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オープンイノベーションと行動経済④

オープンイノベーションのおさらい

オープンイノベーションは、
必要な技術を社外から取り入れ、
革新的なサービスや商品を生み出し、
展開していく事です。
始まりはアパートの一室…
僅か数人で始めたスタートアップ企業が、
技術やノウハウをもった企業に買収に買収を掛け、
一気に大企業になるケースも珍しくないのです。
これこそがオープンイノベーションであり、
新しい可能性であるのです。

ゆでガエル理論

「ゆでガエル理論」は有名な話です。
「カエルと言う生き物は…
いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出します。
しかし…
常温の水に入れて、
徐々に温度を上げていくと、
逃げ出すタイミングを失い、
最後には死んでしまう…」
考えるだけでゾッとしますね。
「ゆでガエル理論」はこのように、
ゆっくりと進む環境変化や、
危機に対応する難しさや、
大切さを説く言葉として使用されています。
しかし今、
ゆでガエル理論と言うより、
一気に温度が上がってしまった状態です。
我々は今までの鍋の中から飛び出しているのですから、
この時はイノベーションが起きやすいのです。

海外の主な成功企業(LEGO編)

オープンイノベーションを実際に取り入れ、
自社企業の価値を大きく伸ばした企業があります。
その会社をご紹介したいと思います。
「LEGO」です。
LEGO(レゴ)は、
1934年に設立された、
デンマークの玩具会社ブランドです。
「よく遊べ!」という意味をもつ、
「Let Godt」
からLEGOという社名を採用したそうです。
LEGOは1990年代、
業績悪化に苦しんでいました。
そこで再建を狙って
「オープンイノベーションの導入」
を実施したのです。
他企業にインタビューしたり、
グループ全体で多くの異事業部署を分析したり、
自社の能力やカルチャーやレベルを調査した所…
LEGOに貢献するのは社員である必要はなく、
消費者がクリエイティブアイデアを持っている!として、
アイデアを募るサイト
「LEGO Ideas Site」を設立!
ファンとの”共創”の場を設けたLEGOは、
劇的に業績を回復していくのです。

海外の主な成功企業(P&G編)

「The Procter & Gamble Company」
で有名なP&G社
世界最大の一般消費財メーカーです。
世界180ヵ国以上に事業展開をしており、
紙・パルプ業界でも有名な企業で、
2015年現在では、
世界第2位の売上を誇っています。
そんなP&G社もオープンイノベーションで、
大成功を遂げている実例があるのです。
P&G社はオープンイノベーションに、
早い段階から取り組んでいて、
すでに多くの製品を生み出しています。
その中で最も有名なのが、
「プリングルズ プリントチップス」
です。
「プリングス」
の商品企画チームがアイデアを考えていたところ、
チップスの表面にキャラクターをデザインしよう!
となりました。
しかし…
印刷する技術はなく、
ゼロから開発するにはあまりにも時間がかかる!
となったのです。
社外のアイデアを募ったところ…
ケーキ屋クッキーに印刷できる、
食用インクジェット技術を発明したイタリア人が参画!
課題を見事に解決して、
そのままアイデアが製品化!
爆発的な売り上げを記録したのでした。

オープンイノベーションと行動経済まとめ

人間は完ぺきではありません。
だからこそ助け合い、
認め合い、
力を合わせる事で、
イノベーションが起きるのです。
「俺が!私が!」
と言っている所に、
イノベーションなど起きません。
企業も同じことだと思います。
行動経済は、
「感情で人は動く」ことを知っています。
いくらオープンイノベーションと言う言葉を知っていても、
本来のやるべき事を無視してしまえば…
成功などするはずが無いのです。
そして行動経済学は、
現場の実践などを分析して理論化し、
体系化をしているのですが、
ビジネスが進化したり、
消費者の趣向や性向が変われば、
その理論も変わっていくのです。
スピード性と共に柔軟さが求められますので、
「こうでないと出来ない!」
と言う人には向いていません。
オープンイノベーションは社外とやり取りしますので、
柔軟さはとても重要なノウハウとなるでしょう。
だからこそ行動経済学の中にある、
数多くの理論を覚えておくことが大切です。
未来は作るモノですから!
以上で、
「オープンイノベーションと行動経済」
記事は終了となります。

あとがき

奇しくもこの記事の最終日記事を書いていた、
2020年8月17日にこんな発表がありました。
「日本の内閣府は17日、
2020年4~6月期の国内総生産(GDP)が、
前期比年率27.8%縮小したと発表した。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)に取り組む中で、
現行基準の1980年以降で最悪の落ち込みとなった」

その上で…
「日本は社会のデジタル化などによる、
生産性向上が回復力のカギである」
としています。
抽象的な分析はもういいので、
具体的な行動と実績を積み上げましょうよ!
と言いたい。
自分の事ばかり発信していないで…
ほんの少しだけでも
「次世代の為にみんなで協力」する事で、
回復は加速すると感じるのです。
我々も分からない中でも動いているのです。
時代は変わり、
ビジネスは進化し続けて行きます。
新しい仕事術のヒントにして頂ければ幸いです!

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