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清明節の団子とタニシビーフン

もうすぐ中華圏では、もうすぐ清明節だ。

日本ではあまり馴染みがないが、清明節とは、旧暦3月の春分の日から15日目にあたる節句で、墓参りや墓掃除をして先祖を偲び、先祖を祭る伝統的な祭日だ。日本でいうと、お彼岸とかお盆と言ったイメージか。旧暦によって決まるので、毎年その日付が変わるが、今年は4月4日(日)で、4月3日(土)〜5日(月)が清明節の三連休となる。

端午の節句にはチマキ、中秋節には月餅と、行事に食べ物は付きもので、清明節で欠かせないのは、「青団」と言われるヨモギ団子。春の味覚にもなっている。

伝統的に、一般には中身はあんこだが、近年は若者の嗜好に合わせて、あんこ以外の、流行に合わせた中身が増えているという。その中でも強烈なのが、近年中国で流行りの「タニシビーフン」を餡とした青団だ。

まずは「タニシビーフン」から説明しなくてはいけないだろう。中国語では、「螺蛳粉」と言われ、コロナ下で中国でブレイクした。元々は広西チワン族自治区の柳州の名物だ。「螺蛳」はタニシなどの貝、「粉」はビーフン(ライスヌードル)を意味する。タニシなどで作ったスープに、ゆでたビーフンや酸味のあるタケノコ(酸笋)、ササゲ(酸豆角/インゲンに似た野菜)の漬物などが入っている。

実のところ、私は食べたことがない。話に聞くところでは、強い酸味とスパイシーな味がするという。ただ皆、声を揃えていうのは、「臭い」ということ。弊社のスタッフに聞いてみたところ、「吉田さん、ここで食べたら、2〜3日オフィスが臭くてたまりませんよ!」 しかし、「とても美味しくて、うちの夫(日本人)も大好きなんです」とのこと。その臭さも含めて、くせになる人が続出ということか。

そんな「タニシビーフン」を餡にした青団。団子になってもやはり臭さは変わらない。最初の臭いさえ耐えられれば、食感的には意外に歯ごたえもあり、なんとかOKというが、あまり食べたいとは思えない感じだ。

その他、変わりタネの青団の餡として特筆すべきは、「塩卵の黄身」「肉松(肉でんぷ)」を使ったもの、高級中華食材を使った「松茸エビ椎茸」味「仏跳墙(アワビ、ナマコ、魚の唇、ホタテなど高級食材を高湯スープで8時間以上かけて煮込むんだもの)」味、「腌笃鮮(塩漬け豚肉とタケノコのスープ)」味あたりだろうか。

その他、美味しそうな青団も紹介されているので、ご興味のある方は以下の記事をご参考に。変わり種より、私はやっぱり普通のあんこの「青団」がいいけれど…。



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