福島県にしか放射線がほぼないと思っているひとたちへ

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まず、福島県にしか放射線がないかのように一部で政治活動がなされている現実がある。こういう誤解が広まってしまったのは決して一般の人々のせいではない。第一に原発事故のせいであり、第二にデマ拡散してしまいがちな政治活動のせいである。

とはいえその政治活動がこういう誤解や偏見を取り戻す努力をするとは思えない。無視するか逆ギレしてくることだろう。誤解や偏見の嵐を作り出してしまった。それらをすこしはわたしも解いていく文を書かねばならないのだろう(もうあまり書きたくはないので少しにしておくが)。

たとえば他県の放射線量を引用してみよう。むろん1地点のことで、すでに発表されていることあり、すべての完全な時系列データではない。あくまで参考程度にしてもらいたい。

試しに、福島から遠いため福島のことは遠い世界の話だと日本では考えられているであろう沖縄県の放射線を見てみよう。このURLを参考にする。個人のかたが作成したサイトであり文科省データを参考にしているとのこと。
satoru.net
https://atmc.jp/pref.cgi?p=47#p=4784fdbc3ac902561c&t=d

まずは、有名な都市である那覇市(なはし)の放射線量を画像にして出してみよう。だいたいで見ると、0.05(マイクロシーベルト毎時)未満ぐらいのところで今2022年7月辺りは一定のようである。

画像1

福島県の浜通り南部つまり、避難区域の南部にある「いわき市」では確か、大体おそらく今0.1マイクロシーベルトぐらい又はそれ以下であろうから、約2時間、沖縄県那覇市にいれば、福島県に1時間いるのと同じ被ばく状況になる

つまり、沖縄県那覇市で1年間過ごすと福島県いわき市に半年間宿泊して過ごしているのと同じ状態になるということである。おそらく沖縄について日本人がもっていたイメージとは違うだろう。

次にでは、今年6月30日に避難区域が解除されたばかりの福島県双葉郡大熊町の一部ではどうだろうか。だいたい0.1~0.3ぐらいの線量であることを、このあいだわたしはモニタリングポストを確認したから分かる(むろん居住エリアでなければもっと高い地点はあるが)。那覇は大熊の20%で被曝できるようだ。つまり那覇は2~6か月ぐらい大熊と同じ

よって、沖縄県那覇市で1年間過ごすと福島県大熊町で二か月半過ごすのと同じ状態で被曝できるということになる。それに、そもそも放射線のことだけで言うならば、被ばく自体は太陽光に含まれ、医療で使われ、世界中の野菜に含まれているため、それらを避けることは不可能なのである。

避けることができるのは、あくまで事故により非常に微量な程度で追加されている放射線のことに過ぎない。その微量の程度がどのぐらい微量かというと長いので省略するが、とにかく物凄い微量の世界であり、ほとんど大差ない同じような線量だと言えるレベルだと理解されている。

でもひとはこう思うだろう。それでも福島のほうが全体的に見れば高いのだから低い自分のところはまだましであると。しかしそれがものすごい微量の微量の世界での大差ない範囲の話だとしたらどうなのだろう。微量が嫌なのだとしたら自分の地域にある微量はどうなのだろう、食べ物や太陽光や医療のはどうなのだろう。他の国から見ればジャパンはジャパン、小さな国ニッポンというイメージもある(実は大きいのだが)。

これで、あたかも福島にだけ放射能があるかのような表現をもって政治活動をしすぎることが、いかに日本人全体に誤解イメージを植え付けてしまったか明らかになっただろう。むろん、福島と避難区域には、もっと多くの重い課題があるため、同じ全体状況では決してない。

(つまり、大熊の場合、まだ全体のエリアのうち少しずつ解除という話であり、広大な中間貯蔵施設が30年間もあり、たいていの家々は解体または解体予定の順番待ちであり、病院などなく、ひとが離散して落ち着いてしまったため、今のところ全員が同じ場所に戻れるわけでは全然ないが、それもあまり知られていない)

話を戻して、ただこれはだから、典型的に持たれているイメージであろう放射線量についてだけの話なのである。しかしそれでも、その典型的なところで間違った理解とイメージだらけで10年も進んでいるのが今なのである。

したがって東京電力福島第一原子力発電所の件は、どこか遠い福島というところの話ではなく、あなた自身の身近のことなのである。最初に出した政治活動の系は、福島に来るなとまでは言わないが、まず自らの地域に風評リスクを自分が持つよう自分たちの地元を中心に行うべきだろうと思われる。

最後になるが、わたしだって他県のことについて知らないことたくさんある。それぞれがフリーマーケットみたいにああそうだったんだという話を持ち寄れるといいのだろうと思われる。わたしはべつに争う気など全然ない。ただSNS、されどSNS。言葉、されど言葉だなと。

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