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模試の利用方法〜合格への最強ツール

先日、当塾の高3生が東進ハイスクールの「共通テスト模試」を受けてきたので、そのやり直しを一緒に行なった。


[1]試験慣れする

生徒には月1回のペースで外部模試を受けさせている。

試験合格には何よりも経験が大切だ。

「回数を重ねることでしか身につかない技術」があるから、とにかく受けるに限る。

試験の体力もつく。

恐怖心が薄れる。

度胸がつく。

結果は気にせず、どんどん受けることだ。

[2]時間感覚に慣れる

共通テストは時間との勝負だ。

この文章量だと読むのにどのくらいの時間がかかるのか。

この計算だと解くのにどのくらいの時間がかかるのか。

これらは実践的に感覚を掴むしかない。個人差もある。

問題を解く順番も大切だ。

自分の解きやすい順番に組み替えて解く必要がある。

[3]最新の問題傾向を知る

模試は各予備校が最新の情報網を用いて作成するので、出題傾向を知るのに最適だ。

各予備校は競って「予想的中 !!」と広告を出したいので、できる限り本番で出そうな問題を出す。

受験生は新傾向問題について知ることができるから、そこから新たな情報を得て、各自の勉強を進めればよい。

[4]苦手分野を確認する

何回も模試を受けていると、自分の苦手な分野が浮き彫りになってくる。そこに向き合うことは苦痛であるが、苦手を乗り越えることで合格が見えてくる。

私の塾では皆で一緒に解き直しをするので、ひとりで悩みを抱え込むことなく、皆で「ざっくばらん」に乗り越えていくことができる。

[5]間違えた問題を覚える

ここが一番重要な点である。

ただ単に受けるだけでは得るものが少ない。

間違えた問題を解けるようにしてこそ、高いお金と貴重な時間をかけて受験する価値がある。

私が浪人生の時は、問題を切り抜いてノートに貼って、ポイントを書き込んでいた。

自分専用の最強問題集である。

事務作業が好きな生徒は、こだわって作っても楽しいし、苦手な生徒は、模試の冊子に付箋を貼っておいたりするだけでもよいので、自分の間違えた問題に、いつでもアクセスできる状態にしておきたい。


[やり直し例] 資料の読み取り

箱ひげ図は中2で習う

見直しはを基本的に各個人で行うが、ややこしい問題は皆で一緒に解く。

「資料の読み取り」はなかなか厄介だ。

とはいえ、時間がかかって面倒臭いというだけであって、ゆっくり丁寧に書き出せば何ということはない。

東進にしては解説が不親切

東進の模試には映像解説もついているので、その映像の中では詳しい説明がなされているのかもしれないが、この文字解説だけでは不親切すぎる。

専門家というものは、子どもたちにとって難しい知識であっても、ついつい「知ってて当たり前」となってしまい、詳しい説明を省略してしまうものである。

私自身よくあることであるし、どうしても自分勝手な解説に陥りがちであるので、その自省も込めて、私は必ず子どもたちの生の反応を見ながら、子どもたちにとって「痒いところに手が届く」指導を心がけている。

上の東進の解説も、私ひとりで読んでいるだけなら普通に理解できるので、その不備に気付くことはないが、ある生徒が「分かりにくい」と言うので、その彼に分かりやすいように説明してあげようとした時に初めて、その不足性が理解できた。

コールアンドレスポンスと言おうか、講師である自分自身の成長という観点からしても、やはり生徒との「掛け合い」は大切であって、その時その時の出会い・化学反応によって、人生は思いもよらぬ展開をみせるから面白い。

話は逸れたが、データ系の問題は、兎にも角にも、まずは「全部書き出すこと」が肝要である。

生徒たちと共に一緒に書き出すことで、簡単に処理できる問題であった。(了)

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