見出し画像

一歩前進!マジックジャーク・グリグリジャーク系ミノーの研究

 しばらく前から取り組んでいるマジックジャーク・グリグリジャーク系のミノーですが、一歩前進した気がします。

 これまで、頭が下がった姿勢になってしまうことに悩み、工夫してきました。そしてその頭下がりに対して頭側の浮力を上げることで改善を考えていました。
 ↓

 本日、頭側の浮力を上げたzaccoソーダポップをつくりました。

 その結果、頭が下がってしまう現象を少しだけ改善することができましたが、まだまだ前傾姿勢は変わらなかったのです。つまり正解に辿り着けませんでした。

このように頭が下がる。

 どうしても頭が下がってお尻が浮いてしまう。

 次こそはと思い、念の為お風呂でスイムテストをしてみました。泳ぎはかなりGJに近くなったと思います。そのスイムテストで、ニョロ系ルアーも泳がせてみたのですが、不思議と泳ぎが似ているように感じました。

 以前から、お尻側にウエイトをつけることで、水平浮きになるのではと考えていました。重心をイメージしたときに、頭を大きくすることでは、前傾の根本解決にはならないことが考えられました。

 しかし、本物のルアーのウエイト位置は、頭側の下。魚でいうと顎の下あたりにウエイトが並んでいます。このことにとらわれて、見た目から考える重心のイメージを否定していたと思います。

 この絵を見てください。

バルサルアーとプラルアーの外殻の違い(想像図)

 上の図。バルサは浮力がとても強いです。バルサのボディを私はジェルネイル、もしくはUVレジンでコーティングしています。バルサで作ったボディーに対して分厚く塗ったとしても、そこまでの厚みはないと思います。レジンコーティングした内側にはバルサが入っています。バルサは言わばスポンジで、空気を抱き込んだ木です。同じシルエットで作ると、コーティングの分大きくなってしまいます。


 下の図。本物のプラスチック製ルアーの外殻。とくにしっぽ側はアイが埋め込まれています。そのため、尻尾側は浮力が少なくなっているはずです。プラスチックルアー。一見すると中身にはエアー、つまり空間があります。中空構造。しかし、よくよく考えてみると、上記のメモ画像のように、プラスチックには厚みがあります。ルアーはテール側に向かってどんどん細くなっていく。もしかしたらこの絵よりも比率としては厚いとも思います。

 その仕組みを考えたときに、自分が今までイメージしていたのと違い、プラスチック製ルアーのお尻側は浮力よりも沈む力を持っているのではないかと思いました。

 つまり、バルサルアーとプラスチックルアーの重さや浮力を同様に考えていたことから、姿勢の違いが生じていたと思います。素材が同じであれば、同じ場所にウエイトを入れれば、同じ姿勢になる。しかし、素材が異なる場合は、必ずしもウエイトは同じ位置にはならない。頭にいくら浮力をあたえても、、、尻尾の方が軽かったらそれより浮かぶ。ウエイトが頭に寄っていれば、頭が沈む。

 ウエイトは頭にしかないけど、尻尾側にも見えないウエイトが存在してバランスをとっている。

 そこで、錘をテール側に移動しました。
するとこの浮き姿勢。

水平浮きに調整できた。これで浮き方も水平に近くなる。


素材の厚みと比重を具体的にイメージしてバルサの場合に変換する事で再現できる。

 サイズ感は写真ではわからなかった。浮き方もわからなかった。手にしたルアーのウエイト位置に囚われてしまった。ただ、次に別のルアーを作る時にも今回の経験を糧により深くイメージできると思う。

 すごく回り道だったけど、、、研究してみて良かった。これが正解とは言えないんですけど、現時点での考えです。

 もちろんこのルアーもそれだけではまだ完成ではないです。次の課題が見えてきました。

まだまだあるけど、ざっと4つ挙げてみた。

① いい感じに潜る為のリップ角度
② ちょうどよくバランスを崩すフロントウエイトの高さ
③ テールを沈めるリアウエイトの位置
④ 浮かび上がりで揺らぐボディ形状

まぁ、売ってるルアーは本当にすごいと思う。本当にリスペクトしかない。
まずはコピーをしてみて、オリジナルに繋げたいと思います。

楽しもう!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?