見出し画像

40代クライマーのための疲労回復術

登った翌日ともなれば、前腕はもちろん、全身が重い、怠い、会社に行くのが辛い、連登なんてもってのほか。年齢を考えると翌日全快は厳しいまでも、疲労を軽減する方法はないものか、と考えるオーバー40クライマーは多いのではないでしょうか。

6年間の試行錯誤の末にたどり着いた疲労軽減・回復方法をここにまとめますので、中年クライマーの怪我やレスト日を減らす一助になれば。なお、「※個人の感想です」ので悪しからず。

スペック

・36歳からクライミングをはじめ、現在7年目の43歳
・グレード甘めのジムで1-2級を2-3時間打ち込むことが多い
・運動経験ほぼなし(身体能力、体力はもともと低い)
・痩せ型
・姿勢が悪い x デスクワーク中心

以前と今で、疲労はどう変わったか

・登った翌朝の起床がだいぶラクになった
・以前は3日レストが必要だったが、0.5〜1日減らせるようになった
・怪我、慢性痛から開放された

疲労軽減のために何をやっているのか

・BCAAを飲む
・クールダウンをする
・食事をとる
・風呂に入る
・ストレッチをする
・マッサージをする
・睡眠をとる
・登り方を変える

といった施策を教科書通りちゃんとやる、ということで、残念ながらここにも銀の弾丸はありません。

各施策の内容を上から説明していきます。

BCAAを飲む

平たく言うと疲れが取れる粉です。登りに行く際に、500mlくらいの水を買い、BCAAを適量入れ、アップ前、アップ後、登り中、クールダウン後にそれぞれ飲む、という運用をしています。

AmazonかiHerbで大きめのボトルを買うことになると思いますが、1kgだとジムへ行く頻度の少ない我々中年クライマーは使い切る前に湿気ってしまうので、小さいボトルにするか、保存方法に気をつけましょう。

長年、Scivation(サイベーション)社のXtendというブランドのBCAAを愛用していましたが、新パッケージになってから評判がとても悪いのと、湿気で固まりやすいので、MRM社のBCAAに替えました。

MRMのBCAAはまだ2回しか飲んでいないのでわかりませんが、気持ちヨレにくいような気がします。Xtendは甘くてとても飲みやすいのですが、MRMは慣れが必要(つまり美味しくない)です。

用心深い方、研究熱心な方は、スポーツ系の小売店などで小さいパッケージをいくつか買って比較するのもいいかもしれません。

クールダウンをする

こちらも教科書通り、徐々にグレードを下げていき、最終的に呼吸が乱れない程度のスラブ課題で締めます。量としては5-10本くらい。

ジムによってはいい塩梅の課題がない、とか壁が混んでることもあるので、テーブ課題にこだわらず、適当なホールドを適当に登ります。悪いホールドを持たないよう、誘惑に打ち勝つことが重要です。

食事をとる

・ジムを出たら食事をする(30分以内)
・炭水化物とタンパク質をとることを意識する
・ジムのそばに店がない場合はコンビニ飯を買ってきてジムで食べてもいい
・時間がない場合でも、おにぎり+サラダチキンなど、軽くでいいから腹に入れる

風呂

シャワーではなく湯船に入りましょう。

ストレッチ

・肩周り(ストレッチポールも使用)
・脇腹・背中
・下半身(太ももから足の裏まで一式)
・前腕

ジムでやる方も多いと思うのですが、私は食事を優先して、自宅でやっています。だいたい30分くらいです。ヨガマットストレッチポールがあると捗ります。

ストレッチ方法の詳細はClimber's Bibleの下巻に一通りのやり方が説明されています。ただ、自己流だと間違った方法が身についてしまうこともあると思うので、Pump Climber's Academyのレッスンや理学療法士、整体師、ヨガインストラクターなどの専門家から一度手ほどきを受けるのが良いと思います。

PCAについてはnoteを書いたので参考になれば

マッサージ

フォームローラーで背中、肩甲骨、腕の付け根、太もも周りの大きな筋肉に、マッサージボールで肩・首の小さな筋肉に、ゆっくり圧をかけます。やり方はYoutubeなどで探せばでてきますが、疲れが取れにくい部位、固くなりがちな部位(だいたい、痛気持ちいいポイント)を重点的にやるのが良いです。特にマッサージボールは1日何回かやるとかなり違います。

睡眠を取る

22時から6時まで寝るのが最も疲れが取れるように思いますが、仕事終わりに3時間登って、食事、帰宅、風呂、ストレッチ、マッサージをするとなると、22時に布団に入るのはかなり難しいので、できるだけ早く寝るということになります。

登り方を変える

これもよく言われることですが、「腕で引く」から「肩で引く」登り方に変えたところ、前腕の慢性的なコリが取れ、痛むこともなくなりました。

ただ、口で言われてもよくわからないと思うので、ジムの強い人やPump Climber's Academyなどのレッスンでしっかり教わるのが良いと思います。

自分の身体で試して最適な組み合わせを見つけることが重要

トレーニングやストレッチなど、疲労回復に限らず当てはまると思いますが、万人に効く施策や施策のセットは存在せず、どちらかと言えば、

・自分の身体のどこに疲労が溜まりやすいか自覚する
・どれがどれくらい効くのか、自分の身体で試す
・やった日とやらない日をできる限り同じ条件で比較する
・各施策の効果を知り、優先順位をつける

こういった原則が重要です。

人によって効果がある施策、ない施策は変わるでしょうし、他に試した方がいい施策もあるかもしれません。例えば、プロテインを飲むとか、アイシングをするとか、Youtubeで見つけた謎の体操とか。

疲労を軽減できれば、仕事やプライベートへの悪影響が減り、たくさん、長く登れて、良いことづくめです。がんばろう、中年クライマー!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?