コンバージョンが取れる記事が書ける!ベネフィット・ライティングの基礎
こんにちは。Yoshi(@motoy0shi)です。
今回のテーマは「ベネフィット・ライティング」
世の中の多くのサイトは、物販、サービスの申込、問合せなど、さまざまな目的があって運営されているはず。そして、上記のようなコンバージョンが目的の記事では、ベネフィット・ライティングはもはや必須科目です。
しかしながら、ベネフィット・ライティングは意識しないとなかなか書けません。(たまに天才的に雰囲気で書いてしまう人もいますが)
もしかしたら、この記事を読んでいる方の中にも「よくわからないよ・・・」という方がいるかもしれませんね。
そこで、この記事では「ベネフィット・ライティングの基礎」をご紹介します。
ベネフィット・ライティングを習得すれば、より読者に共感される文章を書けるようになります。「記事のコンバージョンが伸びない…」と悩んでいる方は、「これまでの苦労はなんだったんだ!」と思うほどコンバージョンが伸びるかもしれません。
ぜひこの記事を参考に、あなたもベネフィット・ライティングを習得してみてくださいね。
なおこの記事の内容は、初級〜中級の方向けです。すでにゴリゴリ書かれている方には、簡単すぎる内容なので、その点はご了承ください。
ベネフィット・ライティングとは?
ベネフィット・ライティングを説明していく前に、一つ例を出しましょう。あなたがYoutubeで動画配信をしてみたいと思い、家電量販店に出向いたと想像してみてください。
そこで、2人の店員さんから話しかけれました。
あなた「Youtubeで配信できるPCを探しているんですけど、オススメありますか?」
店員A「それなら、●●社のこのPCがオススメですよ! Intel Core i7搭載、メモリは16GB、さらにはSSD512GBついてます。これなら問題ですよ!」
あなた「Youtubeで配信できるPCを探しているんですけど、オススメありますか?」
店員B「それなら、●●社のこのPCがオススメですよ! このPCはコンピューターの頭脳であるCPUがとても強力です。またメモリも16GBと大容量なので、動画編集でもモタつかず、ストレスなく編集できます。また同時にWEBサイトを見ながらでも、PCが遅くなることもありません。さらには、高速でデータを読み書きできるSSDが搭載なので、データの保存もあっという間でできます!」
あなたは、どちらの店員さんの説明がより響きましたか? おそらく大半の人は、店員Bのほうを選んだはず。
では、2人の店員の説明で何が大きく違ったのでしょう。その違いこそがベネフィット・ライティングです。
ベネフィット・ライティングとは「ある顧客が欲しいという未来を具体化させ、感情に働きかけるライティング手法」です。ここでポイントとなるのは、以下の2点です。
①ある顧客
②未来を具体化させる
すなわち、ベネフィット・ライティングをする上では、記事のターゲットとなる特定の顧客があらかじめいて、その人たちが商品(サービス)を使うことで得られる未来(=ベネフィット)をしっかりと見せる必要があるのです。
ベネフィットとは? スペック(機能)との違い
ここで一度、ベネフィットの定義を確認します。
ベネフィットとは、製品やサービスを利用することで消費者が得られる有形、無形の価値のことをいう。
出典:コトバンク
ベネフィットとよく対比されるのが、スペック(機能)です。日焼け止めを例に、その違いを見ていきましょう。
日焼け止めにおけるスペック(機能)とは何でしょう。それは、その日焼け止めが持つ機能・性能です。例えば、SPFが50あるとか、ウォータープルーフだとか、スキンケア成分が●●%入っているとかですね。
スペックは、その商品が客観的にどういうものかを表します。Aさんが使うとSPF50、Bさんが使うとSPF30になることはありませんよね。誰から見ても同じなので、絶対的なものと言えます。
一方で、ベネフィットは日焼け止めを使うことで得られる未来(結果)です。例えば、テニス部の女子高生なら「外練習でも、皮膚がヒリヒリしないため」とか、日焼けを気にしている女性なら「彼氏に美白だと思われたい」とか。人によって日焼け止めを使う理由と目的は違うはず。よって、ベネフィットは相対的なものと言えます。
ここまでをまとめます。スペック(特徴)は、商品・サービスの機能性能で、絶対的なものでした。一方で、ベネフィットは、商品・サービスによって得られる未来(価値)であり、相対的なものでした。
そこで疑問になってくるのが、なぜベネフィットが重要になるのかです。
ベネフィットが人を動かす
ベネフィットがなぜ重要なのか。それは、人が商品・サービスを買うのはそれ自体が欲しいわけでなく、その商品・サービスを使うことで得られる未来を手に入れるためだからです。
『ネットで「女性」に売る』という本では、このように述べられています。
お客様は「買った後の自分の姿」に投資をしている
出典:ネットで「女性」に売る, p.46
僕は昔、iPadを買おうか迷っていました。すでにPCもスマートフォンも持っているので、必ず必要かといえばNoです。
しかし、いろいろ調べているうちに、iPadのいろいろな使い方を知りました。ペンをつかって、PDFの文章に文字が書けること。Kindleで本を読むなら、ちょうど良いサイズなこと。Amazon Primeビデオを大きな画面で楽しめること。
iPadの使い方を知れば知るほど、自分が買ったときの未来を思い浮かべるようになりました。「きっとiPadを持っていれば、もっと素敵な生活が送れるに違いない!」そう思って、購入を決意しました。
人々は商品自体が必要なわけではなく、その商品を使うことで得られる未来を買っています。そしてその未来を見せるために必要なのが、ベネフィット・ライティングなのです。
ベネフィット・ライティングの手法
では、実際にベネフィット・ライティングの方法を紹介します。ベネフィット・ライティングをする手順は、以下の通りです。
①ペルソナを決める
②ペルソナを想定にベネフィットをとにかく書き出す
③記事にベネフィットを落とし込んでいく
①ペルソナを決める
ベネフィット・ライティングでは、ある特定の人(ペルソナ)に向けて説明するように書くことが重要です。ここでポイントとなるのが、「ある特定の人」のレベルまで絞り込むことです。
20代男性や、子どもがいる母親といったアバウトさでは意味がありません。年齢、職業、住まい、趣味、考え方などを浮き彫りにし、「顔が思い浮かぶレベル」まで具体的なペルソナがあるとよいです。
私の場合、よく使うのが「過去の自分」です。これは趣味ブロガーのクロネさん(@kuroneblog)がよく話されていた手法です。
商品サービスを知る前の自分を思い返してみて、どんな不安や疑問があったかを思い出してみます。自分に近い属性がターゲットであれば、かなり有効的な方法だと言えるでしょう。
②ペルソナを想定にベネフィットをとにかく書き出す
ペルソナができたら、ベネフィットを考えていきましょう。商品サービスの特徴をもとに、ペルソナにとってどんな価値が生まれるのを深堀りしていきます。
例えば、iPadのベネフィットを考えるとします。用意したペルソナ(ざっくりですが)はこちらです。(※空想上の人物です)
山下くんにとってiPadを使うベネフィットは何でしょう。例えば、こういったものが考えられますね。
荷物が減って楽々通学できる
→iPadなら、重たい専門書をすべて1つにまとめられるので、通学が楽になる
どこでも復習できる
→ペンを使えば、手書きでノートが取れる。スキマ時間に復習もできるので、テスト勉強も楽になる
上記はほんの一例で、ペルソナの捉え方次第で、もっとたくさんベネフィットが見つけられるはずです。大事なのは、自分がペルソナの人になりきることです。そうすることで、より本質的なベネフィットが見つかります。
ベネフィットを見つける作業は、柔軟な発想力と訓練が必要です。最初はなかなか思いつかないかもしれませんが、根気強く考える癖をつけてみてください。
③記事にベネフィットを落とし込んでいく
ベネフィットが出尽くしたところで、実際に記事に落とし込んでいきます。
書き出したベネフィットを眺めて、意味上のグループ(まとまり)をつくってみましょう。そのグループが、記事における段落(パラグラフ)となります。
ベネフィットを記述する際は、スペック(機能)とセットで書いていきます。スペックがあることで、より内容に説得力が生まれるからです。
先ほどのiPadのベネフィットを元にすると、こういった文章になります。
荷物が減って通学も楽々できる
タブレットを持っていれば、教科書などをすべて電子化でき、すべてを持ち歩く必要はなくなります。医学部生の宿命と言えるのが、大量の専門書。どれも値段が高く、これら専門書を毎学期にに10冊以上買わないといけないのです。
すると、どうしても毎日たくさんの本を持って通学することになります。混雑した電車の中、毎日何時間も家から学校まで教科書を運ぶのは正直辛いですよね。。。
しかし、タブレットさえあれば教科書をKindleといった電子書籍で持っていくことが可能。重い教科書はいらず、ただタブレット1枚を持っていけばOKです。例えば、iPad Pro 11インチの重さはわずか486g。ペットボトルのお茶よりも軽いのです。
これなら気軽に持ち出せますし、カバンが軽くなるので、通学のストレスも少しは和らぎますね!
正解はありませんが、もし自分が読者ならどんな未来を思い浮かべるのか、考えられるといいですね。
まとめ
この記事では、ベネフィット・ライティングの基礎について紹介しました。
ベネフィット・ライティングとは、読者が得られる未来(価値)を伝えるライティング手法。ポイントは、具体的なペルソナを立てて、そのペルソナがどう考えるか想像してベネフィットを掘っていくことでした。
しっかりとベネフィットを見せることで、あなたの記事はより共感を産み、コンバージョンにも貢献するに違いありません。
ぜひこの記事を参考に、あなたもベネフィットを考えることをはじめてみてください。今日がその第一歩となることを願っています。
参考となる書籍・記事:
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