ざんねんな最高裁の現実 〜婚姻と改姓はパッケージ?
2021年6月23日、選択的夫婦別姓制度がないことについて、最高裁が合憲判決を出しました。判決文が意味不明過ぎて笑えるので味わってみましょう。
裁判の内容自体は、そんなに難しくありません。
憲法24条には「婚姻は、夫婦が同等の権利を有すること」と書いてあるのに、民法750条に「夫婦は、夫又は妻の氏を称する(=どちらか一方だけが改姓する)」と書いてるのはおかしくね?ってことです。
簡単でしょ!
これに対し、最高裁は「婚姻制度はパッケージだから合憲」と意味不明の判決文を出しました。
全文はこちらで公開されていますが、該当部分はこちらです。
いやいやいや、夫婦の一方だけが損する制度が、平等であるべき婚姻制度とパッケージになっていて、選択の余地がないから問題になってるんでしょ。
「パッケージ」って法律用語なのかと思って検索したら、ほぼ食品包装のことでした。苦し紛れに使い慣れない言葉を使った感じが伝わってきますね!
さて、どうしてこんな非合理な判決文を書く判事が、最高裁の判事に選ばれてしまうのでしょうか?
それは任命する仕組みにあると考えます。国会で多数を取った与党が内閣を選び、そして内閣が最高裁の判事を選ぶことができるからです。
与党が進めたくない案件で訴訟が起きれば、10対5もしくは11対4くらいの割合で、与党にとって都合がいい判決が出るよう人選しているのでしょう。日本は実は三権分立になっていないのですね。
ざんねんな現実ですが、私たち国民には国会議員を選ぶ権利と、最高裁判事を不信任にする権利(国民審査)があります。今年の秋には衆院選がありますので、そこで選択的夫婦別姓に反対する議員と、合憲と判断した最高裁判事を徹底的に落としていきいましょう!
→ 合憲とした判事のリストはこちら(ハフポ記事)をどうぞ
選択的夫婦別姓問題への関心の高まりとともに賛成派は増え続け、不可逆な流れになってきました。あと一息です。ゴールテープを切る日まで、楽しく活動していきたいですね。
同姓にしたい夫婦は同姓を、改姓したくない夫婦は別姓を、当たり前に選べる社会を目指して。