Vol.17_『方針』は組織のためだけにあるのか?
やっと暖かい日が出てきて、
待望の春の到来です!
趣味のドライブであちこち行きたい所ですが、体が完全には回復していないので、家にいることが多くなってしまい残念です。
が、そのおかげで今までほとんどしたことがなかった“料理”をしてみようかという気持ちになり、目下チャレンジ中です。50過ぎてからの新境地です。笑笑
さて、今回は『方針』って必要なのか?ということについて、組織の立場からだけでなく、所属する個人の立場からも考えてみたいと思います。
『あってもなくてもやることは変わんないんだから、いらねぇ』とか『あたり前のことしか言わないから別になくても…』なんて聞こえてきそうですが、本当にそうでしょうか?
1.方針とは?
方針とは「物事や計画を実行する上でのおおよその方向」とあります。しかし、方向と聞くと「どっちに向かって進むのか?」という目標のようなものを連想しがちですし、実際に企業で方針を立ててもらうと、それらがごっちゃになったものが出てきがちです。
ですので、私は、目的や目標と混同しないように、方針とは「目的や目標を達成するために大事にする価値観や姿勢や意識のこと」という風に考えるようにしています。
組織は一定の目的を達成するために存在し、その目的を達成するために目標を設定します。しかし、闇雲に活動してもそれらの達成は難しく、そのため経営者や幹部など組織のリーダーは方針を決定します。
つまり、方針は「目的や目標を達成するためにある」と言えると思います。
ピンとこない方もいらっしゃるかとは思いますが、“方針”の定義はそのように考えたいと思います。
2.方針が浸透しないのはなぜ?
しかーし、せっかく目的や目標の達成のために決定した方針ですが、皆に理解してもらう、方針に沿った活動をしてもらう、といったことが出来ているか…。
明確な方針を示し、組織を動かすことがリーダーの役割の一つですが、そう簡単なものではないなぁ、というのが率直な感想です。
なぜでしょう?
どういった方針にしたのか?という内容の問題はあるとは思いますが、ひとまずそれは置いておいて、
ふと感じるのが、その方針が『組織にとって(だけ)必要なもの』として認識されていて、所属する個人は『当然それに従うべき』という認識だからではないかということです…。
「あったりまえじゃん!」
組織の方針なんてそんなもの…。
だから、理解してもらえるように繰り返し説明するし、組織としてリーダーとして毅然とした態度を取り、時として権限を行使して組織をまとめていく…
う~ん、そこが最近少し引っかかるんです…。
何かに従うっていう状態は、心理的な抵抗が生まれやすかったり、問題等を他人事として考える傾向もあるし、個人の意見と食い違いがあれば反発すら招いてしまう…。
それに、説得が必要な時に「それがうちの方針だから。。。」とか「会社の方針で決まっちゃったから。。。」なんて理由にならないことを伝えてしまうリーダーもいたりして、かえって組織がうまくいかなくなる…。
3.個人にとっての意義はないのか?
そこで思うのが…
組織の方針を『個人にとっても大事なもので、それに沿って仕事をすることで個人としても得るものが大きい』と認識することができれば、ものすごく機能するんじゃないか…ってことなんです。
そこで、質問です。次の3つの仕事のうち、
Q.最もやりがいのある仕事は?
Q.最も充実感を味わえる仕事は?
Q.最も大きい成果が得られる仕事は?
いろんな価値観があるので一概には言えませんが、私はどの質問も答えは③じゃないかなぁと思うのです。というか、自分はそうです。
だとすると(あくまで、だとすると)、
方針に沿って仕事をすることがチームのためになるわけで、
つまり、方針に沿って仕事をすることで、『やりがいを感じる』『充実感を味わう』『大きな成果をだす』などなど、個人としても得るものが大きくなるんじゃないかなぁと思うのです。
逆に方針をなおざりにしたり、逆らったりしてしまうようだと、その得られる大きなものを逃してしまうことにならないか…な~んてことを思うのです。
4.だからこそ…
だからこそ! だからこそ、です。
組織の方針は、組織やリーダーが一方的に決めるものであってはならないし、理解できないものであってはならないし、まして強制的に従わせるものであってはならないと思うのです。
日頃からしっかりと所属するメンバーの意見に耳を傾け、皆が考えていることを踏まえた方針でなければなりません。
さらに、望むらくは、「ああする、こうする」というように「組織として(会社として)あるべき姿」だけを一方的に伝える方針ではなく、組織の目的・目標を達成するために大事にする価値観(や姿勢や意識)を明確にした上で、(だから、あなたには)「こんな風に活動して欲しい」「こういう貢献をして欲しい」「こんな成長を遂げて欲しい」といった個人への期待が伝わる方針にしたいものです。
5.最後に
組織の方針はとても大事なものであるにも関わらず、組織も個人もそれをないがしろにしているような気がして、今一度見直してみたいなぁと思います。
個人としては、組織の方針に積極的に参画し、そうすることで大きなやりがいや充実感を感じ、成果を出し、組織の中で自分を成長させていきたいな、と思います。
一方で、組織としては、方針により「引っ張る力、押さえつける力、従わせる力」ではなく『成し遂げる力』を強くしたいものです。
『組織の方針』が、組織の強化にも個人の成長にも寄与すればいいなぁと思います。
今回はなんだか、「こうすべき」「ああすべき」という、いわゆる“べき論”に終始してしまいました…。しかも長い…。いけませんねぇ。
今日はここまで。
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