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流行りの夏のスイーツと伝統漢方の飲み物

よく中国人は、体を冷やすようなものを避ける傾向があるいうが、暑い夏、ひんやりスイーツはやはり美味しく、現在、中国でもインスタ映えするようなひんやりスイーツが人気だ。

「冰淇淋」(ビンチーリン)、アイスクリームの中国語だ。留学したばかりの頃、道端や公園で「ビンチーリン」といいながら、四角い箱を持って歩いている人をよく見かけ、何かかなぁと思っていたら、アイスを売っていた。アイスと言っても、典型的な棒アイス。「中国の棒アイスの棒は、リサイクルされているから、衛生的じゃない。お腹を壊すよ」と本当か嘘かどうかわからない話も同級生から聞いていたが、やはり暑い夏、冷たくて甘いその魅惑を断つことはできず、「ビンチーリン」の呼び声につられ、ついつい買った。

時は流れ、今年の夏、上海で話題となっているひんやり萌えキュンスイーツがあるという。

まずご紹介するのは、ドナルドダックの誕生日6月9日にちなんで、上海の安福路にオープンしたドナルドダックの6月限定「夏のかき氷店」の「藍色汽水(ラムネ味のブルーハワイ)」

ドナルドダックを思わせるブルーとイエローと赤が目を引く鮮やかなかき氷は、かなりのインスタ映えだ。中には中国らしく、山査子(サンザシ)のペーストが入っていて、病みつきになりそうな甘酸っぱさ。ちなみにお値段は、日本円で約820円だ!

ドナルドダックかき氷1

日本でもお馴染みのハーゲンダッツ ( Häagen-Dazs) やスターバックスのオリジナルの萌えキュンスィーツも話題だ。

ハーゲンダッツは、中国で現在大人気の盲盒(ブラインドボックス)のキャラ“DIMOO(ディムー)”とコラボしたパフェシリーズ。ボリュームたっぷりで大満足だ。

ハーゲンダッツ ディムー

スターバックスからは、マンゴー、柚子、甘露入りのフラペチーノ「芒柚甘露」だ。「マーメイドテール」が付いているのも可愛い。

スタバフラペチーノ

こんな萌えキュンなスイーツが人気の一方、面白いことに、現在でも漢方に基づいた「夏の飲み物」も根強い人気を保ち続けている。

「医食同源」の国らしく、中国人はよく食べ物のウンチクを語る。夏の食材といえば、一番に話に出るのは「緑豆」だろう。

日本で言うと「緑豆」は、もやしの種子として使われているぐらいであるが、中国では、春雨の原料のほか、おかゆに入れたり、日本で言うあずきのようなお菓子としての使い方もする。体を冷やす効能、解熱作用があり、夏の飲み物としては、緑豆を使った「緑豆湯(緑豆のスープ)」がよく飲まれている。また緑豆を使ったアイスなども売られている。

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甘酸っぱさがクセになる「酸梅湯(梅ジュース)」も夏の定番の飲み物だ。主な原料は、烏梅(カラスウメ)、山査子(サンザシ)、甘草など。烏梅とは、まだ青いままの梅を黒くなるまで燻し、土の中で寝かせたもので、効能としては、健胃整腸で、鎮痛・解毒作用がある。上記のドナルドダックのかき氷にも入っていたが、山査子も消化吸収を助け美容効果のある漢方として知られている。

また、広東省や香港人がよく飲む漢方薬を煮出した「涼茶(リャンチャー)」も夏の飲み物。南方の暑くて湿度の高い広州の夏を健康に乗り切るには、欠かせない。街の至るところで「涼茶」スタンドがあり、症状や味の好みに応じて種類があり、その時の体調などでセレクトするという。漢方薬臭くて飲めない!という外国人は多いようだ。

どんどん新しいものを取り入れていく柔軟さと、昔ながらの伝統が混在している中華圏の文化。このギャップが面白くて、私は好きだ。

以下、本日の記事と共にご興味があったら、是非ご覧ください。




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