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北のまほろば 〜GW津軽の旅〜 ②岩木山登山編

2024/05/03 DAY2

岩木山 1,625m

日本百名山 78/100
日本三百名山 138/300
プロミネンスベスト100 53/100 
都道府県最高峰 31/47

弘前のホテルから眺めた岩木山

岩木山は、津軽平野のどこからでも見える、まさに津軽富士と呼ぶに相応しい山である。天を突く鋭いピークは、天孫降臨の山・高千穂峰に似ていなくもない。標高は1600メートル余に過ぎないが、圧倒的な存在感である。
青森県の最高峰でもある。

岩木山は8合目まで車道が通じ、さらに山頂直下までリフトが架けられているが、麓から登らなければ登山とは言えない。ただ、トレースがあるか心配だったので、無難に嶽温泉から往復することにした。それでも、意外にタフなコースだった。

宮崎とかいう南国に住んでいると、この時期の青森の山の様子は見当もつかない。それで、四半世紀前に購入した無骨なピッケルや12本爪のアイゼンを担ぎ、ヨーロッパアルプス対応のゴツい登山靴を履いて、冬山フル装備で臨んだ。

実際のところ、折からの異常な高温で雪溶けが進み、重いピッケルは邪魔なだけだった。でも、12本爪アイゼンは持っていって正解だった。

登山編:嶽温泉から往復

07:40 嶽温泉登山口発
10:15-10:25 8合目
11:05 リフトとの合流点
11:40-12:10 山頂
12:35 リフトとの合流点
13:10-13:25 8合目
14:45 登山口着

7時35分青森駅発のバスで嶽温泉に向かう予定だったが、弘前在住のS浜君に登山口まで送ってもらい、大幅に時間を節約できた。

しかし、S浜君と話しているうちに、昼ご飯を買い忘れるという失態。登山口に着いてから気づいたが、最寄りのコンビニまで車で20分もかかるという。しかし、嶽温泉唯一の商店、岩木屋さんでご飯をパックに詰めてもらい、事なきを得た。ありがたいことである。

嶽温泉登山口
最初は初夏のよう

登り始めるとすぐに残雪が現れ、やがて夏道は完全に雪で覆われた。

残雪が現れる
雪解けの進むブナの森
新緑が眩しい
ガシガシ登っていく

雪はジャリジャリなのでツボ足でも問題なさそう…と思ったが、8合目手前にちょっと怖い雪道の直登が現れる。アイゼンがあって助かった。12本爪アイゼンを装着し、ザクザク登っていく。

雪の急斜面。アイゼン装着
向こうに見えるのは白神山地
8合目直下の急登

8合目に到着、ここまで2時間半もかかった。もうほとんどゴールに着いたつもりでいたが、実はここから先も長かった。ふたたび雪の斜面をガシガシ登っていく。

8合目のリフト
ふたたび雪の斜面

リフトとの合流点まで来ると、様相が一変する。ここから先、雪はないが、岩場になる。厳冬期の岩木山は相当に厳しそうだ。

リフトとの合流点。ここから先、雪はない
山頂はもうすぐ

岩木山は独立峰のため、登るにつれて風が強くなる。一瞬気を緩めた隙に突風が吹き、グアテマラで買ったバッタ物のアディダスの帽子が飛んでいった。

無駄なものをたくさん担いでいるので、やけに荷物が重い。登山口から4時間もかかって、やっと山頂に辿り着いた。

岩木山山頂!
日本海(鰺ヶ沢方面)
爆風の山頂

山頂は爆風で、立っていることもできない。天気は良いが、とても景色を堪能している場合ではなかった。窪みで風を避けながらご飯を胃袋に詰め込み、早々に退散する。

ずんずん下る
登山口付近の祠

結局、登り4時間、下り3時間かかった。下山すると、弘前行きのバスがちょうど出発したところだった。次のバスまで2時間もある。西澤旅館でとろりとした湯に浸かり、岩木屋のアイコさんと世間話をしながらバスが来るのを待った。

岩木屋さん
岩木山のシルエット

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