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保守的な部下に新たな挑戦をしてもらうには =上司のお悩み解決=

決められた仕事はきちんとしてくれるのに、新たな挑戦となると二の足を踏んでしまう部下。そんな保守的な部下にどう接したら前向きに挑戦してくれるようになるのか。僕ならどう接するか、その方策を紹介させていただきます。

1.その人(部下)の気持ちをヒアリングする

どうして二の足を踏んでしまうのか、その理由は人によって様々であるため、部下が複数いる場合、部下を一括りに捉えるのではなく、一人ひとり個別に話を聞きます。
その際のポイントは3つ。

①こちら(上司)が  "あなたには新たな挑戦をしてもらいたい” という期待を持って臨むと、”上司の指示”と受け止められて部下の本音が出てこなくなるため、この場面においては、こちらは意志を持たずあくまでフラットに「あなたの気持ちが知りたい」という姿勢で話を聞く。

②漠然と聞いても漠然とした答えしか返ってこないため、「こういうことに挑戦するのってどう思う?」という形で具体的なテーマについて聞く。

③どんな答えが返ってきても決して部下を責めずに受け止める。たとえ共感できなくても、最低限、「なるほど。そういう考えもあるよね」。また、話してくれたことに対してきちんとお礼を言う。

部下の本音(気持ち)が聞き出せてはじめて、どういうアプローチをしたら部下の心に響くのか、その接し方を考えることができます。また、心を開いていない状態では、どんな働きかけをしたところで部下の心に響くことはありません。

従って、このヒアリングのプロセスが最も重要です。一回でうまく聞き出せなければ焦らず何回かに分けて少しずつヒアリングしていけばよいと思います。

ここから先は、部下がこういう気持ちだったらこういうアプローチが考えられるという事例紹介になります。全てのケースに当てはまるわけではありませんので、あくまで参考事例として捉えてください。

2.部下の本音(気持ち)の事例

2-1.決められたことを行うこと(だけ)が自分の責務と考えている。

2-2.現状に満足しきっている。現状を変えたくない。

2-3.新たなことを手掛けたら忙しくなって仕事が回らなくなる。

2-4.新たな挑戦はリスクが高いと思っている。もしくは、失敗したくない。

2-5.やり方がわからない。もしくは、自分にはできないと思い込んでいる。

2-6.新たな挑戦で能力を伸ばすと責任者など大変な役割を担わされる恐れがある。

2-7.(何らかの事情があって)目立ちたくない。

3.部下への働きかけ

部下の本音が聞き出せたら、その本音を起点に、部下の心が動くような働きかけをしていきます。人の心は一気に変わりませんし、その人の本音(気持ち)とかけ離れたレベルの話をしても響きませんので、その時の部下の心の状態に合う働きかけを何度も根気強く行う必要があります。せっかく心開いて本音を言ってくれたのですから、こちらの価値観を押し付けることで心を閉ざしてしまわないよう配慮しながら行います。

具体的には、次のようなメッセージをいろいろな角度から繰り返し伝え、反応次第で次回伝えることを変えていくイメージです。

・その挑戦は何のためにするのか(取り組むテーマのねらい)

・それに挑戦することによって、その部下が得るもの

・なぜ(他の誰かではなく)その部下を指名するのか

・挑戦することの楽しさ

・上司としてどんなサポートをするのか

など

上記のことを繰り返していると、あるとき部下に大きな変化が表れます。それは、部下への働きかけを通じ、あなたの本気度、即ち、部下を想う気持ちが伝わったときに起きます。

人は、本気で期待されていることがわかると、その期待に応えようと気持ちが動くものだからです。

4.部下の内面で起きる現象

そのときに部下の内面でどんなことが起きているのか、以前記事に掲載しました。有料になりますが、興味がありましたらご覧ください↓

5.まとめ

保守的な部下に新たな挑戦をしてもらうため、部下の本音(気持ち)をヒアリングし、開いてくれた部下の心に寄り添いながら粘り強く働きかけていく、という僕のやり方を紹介させていただきました。

他にもやり方はあるかと思いますが、あなたのやり方を考える上で何がしかのヒントになりましたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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