日本MBTI協会の体験講座を受けた話

 記事内で講座内容についての詳細は語らない。一万円の受講料を払い、大学の授業を休み、月曜平日の半日をセッションに費やしたわけだが、かなり成果ある体験だったと感じている。

 ここ数年にかけてインターネット上でいわゆる16タイプ性格診断が盛り上がっているのは周知の通りだと思う。僕もwebで真面目に考えて何度か答えたことはあるし、個人の内側にあるものをタイプ式に分類するというやり方は新鮮だった。そこでの自分はENTJやENTPと位置づけられてはいたが、web上の性格診断的なものには日本MBTI協会がかなり強い表現で警鐘を鳴らしていたため、であればお金を払い受けてみることにした。
 実は僕が鬱病を発症する前、2019年の夏頃に父親がMBTI協会によるMBTIのセッションを受けていたようで、当時「大学生になったらやってみてはどうか?」とかなり熱く言われた。高校受験での鬱病、アイデンティティの喪失、高校での友好関係の破綻(検査を受けASDグレーだと発覚)など、かなりの精神的負荷と屈辱的な日々に苦渋を舐めさせられた自分だったが、父親の勧めから五年の時を経て、MBTIセッションを受けるに至った。お金は彼が出してくれた。

 結果、タグに書いた通り自分は恐らくINTJ(or P)ではないかとする認識するに至った。四つの要素のうち三つは事前のアンケートで別の結果が出ていたが、それはセッションの中でやんわりと否定するに至った。
 E(外向)とI(内向)、S(感覚)とN(直観)、T(思考)とF(感情)、J(判断)とP(知覚)のそれぞれどちらが優勢な傾向にあるか。を主題としていて、考えた結果自分はINTJが近いと思ったわけだけれども、もちろんどちらかが優先させつつももう片方も効力を発揮しているわけで、僕はその重なりがE(外向)I(内向)、J(思考)とP(知覚)で顕著だった。後者についてはまだ判断できていない。
 前者について説明すると、僕は音楽を聴くことや小説を書いたり読んだりすることが主な趣味で、そこは自分の外(皮膚より外に興味の方向が向くと外向的と言える)に向けられたものだから、自分は外向的ではないかと考えていた。しかし事前検査はI(内向)が優勢で、セッション内でも自分は内向的なのだと理解した。
 どうやら、MBTIを推測することは現在の自分をそのまま示すよりは、自分が生まれ持った自分本来の素質を復元?し→自己理解に繋げること重きを置いておるようで、どちらの要素が優勢かで迷った場合、元々の自分(恐らく思春期前)が優先していたであろう片方を選ぶ方が好ましいようだった。

 小学校低学年の三年間、地元の少年野球チームに所属していた。野球にあまり興味はなかったけれど、体力づくりになれば良いと考えて野球をしていた。実際に二年生の時はマラソン大会で入賞し、この調子でやれればいいなと考えていたところ、他の友達との距離感ができ始めた。彼らは野球をプレイすることを心から楽しんでいて、実際にとても上手だった。僕はコーチがポジションを決める際、最初から内野手ではなく外野手をやらされたし、練習では上手い子とは別のコース、グラウンドの隅で練習を行っていた。特にバッティングは壊滅的に下手で、試合は通算で50打席には立ち、ヒットは僅かに1本のみ。その時のことはよく覚えていて、バッドをえいやと降ったらたまたま当たり、前に転がった。その方向も見ずに一塁へ駆け出し、セーフになった。その後二盗三盗塁(少年野球で盗塁は非常に容易い)してあとチームメイトが三振して回が終わった。四球も5つもないし、守備でも記憶の限りではフライを取れたことがなかった。チームでは孤立していたし、自然にフェードアウトしていった。その後はサッカーなども習ってたいたが、中学に上がるとそれも無くなった。

 このように、僕は外向的な傾向の強いスポーツのプレイは長続きしなかった。音楽を聴く外向的な行動はあくまで人生の過程でいち趣味として身に着けただけであって、それ自体が真に外向的だという証拠ではなかった。
 小説も同じことが言える。インターネットを手に入れる前の僕は家の本を片っ端から読んでいたし(でも40~70冊程度)、図書館でも本をよく借りていた。本を読むこと自体は外向的だが、それで抱く感情は完全に内向的であるうえ、中学時代から趣味とした「小説を書くこと」自体が内向的な自己思考の前提に成り立っていることからも、僕が内向的であるのはそもそも疑いようがないと判断した。このように、傾向が○○的だからといって、その反対(劣勢)が効力を及ぼしていないわけではない。と理解できたことは今日のセッションの収穫だったと思う。S(感覚)とN(直観)にも同じことが言え、J(判断)とP(知覚)の判断はまだできていない。

 確実だと受け取ったのはT(思考)とF(感情)の部分だ。これは受ける前の自分も「感情より思考重視だろうな」と考えていて、その通りになった(T傾向が相当に強い)。T,Fに関しての話は非常に面白く驚きがあったが、詳しくは書かない。
 自分はINTJ(or P)の可能性が高いとみていると書いたが、INTJは全人口か日本人の中では2%だか3%しか存在しない(女性ではなんと0.8%!)らしく、大枠ではNT型に分類されるらしい。これも合計で10%ほどしか存在しないといい、講師の方もかなり希少だと仰っていた。なぜならNT型の人間は不要だと判断した概念を全くの躊躇なく捨て去ることができる傾向にあり、それが社会の伝統や秩序に善悪どっちにも転ぶ影響を与える。なので生まれにくいというわけだった。あるnoteによればNT型の究極は極左運動家らしい。ちょっと怖い。

 まとめ
 今回のセッションでは自分の生まれ持った素質と、それを覆う後天的に身に着けた自分をある程度見分けられ、自覚できたこと。他人の意見をふんだんに聴き、自分と異なる考えや主張を展開する人がどうしても存在する(全く悪いことではない)と理解できた。この二点が主な収穫だった。
 自分がINTJ(or P)という認識は暫定である、恐らく今後受けるであろう次段階のセッションでより明らかになっていくと思う。
 一万円を超える受講料はかかるが、素晴らしい内容であった。自分の内面を知ってみたい、自分の本当の(これも語弊があるが)MBTIはどれか考えてみたいと考えている人はぜひ応募し、体験してみてはどうだろうか。

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