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【カナダ】ネットで拾ったニュースの“屑籠” その1

決してメインのニュースにはならないけれど、なんか人間くさい、ホッコリっていうんですか、心惹かれる話、面白い話題ってカナダにもあるんです。そんなトピックを折に触れて紹介していくコーナーです。


■12月11日夜7時15分ごろ、オンタリオ州ロンドン市のある民家で家人がテレビを見ていたところ、表玄関のほうでけたたましい音がして何者かがドアをぶち壊して家の中に侵入してきました。見ると二人の男が乱入してきて、そのうちの一人が手にハンマーを持ち、その家の主と思われる人の頭上にそのハンマーを突きつけ、「お前に貸した金を返せ!」と叫んだんだそうです。

その場面を想像すると、言われた方の住人は恐怖心と、その前にいったい何が何だか訳が分からないという混乱した思いに取りつかれたと思います。その瞬間、ハンマーを手にして脅迫していた男が「あれ、違う家に来ちゃったみたいだ。ごめん、ごめん。ドアを壊した分の修理代はちゃんと払うから」と謝罪して家を出て行ったというんです。

家人はすぐ警察に通報し、まもなく警察は同州サーニア市に住む男性(27歳)と同じくケズウィック市に住む男性(27歳)の2容疑者の身柄を拘束しました。二人の容疑は器物損壊、不法侵入、迷惑行為、危険な武器所有などだそうです。

金を貸した相手の住所をよく確かめもせず、いきなり玄関をぶち壊して侵入するなんてちょっとそそっかしすぎると思いません。

■レンタル・アパートの毎月の家賃がカナダ一高いのはトロントというのが定説でしたが、最近のある調査によると「過去2年間、トロントのアパートの家賃がいちばん高かったが、現在はBC州バンクーバーがトロントにとって代わってナンバーワンになった」と伝えています。

11月にはトロントの1ベッドルームのアパートの平均家賃がそれ以前より5%下がって1900ドル(約14万4000円)になったそうです。バンクーバーは同じく1.5%下がって平均家賃が1950ドル(約14万8000円)になったため、「カナダ一」家賃が高い都市となったわけです。
なぜトロントの家賃が下がったかという理由の一つは、Covid-19 パンデミックで比較的若年層でアパートやコンドミニアムを持っていた人々がお金を節約する目的で実家に戻ったりしたため、賃貸物件が急に増加したということが考えられるそうです。賃貸物件が増えて借り手市場になったため、テナントを探しているほうでは競争になってきて、「2020年の家賃は無料」とか「入居してくれたら500ドルのボーナス払います」などと宣伝までしているとか。

2018年6月にバンクーバーの平均家賃(1ベッドルームアパート)がカナダで一番高くなったときは、2090ドル(約15万9000円)で、第2位のトロントは同じく2070ドル(約15万7000円)だったそうです。

■カナダの東端に近いノバスコシア州ハンツポートという人口約1500人ほどの小さな村にあるカフェのオーナー、グレン・ディアリングさんが、Covid-19 パンデミックのため、すっかり売り上げの落ちた店の経営を立て直すために店内で「レギンス」を販売することを思いつきました。レギンスというのは「昭和の男」風に言えば“股引き”みたいなものですが、主に女性がたが身に着けるタイツのようなもののようです。なぜかディアリングさんはレギンスが村人の間で人気を呼ぶのではないかと判断し、オンタリオ州にある業者に注文を出しました。

クリスマス前に特別セールをやって利益を出したいと張り切っていたグレンさんの所にカナダポスト(郵政庁)の配達人が荷物を届けてくれました。「さあ、これでレギンスを売り出すぞ」と張り切って段ボールの箱を開けたところ、中から黒色のずっしり重い小型のケースが出てきました。「これはレギンスにしてはやけに重すぎるな」といぶかりながらケースを開けてみると、なんとまっさらの拳銃が出てきたのです。9ミリのセミオートマチック・ピストルで弾丸はケースの中にはありませんでしたが(銃と弾丸を同じケースや箱などに一緒に入れて送ることは法律で禁じられているそうです)、その拳銃の売買に関する合法的な書類は添付されていたそうです。

グレンさんはすぐ警察にこの拳銃を届け、経緯を説明しました。警察の調べではこの種類の拳銃所持を許可されている人物がオンタリオ州内の公認の銃砲類販売業者から購入したものであることが判明しました。なぜ拳銃が正しい受取人の所に届かず、レギンスを待っていたグレンさんの所に行ってしまったのか。。。はっきりしたことはたぶん誰にも分からないと思われますが、カナダポストの配送センターでレギンスの入った箱の荷札が何かの理由でポロリと外れて拳銃の入った箱の荷札の上に重なって貼られてしまったのではないかと見られています。

グレンさんが待っていたレギンスは行方不明だそうで、代わりに拳銃を受け取った彼は「まあ、拳銃が悪人の手に渡るようなことは食い止められたのでよかったです。レギンスはまた来年に注文しますよ」と言っているそうです。

しかし、9ミリのセミオートマチック・ピストルが郵便で配達されるなんてずいぶん物騒な話じゃないですか。

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