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中秋節がやってくる!

北京の方とwechatで通話していたら、中秋節の話が出た。「中秋節だから、お茶でも送ってあげようかと思っているから、住所教えてよ」そう言われて、「ああ、もうそんな時期なんだな」と思い出した。

中秋節は、旧暦の8月15日の行事。毎年西暦だと日程が異なるが、今年は9月21日(火)にあたる。今年中国大陸では、9月19日(日)〜21日(火)が三連休となる。(余談だが、18日は土曜日だが、出勤になる)

日本では中秋の名月で、月見団子がセットととなるが、中華圏では、家族が集まって食事し、月餅を食べ、灯篭に灯をともして月を愛でる。中秋節のまんまるの満月は団らんを象徴し、この日は、家族団らんで過ごすのだ。

この時期、定番の月餅以外にも、毎年ハーテンダッツやスタバ、ゴディバなどでも変わり種の月餅が売られ、話題となる。月餅の中身は、日本人が考えるよりもとても豊富で、甘いものだけでなく、塩っぱいものもあり、また玉子がまるまる入っていたり、ザリガニの身が入っていたり、驚きの連続だ。

ちなみに私が好きな月餅は、複数のナッツ類が入っている「五仁月餅」。くるみ、ピーナッツ、ゴマ、松の実などがずっしり入っているもの。中国の月餅は元々油が多く使われているようで、それに加えてナッツ類ということで、かなり高カロリーなものだ。

一口に月餅といっても、地域によって見た目も違い、バリエーション豊かだ。日本で見るものは、多くは表面に凹凸の模様があって、中身がわかるように印字がされている広東式の月餅であるが、それ以外にも北京を中心とした「京式月餅」、蘇州の「蘇式月餅」、広東省の潮汕地域の「潮式」などが代表的である。皮がサクサクしたもの、色も白っぽかったりと、広東式の月餅を見慣れている日本人には、月餅とは見えない代物もある。

月餅

台湾では近年、中秋節では、みんなでバーベギューをする習慣が定着しているという。この話は結構メディアでも取り上げられているので、皆さんなんとなく聞いたことがあるかと思うが、1980年代、台湾の焼肉のたれのメーカーの広告合戦が発端で、このような風習が定着したという。

一方のメーカーが、CMで一家で焼肉をするキャッチフレーズを煽り、もう一方のメーカーが草原でバーベキューをするCMを流す。その頃、大型スーパーが台頭してきた頃で、CMにあやかって、バーベキュー関連商品をセール。元々焼肉が好きだった台湾人はこぞって、中秋節には、家族で集まってバーベキューをし、月を愛でるようになったとか。

バーベキュー

また台湾では、もうひとつ、文旦(ブンタン)を食べる習慣もある。台南の麻豆が文旦の産地として有名で、そのフルーティーな甘酸っぱさは、焼肉を食べた後のデザートとしてぴったりだという。台湾では柚子(ユズ)と呼ばれていて、子供を守るという意味の「佑子」と同じ発音で、吉や幸運の意味が含まれているため、中秋節の欠かせない食べ物だ。

中秋節は、日本人が思っているよりも、中華圏の方にとっては大切な行事である。この時期には、ランタン祭りが行われたりと本当に賑やかな雰囲気に包まれる。弊社のHPにもたくさん、中秋節がらみの情報がたくさん上がっている。以下は一例だが、中華圏の中秋節はこんななんだと思いながら、是非日本でも中秋の名月を楽しんでほしい。



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