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あえて藤井聡太竜王の将棋に物申す・・・

将棋のことがある程度、分かっている人達なら分かるはずだ。藤井竜王の将棋に「魅力」を感じないことを。「勝つ」ことだけを目指した正確無比な指し手、無双の強さは誰もが認めることではあるが、そこにはコンピューターが指しているような、そして、驚嘆するような将棋は感じられない。
羽生九段が全盛時の時、常に新しいことに挑戦し、相手の得意戦法を正面から受けて立つ、その姿勢に感動したものだ。藤井システムに立ち向かい、王座戦で破竹の勢いで挑戦者となった佐藤天彦九段の横歩取りを、正面から受けて立ち「そうこなくっちゃ!!!」と、同じ棋士からも言わしめた度胸の良さ。谷川第十七世永世名人にしても、「そこまでリスクを背負って、詰ましにいくのか」と、誰もが憧れたものだ。
各マスコミは、藤井竜王の注目度が高く、視聴、閲覧、部数を伸ばすため、「強者」にすり寄るようなコメントが多いが、コアな将棋ファンからすれば、その内容については、冷めた感覚だ。
藤井竜王からしてみれば、目標の「最年少名人」「八冠制覇」を達成した後は、羽生九段の七冠制覇の時のように、次の目標は「将棋の真意に迫る」みたいな将棋を目指し、将棋ファンを感動させるような、指手を披露してくれるのかもしれない。ただ、正直、今の将棋では、何か空虚感が漂う。
先手番で「角換わり」ばかりでは、批判にさらされる日が、くるかもしれない。

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