第8回読書会 ジュンパ・ラヒリ「病気の通訳」を読む
参加者: 岩本、澤井、外館、西
選書: 澤井
私は今回の読書会で、ジュンパ・ラヒリの「病気の通訳」を選書した。
この小説は不思議な小説だった、訳者もなにも小説について何も述べておらず掘り下げが難しかった。作者の言いたいことがわからないものの読者の引付方がうまくどう評価してもわからない。物語の状況が入ってこず、小説の初め状況がわからなかったので何回も冒頭を読み直したが、後半からは面白くなりだんだん読むスピードが上がった。
物語の主人公のカパーシーは普段、観光客の案内人兼通訳と病院で医者と病人の間に立ち病状の通訳を行っている。仕事で観光客はカパーシーに興味を抱かられことはなく、家庭内でも奥さんとはうまく行っておらず退屈な日々を過ごしている。
そんなある日、いつも通り観光客の家族を案内していると奥さんがカパーシーの病気の通訳という仕事に興味を抱いてくれた。カパーシーは自分に興味を抱かれてから変わっていき、二人の寂しさにシンパシーを感じるところから物語は始まる。
物語は全体的にまとまりがあり、展開は映画的に感じた。
なぜ今回、読書会として話が進まないかを考えたが、ジュンパ・ラヒリを深く知らずインドの文化、名称に馴染みがなかったためと考えられる。物語の中心となる奥さんの秘密、不倫でお父さんの子供ではない不倫相手との子を作ってしまう部分に全く馴染みがなかったためにわからなかった。
また、この小説が翻訳である部分も楽しめなかった要因として大きな部分を占めるだろう。
原文では、また印象が変わるかもしれない。
言語の壁の大きさを改めて感じた、そんな読書会であった。
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英語塾を開校し、授業の傍ら、英検や受験問題の分析や学習方法を研究しています。皆さまの学習に何か役に立つ事があれば幸いです。https://highgate-school.com/