漢字教育サポーター/漢字教育士の資格取得(その2:漢字教育サポーター/漢字教育士)
今回は、漢字教育サポーターの資格取得のことを書きたいと思います。
前回の記事はこちら↓
〇 漢字教育サポーターのこと
そもそも漢字教育サポーターって何か、ということを書きます。
要は漢字の読み書きだけでなく歴史なども学んだ方々です(ざっくり)。学んだのち、彼ら・彼女らが地域の漢字教育普及や生涯学習の支援活動をしやすくなるような肩書きとして「漢字教育サポーター」という名で漢検協会が認定します。2022年9月時点では全国に約800名のサポーターがおり、サポーターになったからには漢字を学習したい方々をサポートする役目があるという理解をしています。
サポーターはどんなことができるかと言うと、たとえば「子どもたちの夏休みに漢検対策をしてほしい」とか、「漢字を楽しく学べる講座を地域の生涯学習講座の中でしてほしい」などの依頼に応えるプログラムの提供です。漢字を通した場づくりとも言えます。
サポーターに講座等を依頼するには、漢字教育サポーター紹介制度というフォームから申し込みます。
下記リンク先から紹介制度の概要を知ることができます。ここの「サポーター検索」をクリックするとお住まいの都道府県にいる漢字教育サポーターを検索することができ、漢検協会を通してそのサポーターへ講座依頼ができます。
年に1度漢検協会から「紹介制度の講師依頼件数」の報告書が届くのですが、おそらくサポーターの存在が認知されなさすぎているため2022年度は10数件程度の依頼件数のようです。
だからこそ、自治体の生涯学習担当職員、学校の先生、公民館の職員、児童館の職員、子どもの居場所づくりの運営者などなどはこの制度を積極的に活用していただけたらと思います。漢字は完全に生涯学習の分野に活きます。「開かれた教育課程」と言われて久しい公教育にもつながります。漢字は生きた学びです。公民館講座、児童館講座、子どもの居場所での学び、すべてにおいて活用できます。日本人にとって、漢字は一生使うツールです。
ぜひ漢字教育サポーター紹介制度を使って地域人材を発掘していただきたいです。そして漢字教育サポーターの方は積極的に地域に出向き、ご自身の学びを地域に還元していただきたく思います。
ちなみに僕はというと、「リアル脱出ゲーム×漢検 不思議な漢字洞窟からの脱出」という1時間程度で遊べるプログラム(小学6年生以上向け)のコーディネーターをしています。
「サポーター検索」の地域で「沖縄県」を選択すると、そのプログラムの簡単な説明があります。(「沖縄県」の文字に紹介リンク添付しています。)
詳細はリアル脱出ゲーム×漢検の特設サイトからどうぞ!
◯ 漢字教育サポーターになるには
「漢字教育サポーター」と検索すればほぼHPに書かれていますので、ここでは僕の経験談を書きます。
漢検準1級を取得する。
漢検 生涯学習ネットワークの会員になる。
漢字教育サポーター認定講座(現在、募集終了)を修了する。
といったものです。1が一番困難ですが…挑戦する方はがんばってください!
3については現在募集終了となっています。というのも、漢検協会としての「漢字教育サポーター認定講座」は僕が受講した10期受講生で終了していて、現在は、「漢字教育士」の講座を修了すると漢字教育サポーター資格も取得することができるという案内になっています。
漢字教育サポーターと漢字教育士は同じプログラムの講座で、それぞれの資格認定機関は異なりますが申込みさえすれば両方の資格を取ることが可能です。僕も漢字教育士の資格を持っているのですが、活動と言えるほどのことはまだ一度もしていませんのでnoteに書くのはサポーター活動のみに限ろうと思います。興味のある方はHPなどから調べていただけたらと思います!
〇 漢検って色々な事業をやっている!
最後になりますが、実は漢検って漢字検定以外も色々な事業やっているというのを紹介します。
漢検を通した漢字教育普及啓発はもとより、日本語・漢字に関する教育支援活動、毎年12月12日(いい字、1字)に発表される「今年の漢字®」、漢字・日本語文化の研究もやっています。昨年には、京都大学研究グループとの共同で「"字を書く"意義」に関する研究のプレスリリースも出しています。
昨今は文字を書く(ライティング)ことよりも入力する(デジタル・ライティング)ことが多いのですが、書くという行為が教育や医療、福祉の観点からも有益である可能性があるという面白い結果が示されています。
また、漢字まなび活動助成制度という"漢字に関する活動の一部助成"をする事業もあり、地域の公民館やNPO等の事業にも活用できるようです。新規事業をしたいと考えている関係者のみなさんに必見です!
◯ 次回の予告
最後は漢検協会の営業担当者みたいになってしまいましたが、あくまで漢字教育サポーター個人として関係読者のみなさんが活用できそうなプログラムの情報を掲載しました。充実した助成制度であったり、地域人材を発掘するプラットフォームがあるというのは、きっと誰かの役に立つ有益な情報であると確信しています。もし僕が自治体の生涯学習担当職員、教員、自治会役員だったら、生涯学習、開かれた教育課程、地域活性化の場づくりという名のもとに漢字検定協会をフル活用します。
次回(その3)は漢字教育サポーターとして自主運営している、【漢字教育サポーター10期生有志の会(図南会)】の活動について書きます。
いつも自分でも長い文章だなと思いながらnoteを書いています。ここまで飽きずに読んでくださりありがとうございました!