
地域の感染状況に応じた感染防止策
の徹底を要請。

「大学入学共通テストや高校入試」については、
感染防止策や追試験など受験機会の確保に万全を期したうえで、
予定どおり実施

その他にも環境変化に伴う対応策が、
数多く見受けられると感じます。

フレーミング効果

心理学の一つ
「フレーミング効果」があります。

意味合い的には、
「物事を表現する枠組み(フレーム)」を変えることで、
相手に対して与える印象も変わる
事です。

伝えたい事や内容は同じでも、
言葉や表現の違いで、
相手に対し与える印象は全く違う
事です。

伝える印象の大切さ

緊急事態宣言発令。
何としても医療崩壊を塞がねばなりません。
その意味は皆さんが理解しています。

各都道府県単位で新型コロナウイルス蔓延における、
危機的状況は同じだからこそ、
伝える側が伝わる側へ「知恵を絞る」事が、
重要
であると感じます。

絵画を想像して下さい。
絵画を核となる伝えたい事として、
フレーミング効果は
「核となる絵画のフレーム」のようなものです。

「核となる絵画のどこを強調するか」によって、
相手に与える印象を大きく変え、
意思決定に影響を及ぼす心理現象
が、
フレーミング効果です。

緊急事態宣言に関する対応を核とすると

緊急事態宣言が出てから様々な水際対策が出ています。
緊急事態宣言が出た都道府県においては、
越境対策も様々な発信をしています。

例えば静岡県御殿場市が出した
「一見(いちげん)客を断る飲食店向けの啓発看板」

この看板内容が賛否両論を巻き起こしています。

20210114(フレーミング)

主に緊急事態宣言の該当地域からお越しのお客様等
「一見さんお断り」

皆さんはどのように感じられたでしょうか?

まさにフレーミング効果として考えれば、
意味は分かるが相手に対する印象を考えると…
もう少し違った表現もあったのでは?
と感じられた方も多いのではないでしょうか。

緊急事態宣言下におけるフレーミング効果と行動経済まとめ

緊急事態宣言下におけるフレーミング効果
これは危機的状況における、
リスクマネジメントの訓練
にもなると感じます。

そう考えると…
福岡市の高島市長は実にタイミングを抑えており、
市長自らが素晴らしい発信を心掛けています。

危機的状況での情報発信は、
ある意味「諸刃の剣」的
な場合もあります。

超情報化社会であるからこそ、
忘れられやすい時代
ではありますが、
心に残る情報は、
逆に記憶に残ってしまう可能性
もあるのです。

常に聴取側の心理状態も頭に入れながら、
伝える事と伝わる事の意識を考える訓練も、
必要な時代では無いでしょうか?

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